テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
こと🎀🌌
42
2,566
もう一人
部屋の中は静かだった。
Ი𐑼は先ほどの出来事を整理するように机へ資料を並べている。
彼氏は警察に引き渡され、家の中にはようやく静けさが戻っていた。
その時。
奥の部屋から、小さな物音が聞こえる。
「……👁️🗨️。」
Ი𐑼は扉を開けた。
ベッドに座る👁️🗨️は俯いたまま動かない。
「報告しろ。」
返事はない。
肩が小さく震える。
やがて、ゆっくりと顔を上げた。
その目は、どこか違っていた。
いつもの怯えた視線ではない。
静かで、鋭い。
「……誰だ。」
Ი𐑼が尋ねる。
その人物は小さく笑った。
「やっと気づいた。」
声も少し低い。
落ち着いている。
「私は👁️🗨️じゃない。」
短い沈黙。
「名前は。」
その人物は目を細める。
「……🥀。」
部屋の空気が変わる。
Ი𐑼は表情を変えない。
「👁️🗨️はどこだ。」
🥀は胸に手を当てる。
「ここにいる。」
「でも今は休ませてる。」
「これ以上壊れそうだったから。」
Ი𐑼は黙って聞いている。
「私はずっといた。」
🥀は窓の外を見つめながら続ける。
「泣いてる時も。」
「笑ってる時も。」
「誰にも気づかれなかっただけ。」
「……。」
「👁️🗨️は優しすぎる。」
「全部、自分のせいにする。」
「だから、限界になると私が前に出る。」
Ი𐑼は静かに尋ねた。
「お前の目的は。」
🥀は少し考えてから答える。
「守ること。」
「それだけ。」
「でも、その守り方は時々乱暴になる。」
長い沈黙。
Ი𐑼は短く頷いた。
「分かった。」
🥀は少し驚いたように目を向ける。
「否定しないのか。」
「今ここで重要なのは、お前と争うことではない。」
Ი𐑼は落ち着いた声で続けた。
「👁️🗨️も、お前も、この家では話を聞く。」
「隠さなくていい。」
🥀は初めて少しだけ力を抜いたように息を吐く。
「……そうか。」
部屋には再び静けさが戻る。
その夜、Ი𐑼はノートに一行だけ記した。
『👁️🗨️の中には、🥀というもう一つの声がある。まずは敵ではなく、対話から始める。』
コメント
1件
ああ、なるほど……! 今回の話、めちゃくちゃゾクッときたわ。ずっと怯えてた👁️🗨️の中に、もう一人の🥀がいたって展開、完全に不意打ちだった。しかも「守るために乱暴になる」って台詞、悲しくて熱いな…。Ი𐑼の「争わない」「対話から」って対応も、大人でカッコよかった。この先、🥀がどう動くのか、もう気になって仕方ない🔥