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吐き出した❓❗❓❗天馬お前もしかして…抱えてるな、闇‼️(勝手な考察) 生態観察されてる天馬可愛いナ😥😥😥😧😧💦💦💦
冬弥の次にダショメン、その次に一歌なのなんか好き…!!
あらすじに必ず目を通してから閲覧お願いします🙇♀💦
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「動くな」
異様な雰囲気が漂う施設で、不安感で過呼吸になったオレを
研究員は静かな怒りの声で鎮めた。
「ッ…、!!」
身体には医療用パッチのようなものを貼られ、口には人工呼吸器を取り付けられている。
痛みも圧迫感も何も無いはずなのに、怖くて、ここから逃げ出したい。
きっと視線だ。ショーでは誰もがオレ達を見て笑顔になってもらえる。
でもここは、この施設では、社会に疲れた大人達が、オレ、ただ一人を見てしかめっ面になっている。
怖い、怖い。助けて、お願い
咲希、母さん、父さん、冬弥
えむ、寧々、類、一歌
オレ独りじゃ駄目だ。近くに誰か、誰か寄り添ってほしい
怖い、誰か。だれか、
この施設に入れられてから、ちょうど一週間が経った。
一週間経ったとて、いつもの風景とあまり変わらない。
オレは病衣のような脱ぎ着しやすい服を着させられ、
最低限の生活ができるくらいのものが揃った、 縦横3mほどのガラスケースに入れられている。
周囲を見渡しても、オレと同じような状況下にいる人はいなさそうだ。
廊下には研究員のような人達がいて、オレの状態を記録しているようだった。
もしかしたら同じ施設内に、 オレと同じ被害に合っている人がいるかもしれん。
「全く、何の為に…」
深くため息をつくと、目の前にあるモニターに数字が映し出された。
「『23』………」
この数字が何を示しているかはわからないが、とにかく重要な情報なのだろう。
「…あ、消えた」
モニターの数字が消えたと思えば、次は左右のスピーカーから声が聞こえてき た。
「天馬司、17歳、男性。 」
…何か始まった?
「都立神山高等学校、3年生。風紀委員。 」
「ワンダーランズ×ショウタイム、座長。」
なんだかオレの自己紹介をしているようだ。
いや、勝手にされてるから自己紹介ではないのか…
「学校やショーステージではお調子者。声が大きく遊び道具にされている。」
「それは流石に酷いんじゃないか!?」
「その反面、面倒見がよく努力家。目の前の事にはいつも全力。」
ま、まあこれは事実だな…?
「起床、平均時間、記録なし」
「就寝、平均時間、記録なし」
「食事、朝食記録なし。昼食751kcal。夕食180kcal。」
「…っ!!」
まさ、か
「…昼食と夕食は?」
「昼食、生姜焼き弁当。夕食、ゼリー飲料。のみです。」
「…そうか。ありがとう。」
研究員達は少し戸惑いながらも、記録を続けた。
…一週間前、…最後に学校に行った日、口に入れたもの
生姜焼き弁当と、栄養ゼリー飲料
昼食は類に見られていたので頑張って飲み込んだが、ゼリー飲料はすぐに吐き出してしまった。
「…なんで、お前達が知っている…?」
学校で口にした生姜焼きはともかく、ゼリー飲料は自分の部屋で…
…もしかして、その時から監視されていたのかもしれない。そう思うとゾッとするが、そうとしか考えられない。
…いつになったら出られるんだろうか。
一週間前から、そればかり考えていた。