テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
少し遠くに居る松野は、帰る準備をしている。
何となく過ごしていたら放課後の時間だ。
柳田達は部活に行った。私は演劇部だ。
急がなければならないが、ゆっくり準備をする。
松野をなるべく長く見ていたい。
窓から差し込む光が反射して、
一つ一つの所作すら輝いて見える。
周りの人が視界に入っていても
松野だけが見える。
少し見るだけでも、物を大切にしている事とか、
意外と置き勉してる事とか、結構分かる。
松野は早く家に帰りたいのか、帰りたくないのか、
少し急いでいる。多分、学校に居たくないけど
家も居心地が悪いんだろう。
今年から特に兄弟と関わらなくなった。
もう三年生というのに、卒業後、
六つ子はどうなってしまうんだろう。
あまり遅くてもいけないので演劇部の部室に
向かう。毎日の事だというのに、少し名残惜しい。