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週末の夜、ウェンライト姉妹のパーティーにジャステインと竜馬は招待された
ウェンライト三姉妹の両親は、シカゴでも大きな病院の開業医で、桁違いの金持ちだった。そしてその両親は都合の良い事に学会とやらでニュージーランドに出張兼旅行でいなかった
そのパーティに集まっていたのは、みんな竜馬より年上の人達ばかりで、竜馬は知った顔を探したけど一人もいなかった、どうやら末っ子のミリーと同学年で招待されているのは、竜馬だけらしい
ウェンライトの屋敷はバカみたいに広く、プールと中庭にはロマンチックな間接照明と、R&Bの流行りの曲が外のパティオに置かれたスピーカーから響いていた、こんな豪華なパーティーに呼ばれたのは初めてだった・・・いや、パーティ自体が竜馬にとって初体験だった・・・
ジャスティンからオレンジのプラスティックのコップを渡された
「ごくごく飲むんじゃないぞ!」
それはオレンジ風味のアルコールみたいな味だった、カジノのバーテンダーで働いている竜馬は、こんなまずいものを飲みたくなく、自分でカクテルを作ろうとバーを探した
そしてジャスティンは竜馬がフラフラプールの方へ行こうとしているのを、ぐいっと襟首をつかんで自分に引き寄せた・・・コソッと竜馬に耳打ちする
「いいかっ!出来るだけギリギリまで我慢しろ!!でないと『竜馬は早い』と女の子達にレッテルを貼られて、シカゴではお前を相手にしてくれる女の子はいなくなるぞ!あいつらの情報網を舐めんな!」
そう言ってジャスティンから渡されたものは・・・パープルの小さな包み袋だった・・・よく見るとそれはコンドームだった
竜馬は何も言わずにジーンズの尻のポケットにそれを収めた・・・そんなものを尻のポケットにいれているのを誰かにバレやしないかと、竜馬は恥ずかしくてドキドキした・・・竜馬もやっぱり男の子だ
派手に遊んでいるジャスティンの傍にいて、やはりそういうことには多少は興味はあった。ジャスティンが友達と話している間に、トイレに行くつもりで竜馬はジャスティンの傍を離れた
トイレも金持ちのトイレだった・・・金色の手洗い桶で、手を洗って、トイレの便器にオレンジのカクテルを流して捨てた、トイレを出て、さっきとは違う所を通って、カクテルバーとジャスティン達を探そうと思った
あちこちでキスしたり絡み合うカップルの横を何気ない顔で通り過ぎていく、お色気漂う異様な雰囲気に、内心はドキドキしながら、気が付くと振り出しの、正面玄関に戻っていた
まるで、この家はだたっ広くて迷路の様だ、屋敷の外側をぐるっと回った方が早いかと、母屋へ続く大階段の横を通り過ぎる時に、暗がりで抱き合っているカップルに目がいった
心臓がどきりとした・・・生垣に座っているカップルが茶色い髪の女の子を跨らせて自分に座らせて、胸を揉んでいるのはジャスティンだった
その女の子は見たことがあった、ミリーの一番上のお姉ちゃんだった、彼女は大胆に肩や背中をあらわにした、赤いチューブトップスを胴に巻き付け、白のホットパンツからは、太ももが露になっていた
ジャスティンは片手で彼女の髪を掴んで後ろにのけ反らせ、唇をのどに這わせていた、ふいにジャスティンが顔を上げ、竜馬と目が合うと、にやりと笑ってまた続きに集中した、竜馬はカッと頬が赤くなるのを感じた、二人を物欲しそうに覗いているのをジャスティンにバレてしまった
竜馬は踵を返し、早足でその場を退散した、カクテルバーが見えるプールにたどり着いた時は、ほとんど小走りになっていた、ハァとため息をつく・・・今見た光景が脳裏に焼き付いて離れない
「どこへ行くの?」
その時フト後ろから話しかけてきたのは・・・ミリーウィンライトだった!彼女は竜馬を昔ながらの友人に対するように、親し気に話しかけて来てくれた
「ちょっと・・・カクテルを作りにね・・・」
竜馬は空になったプラスティックのコップを逆さまにして彼女に中身が無いのを見せた、ミリーはキラキラした瞳で感心したように言った
「カクテルが作れるの?」
「実はバーテンダーのアルバイトをしてるんだ・・・」
「すごい!」
竜馬はぎこちなく返した、本当はポーカーのカードを切っている時のジャスティンみたいに、魅力的に微笑んで見せたかったが、女の子と話したことが無い竜馬には無理なスキルだった
それでもミリーが楽しそうにしてくれているのが唯一の救いだ
「バーはこっちよ!私も喉が渇いてるの!」
てっかまき
33
321
#莉犬くん
みく
27
ミリーは竜馬の手をつないでバーのあるパティオに竜馬を招き入れた、手を離したら竜馬が幼い子供のように、家のどこかに迷い込んでしまうとでも思っているのだろうか、彼女はしっかり竜馬の手を握ってずんずん進んでいく
フフッ「こっち、こっち」
そう言って微笑むミリーに竜馬の心はときめいた、パティオは美術館さながらだった、その端にバーカウンターがあって脚の長い椅子が数個置かれていた、カウンターに当たるスポットライトを浴びて、ミリーが椅子に座って頬づえをついて竜馬を見つめて言う
「ねぇ、何か作って」
―ああ・・・ミリーって・・・本当に可愛いな・・・―
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竜馬は、はにかみながらカクテル作りは得意だと心に思って、何だか彼女の前で良い所を見せたくなった、なので気取った仕草で長いマドラーをくるくる指で回した
「かしこまりましたお客様、えっと・・・君は甘いのが好き?それとも炭酸系?」
クスクス・・・「甘いのがいい・・・でもお酒はあんまり飲めないの・・・」
「僕もだよ、それじゃアルコールは少な目で」
「うん!」
良い男ぶって気取るのは、ジャスティンを見て充分学んでいた竜馬が指をパチンッと鳴らす
フフッ「カクテル作れる竜馬って、素敵!」
プールの水面に反射する・・・ピンク色の間接照明の灯りの下で・・・二人はをじっと見つめ合った
ミリーはとてもかわいらしかった、ミリーが真っすぐ竜馬を見つめて来きてほほ笑えむと、なんだかとても気持ちがよくなった
もうミリーから目が離せない、背中までのストレートのブロンドが風に優しく揺れる所も・・・首の後ろでターコイズブルーのホルターネックのリボンが可愛いいワンピースを着ている所も、派手な露出ではなく、好感が持てた
むき出しの肩と腕は、シカゴっ子らしく日に焼けて健康的だった
丸い茶色の目に・・・丸いおでこも、とても好きだと思った、鼻の頭に散らばっているソバカスも可愛かった
―ああ・・・ミリーが好きだ・・・―
コメント
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第151話、読み終えました!もうもう、竜馬くんの初々しさがたまらなかったです!ジャスティンからコンドームを渡されて尻ポケットにしまい込むあたりのドキドキした様子、そして暗がりでジャスティンのお盛んな現場を目撃してしまって真っ赤になるところ、全部が「思春期の男の子」そのまんまでほっこりしちゃいました。さらにミリーがふわっと登場して、竜馬くんの心臓が高鳴る展開…可愛すぎます。プールサイドの間接照明の下で交わす「甘いのがいい」なんて会話、胸がキュンとしますね。竜馬くんがミリーに恋を自覚する瞬間、読んでてこっちまでときめきました。続きがすごく気になります!