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ここは放課後の北原高校。空き教室にて───
「あ、晴人来てたのか!」
この人は朝倉裕翔。周りから見てもチャラ男で、恋愛経験は豊富のようだ。
「スマホ見てなにしてんだ?」
裕翔はそんなことを言いながら隣にいる落合晴人の持っているスマホをのぞく。
「ばっばか!覗くんじゃねぇ!」
晴人はスマホを胸に寄せ、画面が見えないようにする。その顔は、少し頬が赤くなって照れているようだった。
その様子を見た裕翔は、落合晴人の恋人が関係していると思った。
「ははーん…さては…彼女か?」
晴人はさらに頬が赤くなった。
「ち、ちげーよ!」
裕翔はその反応が面白く、茶化している。
───そして自分の話に切り替え、自慢を始めた。
「いやー俺はめちゃくちゃ彼女いたからな?」
晴人はムッとし、言い返した。
「でも、本気じゃないんだろ?」
その言葉を晴人が発した瞬間、空気が重くなった気がした。
裕翔はその空気をどうにかしようと明るく話し始めた。
「…ま、本気の恋もいつか見つかるっしょ!そうなったとしてもお前、俺に嫉妬すんなよ〜?」
裕翔は外を見る。日が落ち始め、夕焼けの時間になってしまっていた。
そして裕翔はそろそろ時間か。と思い、帰る準備をする。
裕翔は帰り支度が終わり、晴人に軽く手を振る。
「またな〜」
晴人もすかさず挨拶を返す。
「おう!また。」
裕翔は廊下を歩いていた。そして、図書室の前でピタッと止まった。
その理由は───