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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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俺は、膝の上で眠っている愛しい存在の髪を撫でた。

まるでミルクティーを掬い取ったかのような、淡い亜麻色。

大きく澄んだ温かな撫子色の瞳も、今は閉じられている。

俺は内心、ため息をついた。

かわいい。かわいすぎる。何でこんなにかわいいんだ。

白くて細い身体も、この綿のようにふわふわとやわらかい髪も、芍薬のように美しい瞳も、あどけない唇も、そして、花がほころんだような、あの穏やかな笑みも、全部食べてしまいたいくらいかわいくて愛おしい。

ああどうしよう。理性が壊れてしまいそうだ。

こんな無防備な姿を見せられたら、理性なんて保てるわけがない。

さっきの口づけもそうだ。

一回口づけただけで、その真っ白な愛らしいかんばせをあんなに赤らめて、困ったような、戸惑ったような表情をしているのだ。

理性なんて保てるものか。

俺はとうとう我慢できなくなり、彼女の額や頬、こめかみに口づけの雨を降らせる。

最後に、彼女のそのやわらかい唇を塞いだ。

かわいい、かわいい、俺だけのリリアーナ。

……逃がさない。

彼女が俺を拒んでも、彼女が俺から逃げ出そうとしても。

失いたくないし、誰にも渡したくない。

それが例え、王太子や他の王族だったとしても、俺が喜んで捻り潰そう。

全ては、俺だけの彼女のために。

俺は、彼女の唇を離した。

見ると彼女は、はぁっ…はぁっ…と肩で息をしていた。

にもかかわらず、未だに眠っている。

そのことにほんの少し安堵しながら、彼女の呼吸を乱せたことに満足感を得ていた。

彼女の全てを、俺で埋め尽くしたい。

染まらせてしまいたい。

彼女を俺の鳥籠に閉じ込めて、俺のことだけしか考えられないようにして。

彼女が、まっすぐ俺だけを愛してくれるように。

俺は彼女の背中に手を回し、彼女をかき抱いた。

彼女の、とくん、とくん、という心臓の音が、密着させた身体からよく伝わる。

彼女の身体は、温かかった。

まるで春のひだまりのように。

「リリアーナ」

俺は、彼女の名前を呟く。

なんて可憐な響きなのだろう。

それだけで、胸の内がほわりと温かくなった。

何度でも呟こう。

リリアーナ。リリアーナ。

俺の、大切なひと。

俺の、無二の愛しいひと。

どうか、俺から逃げないでくれ。

俺は、お前がいないと生きていけない。

どうしたらいいかわからない。

ただただ絶望だけの日々だ。

だから、ずっとそばにいてくれ。

「……愛してる」

俺は、そうそっと呟いて、再度彼女に口づけた。

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ルウィルクヤンデレ化笑

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