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「こんなところでどうしたの?」児童施設にいる俺に美しい顔立ちの金髪の青年が話しかけてきた。こんな所に居るのに理由なんてもう決まっているだろう。でも、俺は答えてしまった。「俺が十歳のときに両親が死んだので此処に居ます」すると金髪の青年が笑った。「ふふ、本当に答えてくれた…君って面白いね!」何が面白いんだ…もしかしてこの施設の子たち全員に聞いたのか?変わった人だ…。「…あの、お兄さん何者なんですか?話を聞く限りたくさんの人に聞いたみたいですけど…」「おっと、自己紹介が遅れたね。僕は此処の施設の所長代理で探偵のウィリアム・ベイリーだよ。さっきした質問は君の予想通りたくさんの施設の人に聞いたよ。でも、みんないい反応がくれなくて残念だったよ…」驚愕した。そういえばこの施設の所長はイギリス人で、所長の息子だからウィリアムという青年は多分イギリス人。風の噂によればこのベイリー家というのは、現地の権力者なのだとか……。そんなお偉いさんが何故此処に?いや、跡継ぎで来たのか?そもそも日本語上手すぎないか!?そんな思考を巡らせていると、ウィリアムが言う。「そうだ!まだ君の名前を聞いていなかった。君、名前は?」「…佐山怜です。」「レイ、いい名前だね〜!ねぇ…レイ、いきなりで悪いんだけど…」次の瞬間、俺は気を失いそうになった。「僕の家に養子として来てくれない?」