no side .
急ぐ。 急ぐ。 走る。 急ぐ。 走る。
息を荒らげながらも、アメリカは集合場所に向かう。これからイギリスと大事な話をしなければならないのだ。
それにもかかわらず待ち合わせの時間に大分遅れてしまっているので、脱兎の如く走っている。
集合場所につけば、いつも通り紳士のような立ち振る舞いでスマホをいじっているイギリスがそこには居た。
「Ahh……Hello……?」
「…………そろそろ、遅刻癖を直しては如何です?今日は大事な事をするのですから少しでも早く来てくれると思ったのに……」
呆れた様子でイギリスはそう言い放つ。今日ばかりは申し訳ないな、と思いつつ、アメリカは謝ろうとイギリスの方を真っ直ぐ見つめた。
「御免、今回は素直に反省してる。」
「今回”は”?」
「あっやべ」
「……まあいいです、取り敢えずオーストリアさんの所へ行きましょう。」
(許された……)
そして2人はオーストリアの家宅へと足を運んだ。
ジリリリリリリ。
チャイムを鳴らし、2人は玄関でオーストリアを待った。
暫くして、中から少し背の高いひょろっとした男がでてきた。
「よ、オーストリア。先週ぶりだな。」
「あぁ、こんにちは、御二方。」
「こんにちは、それで、今回の件なのですが……」
「まあまあ、外で立ち話というのもあれでしょう?お上がりください。」
「…いいのですか?それではお言葉に甘えて……」
「邪魔するぜ!!!」
「うるさいです。」
「あだっ!」
「……で、今回はイタリアさんの件で訪ねられた、という事で合っていますね?」
「嗚呼。合ってるぜ。」
「イタリアさんねぇ……。私も関わる事がよく有りますから分かりますけど、ほぼほぼ愛着障害で間違いないと思います。」
「なんせ、家庭環境も酷かったようですし……」
オーストリアは、イタリアの家庭環境についてよく知っているようだった。
「……なぁ、俺あんまりイタリアの家庭環境について知らねえんだけど。」
「貴方は私達と違ってイタリアさんとさほど近くもありませんから、仕方ないかも知れませんね。」
「……知りたいですか?イタリアさんの過去……」
「……、嗚呼。」
コメント
6件
楽しみすぎて禿げそう
高校はスマホオッケーだから外でも小説が見れる!!うおぉやった!
ひええ短い…!!次回はイタリアの過去編って事で長くなると思いますので暫しお待ちを…!!