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何処かの誰かの人生_。
今回は、僕の人生。
僕が主人公の人生(ものがたり)
みんななら、こんな僕の人生にどんな名前をつける?
20☓☓年、□月△日に僕は生まれた。翔太(しょうた)と名付けられていた。
僕が生まれたとき、両親はとても優しかった。
僕一人に愛情と金を貢いでくれて、とても良く接してくれていた。
それが変わったのは僕が生まれてから3年経った頃。
母親から「妹ができたよ。これから翔太はお兄ちゃんになるの。」と、言われた。
僕は、ずっと妹か弟が欲しかったから嬉しかった。
けど、妹ができたと聞いてこれから何かが大きく変わる気がした。
そして数カ月後、僕には妹が生まれた。
とっても可愛くて、愛らしい見た目をしていた。
「これは、妹のほうが俺より可愛がられる」
そう感じた。
でも、それは違った。
妹は萌華(もか)と名付けられていた。
ただ、僕が両親から「妹ができた」と聞いたときの不信感がこのことだと気付いたのは、僕が小学三年生、萌華が小学一年生のときだ。
僕はその日初めて友達の家に上がり、お泊りをした。
両親が仕事の都合で家を空けているからだ。
萌華も友達の家にお泊まりだ。幼稚園の時から親同士が仲が良く、小学校も一緒な女の子の家に泊まりに行っている。
僕も萌華も人の家に上がらせてもらうのが初めてだったので、自分の家の両親、自分の家の食卓、家庭が”当たり前”だと思っていた。
泊まらせてもらった家庭は、僕も萌華もそう大して変わらなかった。
ただ、いつもとは違った。
温かいお風呂、みんなで囲んでご飯を食べて、ふかふかのベッドで眠り、朝起きたら朝ご飯が用意してある。とても幸せだった。
いつもは、
冷たい氷水のようなお風呂に萌華と一緒に入り、ご飯はコンビニで萌華と一緒に買ってきて食べる。
両親が何年も前に使っていた敷布団一つに2人で眠る。朝起きたらすぐにコンビニ。
それが僕たちの”当たり前”だった。
コンビニに夜ご飯を買いに行こうとしたところ、友達の親に止められ、パニックになった。
なぜ、止めるんだ?生きるために必要なことなのに。
友達の親に僕の家での”当たり前”をすべて説明し、萌華のことも話した。
その時、友達はもう寝ていて、僕の話を聞いていたのは友達の親だけだった。
話している途中も、話し終わった後も、友達の親は泣いていた。
全て話し終わったとき、友達の親は僕のことをぎゅっと抱きしめてくれた。
「今まで辛かったね。よく頑張ったね。」と褒めてくれた。
そして、僕は自然と涙が溢れた。
僕が生まれてからは両親も仲良くて、みんなでおでかけに行って。
何もかもが順調だったのに。
萌華が生まれてからだ。萌華が生まれてから…
両親の仲は悪くなり、喧嘩ばっかり。
萌華が生まれる前は、友達の家と同じような環境だったのに。
考え続けているうちに、可愛かったはずの萌華が憎らしく感じてきた。
でも、「萌華ちゃんは何も悪くないよ。誰も悪くない。悪い人なんていないよ。」と言ってくれる友達の親のお陰で僕の気持ちは落ち着いてきて、ゆっくりと眠ることができた。