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「レストラン編」


ここは三途の川の途中にあるレストラン。そして私はここのオーナー。私の仕事は二つ。一つはお客さんに料理を出す。もう一つはお客さんの記憶に触れてお客さんの末路を見届ける。ただし、お客さんの記憶に介入はしてはいけない。 今日も一人のお客さんがやってきたようだ。

「綺麗な店ですね。お邪魔します。」

今日のお客さんは爽やかな表情の青年。

「えっと。料理名は分からないのですがお城のパーティーに出てきそうなお肉ありますか?。あれ初めて見たときから食べてみたいなあって思っていたんです。」

ステーキの事を言っているのだろうか?。お客さんに聞いてみると。

「へえ。ステーキって言うんですね。じゃあそのステーキって料理お願いします。」

なんだかちょっと不安だったけどステーキを焼くことにした。

ステーキを焼いている間お客さんの様子を調理場から除くと、周りを物珍しそうにキョロキョロ見回していた。そういえばステーキの焼き加減を聞くのを忘れていたのを思い出した。とりあえずこの焼き加減で大丈夫かを聞くことにした。

「わー。これがステーキなんですね。」

焼き加減の確認をする間もなくお客さんはステーキをたいらげてしまった。

「はぁ、美味しかった。天国って場所でもこんな風に美味しい物を食べられます金?。」

私は静かにうなずいた。するとお客さんは嬉しそうな顔をして言った。

「天国に行ったら花という物を育ててみたいと思うんです。後はこの脚でいろんな道を歩いたり、それから。」

お客さんの話を聞いている感じまるで全ての事が初めてかのような物言いに聞こえた。やがて話したいように話終えると記憶のたまを残してさっと消えてしまった。私は後片付けを住ませるとお客さんの置いていった記憶のたまにふれた。


「記憶編」


僕の日々はこうだ。あるお城のパーティーの見張り中に敵にいきなり刺され、視界が暗くなり目が覚めるとパーティーの見張りをしては刺されの繰り返し。その繰り返しに疑問を持つことはなかった。

だけど一万五千二十回目の目覚めの時に思ってしまった。

「何で僕はこうして刺されているんだろう?。こんなのおかしい。」

僕はいよいよこの日々に耐えきれなくなり見張りを放棄することを試みた。ところが。

「動けない。なんだこれは?。」

僕の体は思うように動けない。しばらくすると遠くから僕を指す敵がやってきて僕を指す。気づいてしまった。僕はその時自分の意思ではなく強制的に動かされていることに。

ここからが悪夢の始まりだった。僕は何とかあがこうと動かない体を動かそうとありったけの力を入れた。するとどこからか無機質な声が言う。

「ゲーム内のバグを見地。これよりメンテナンスを行います。」

ゲーム?メンテナンス?何を言っているのか分からなかった。分からない方がよかったのだ。突然体内に激痛がはしり頭の中をかき回される感覚がした。

「何だこれは。痛い。やめろ。」

やがて体に力が入らなくなり視界は暗くなる。再び無機質な声が言う。

「バグの修正を確認。」

目が覚めると僕はまたパーティーの見張りをしていた。メンテナンスってやつのせいだろう。体は見えない力で固定されている。それでも僕はあがき続けた。ありったけの力をこめては激痛がはしる。それの繰り返しだった。

目が覚めて百二万回目。僕はもうあがくのを諦めた。

目が覚めて五百三十万回目、聞きなれない声が聞こえてくる。

「こんな理不尽あっていいの?こんなのひどすぎるよ。」

声のする方向を向こうにも体が自由に動かない。口すら動かない。

「うっうっうっひっく。」

泣かないでと言いたいにも口が動かない。だけど泣いている誰かのためにも僕はまたあがこうと思った。僕はありったけの力を入れようとした時だった。どこからか無機質な声が言う。 

「このゲームのサービスを終了します。プログラムシャットダウン開始。」

何かを思う間もなく僕の意識が薄れていく。無機質な声が何を言っているのかは分からないが一つ確かなのは僕はもう用済みだということだ。

意識が完全になくなる時、僕を抱き締めるエプロン姿の女性が見えた。最後に女性は泣きながら言った。 

「何も出来なくてごめん。ごめんなさい。」




三途の川のレストラン

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