私は暇さえあれば本を読んでいた。
本は私にいろいろなことを教えてくれた。
本は私に言葉を教えてくれた。
本は私に知識を教えてくれた。
本は私に感情を教えてくれた。
学校の先生とは違う。私のペースに合わせてくれる。私が間違えても怒らないでいてくれる。絵本だろうと小説だろうと図鑑だろうと、本であれば何でも好きだった。特に絵本と小説は最も好きなジャンルの一つだった。それを読んでるときだけは、この辛い現実から目を背けることができた。だから私はここを去る決意が出来た。この世からいなくなれば、きっと本の世界に行ける!そう、感じた。
お気に入りの本を片手に、家を飛び出す。もう、こんな家とはおさらばだ。いい場所を見つけた。とても高い崖だ。そこになんとかよじ登り、てっぺんに立ってみる。少し冷たい風が私の頬を撫でた。下には小さな集落がある。何人かが私を見つけて叫んでいる。でも、もう遅い。だって…..
足が地面から離れる。下へ沈んでいくなか、朦朧とした意識の中で思った。これで、これでやっと本の世界に行ける。この世界からおさらば出来る!
私は人生で一番の笑顔を浮かべ、そのまま時の流れに身を委ねた。
コメント
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おぉ、、、!続きがっめちゃくちゃっ気になる!!!!✨ ピュトンさん、神、、、✨✨