僕は中学生の時
部活の先輩にこっぴどく虐められていた
理由は単純で,気に入らないから。
ほんと最低だ。
その頃の僕は怯えるばかりで
背中の痣は増え毎日走らされ
まるで罪人みたいな生活をしていた
『なんで僕がこんな目に』
そう何度も思った
ある日いつものように先輩の飲み物やパンを買ってくるように命じられて
否定もせずにただ叩かれないため怒られないため
走って買いに行っていた
先輩はわざと遠い購買に買わせに行ったので行くためには人どうりの少ない場所を通って行かなければならなかった。
そこにはお化けや妖怪が出るなどの噂があったが
別にその時はただ殴られるのが怖くてそんな事は思いもせずただ走っていた
そしたら君に会ったんだ
君は周りのものより一回り大きい窓を開けて今にでも落ちそうなところに座っていた
注射器を持って
僕は酷く混乱した。
そんな僕に君は言った
「しにたい」
って
僕はその時咄嗟に
「なんで、?」
と理由を聞いてみた
そしたら君は
なんていってたっけ
……
それから仲良くなった
君の話す言葉
視線
声
顔
目
鼻
口
指
爪
全てが美しく見えた
きっと僕はおかしい
それでも君と一緒にいたかった
こんなこと言ったら君は笑うだろうか
僕は君が好きだったよ
でもいなくなってしまった
急にさ
でも今君が目の前にいる
ああ
神様は本当にいたんだ
「え、どうして泣いてるの、?」
初対面のはずなのにタメ口だったことも
少し似てると思ってた
ああ。
「どこいってたんだよ……」
君は困惑する
覚えてないのか
これはよくある記憶喪失なのか
ああ
そうか
「君の名前は」
君は少しびっくりしながら
ゆっくりとその口を開いて
優しい声で言った
「ゆり……」
ゆりという名前は君に似合っている
本当にいい名前だ
「【ゆり】か。いい名前だ」
突然褒められて混乱している
ああ可愛い。
「ありがとう、?ていうか泣いてたけど大丈夫、?」
と僕を心配してくれた
僕はすかさず
「ああ大丈夫だ。そうだ。君の行きたがってた海に行こう」
と急な誘いだとは知っていたが
海へ連れていこうと思った
「え、仕事とかあるんじゃない?その格好だと……」
と自分の心配じゃなくて人の事を心配する優しさが
愛おしい。
「ああ。大丈夫だ。」
と手を引っ張っていく
すると君が手を振り払って言う
「え、あのすいません。私と貴方会ったことあったけ、?」
とひかい目に小動物のように怯えながら話す
ああ
僕に怯えているのか。
それでもいい
やっと見つけたんだ。
離さない
絶対に。
「君が覚えてないだけだ。大丈夫。
いつか思い出す」
と励ますと君は
「いや、そんなことないよね、?
怖い。やめて。」
と僕から逃げようとする
僕は君をぎゅっと抱きしめる
きっと君は怯えてるだけなんだ。
ああ怖がらせてごめん
でもそれは直ぐに忘れるよ
きっと僕と過ごせば思い出す
ああ好きだよ
【モミ】
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