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番外編56『大遅刻メイドの日』前編
ある日、デビルズパレス
『主様、お手紙が届いてます。』
『手紙?何かしら。』
ガサッ……。
『初めまして!私作者のぷちです!大遅刻メイドの日ということで、メイド服を着て下さい!麻里衣様!』
ぐしゃぁ!
私は手紙を握り締める。
『この作者は何を考えてるのかしら。殺されたいのかしら。』
※怖いです麻里衣様。
『お、落ち着いてください…。同じような手紙が何枚も来てるんです…。』
ベリアンは手紙を何枚も渡す。
『なっ!まるでこうなることを想定してるような…っ。』
私は手紙を開ける。
『想定内のことをありがとうございます、麻里衣様。問答無用です。貴方達姉妹にはメイド服を着て執事達に御奉仕してもらいます!』
手紙がぱぁぁと光る。
『っ…!?』
次の瞬間…私の服がメイド服になる。
『な、なによこれ…っ!』
『メイドさんの服を主様が……。』
『っ、なにこれ、張り付いてるみたいに…っ。』
衣装を脱ごうとしたが脱げなかった。
『すごくお似合いです!主様!』
(どうしてこんなことに!?)
『ベリアン、心の声と逆よ。』
デビルズパレス 食堂
『みてみてお姉ちゃん!急にメイド服になった!』
『はしゃいでる場合では無いわ…一大事よ…』
(主様のメイド服…可愛い…。)
『あはは、みんな分かりやすい…。御奉仕ってことはメイドさんのしてるようなことをすればいいのかな?』
『そうね…とにかくやれることはやってみましょう。』
双子の姉妹の1日メイドとしての御奉仕が始まる――。
朝ご飯を作る
『メイドさんと言ったらオムライスだよね〜。』
『こんなミニスカート普段履かないから恥ずかしいわ…。』
(主様スタイルいいな…足細いし肌白いし…。
ずっとメイド服でもいいな……。)
(可愛い…本当に可愛いな。)
『お待たせしました〜。オムライスです〜』
『美味しそうだ。ありがとう、主様。じゃあ私が描いてあげるね。何がいい?』
『そうだな…。』
『なんで百合菜はあんなに平常心で…』
『主様、ほら、主様も。』
『え、あ、そうね…』
『主様、俺達は今ご主人様なんすから敬語じゃないと。ね。』
(っー!アモンここぞとばかりにからかって…。)
『っ、お待たせ、しました…。えっと…』
『ハートを描いて欲しいっす。』
『っ、か、かしこまりました…。』
ケチャップでハートを描く。
『あとは仕上げっすね。美味しくなーれの魔法を…』
『な、なんでアモンがそれ知って…』
『作者さんからの手紙に書いてあったっす。メイドとしての心得が』
(作者絶対許さない…。)
『ご主人様の頼みは絶対なんすよね?可愛いメイドさん。』
『……っ。では……美味しくなる、魔法を……。美味しく、なーれ、萌え萌えきゅん……。』
『ありがとうございますっす♡♡』
(死にたい……恥ずかしい……。)
屋敷の掃除
『では、メイドの主様2人。私とラムリは1階と2階を掃除しますので、百合菜様は地下を。麻里衣様は3階をお願いします。別邸はまた後でお願いします。休みながらで構いませんからね。』
『はい!』
『分かりました。』
『まずはほこりをはたいて…っと。でもほとんどほこりがないな……ラムリとナックが掃除してくれてるおかげだ。』
『おや、主様。お掃除ですか?』
『ラ……ご主人様!はい、お掃除です!』
『ふふ、ありがとうございます。終わったら私の所へ来てくださいね。ご褒美あげますから。』
『え、でも私今掃除…』
『ご主人様の命令は絶対…ですよね?』
ラトは執事の心得が書かれた手紙を揺らした。
(全員分書いたのかあの作者は…。)
『わ、分かりました……。』
一方その頃。
『お、下ろしてください…っ。』
『ふふ、こうすれば上の窓まで届きますよ。』
3階乗廊下の窓を掃除していたらルカスに抱っこされた。
『おやおや、今の私はご主人様ですよ。下ろしてください?』
『…ご主人様――。』
『ふふ、よく出来ました。後でご褒美をあげますね。』
(く…っ。)
昼休憩
『やっとご飯だ……。』
『誰かに仕えるのってこんなに大変なのね…』
『でも私は新鮮で楽しいかも。』
『そう?私は早く脱ぎたいわ、これ。』
『だって、お姉ちゃんとこうしておそろいのメイド服着れたし、お姉ちゃんと同じことできて嬉しいから。』
『百合菜……。…まぁ、今日一日だけみたいだし…いっか。』
※妹にはめちゃ甘な麻里衣様である。
『じゃあ別邸の掃除しに行こっか!』
『えぇ。』
別邸にて
『さてと、私は畳の部屋を頼まれた訳だけど…。綺麗ね。流石ユーハンだわ。ハナマルの食べこぼしとか許さない人だし、軽く拭き掃除くらいかしら。』
私は雑巾で畳を拭く。
『ん?主様じゃん。掃除してくれてるの?』
『ハナマル。えぇ。私は別邸1階の掃除を頼まれたの。百合菜は2階に。』
『へぇ…。』
ハナマルは分かりやすくニヤニヤしている。
『主様。敬語は?』
『あ…。』
(しまった、いつものくせで…。)
『ふっ…。仕事に怠惰なメイドにはお仕置きしなきゃな…。』
『い、今のは不可抗力……』
ドサッ。
畳の上に押し倒される。
『っ、ハナマル…っ。』
『ご主人様……だろ?』
チュッ。皮膚の薄い手首にキスをされる。
『っ……。』
『……。』
ハナマルはゆっくりと近付いてくる。
『っ…!』
ガチャッ。
『何してるんですか?ハナマルさん。』
『!?ゆ、ユーハン!?』
鬼の形相でユーハンが来た。
『ユーハン…た、助け…』
『メイドに折檻するならご主人様らしくしてもらわないと。』
『…え?』
『メイドが粗相した時は甘い鞭でお仕置きするのが普通でしょう?』
『甘い、鞭って……。』
『ふふっ。失礼します。主様。』
ユーハンは私の手首を噛む。
『いっ…っ。』
『主様が粗相したならこうして痕を付けておかないと。身体に覚え込ませなきゃダメですよ。』
『っ…。』
『へぇ…メイドにお触り禁止って書いてあるな。あ、粗相した場合はお仕置してよしって書いてある。』
(もうなんでもありね。作者は。)
別邸2階
『ご、ご主人様、離してください……掃除を……』
『ふふ、せっかくこんな可愛いの着てるんだし少しは俺に構ってよ。メイドさん?』
『っ…。』
ベレンは私を自身の足の間に挟む。
『少し休憩。ね?』
(動けない…。)
ガチャッ。
『失礼します〜。って、ベレンさんずるいです!主様とくっついて!』
『テディ君。どうしてここに?』
『1階は麻里衣様が2人と取り込み中だったので!』
(お姉ちゃん…可哀想に。)
ギシッ。
『メイドの主様…俺にも…構って欲しいです…。』
テディは私の手をぎゅっと掴み、自身の頬に当てる。
『ふふ、暖かい…。』
((ダメだ…心臓持たない……っ。))
次回後編へ続く!
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21,201
ふく。