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奏 〜自宅にて〜
隼人と次の日曜に遊ぶ約束をしてしまった。
つい勢いで約束したが大丈夫だったのだろうか?
迷惑じゃないといいんだが。
そんなことを考えていると紗奈が僕の部屋に来た。
「お姉ちゃーん?ご飯だよー」
「はーい」
僕は返事をしながら1階へと降りた。
隼人 〜自宅にて〜
奏と遊ぶことになった。
しかも2人で。
いつもなら普通に遊んでいるのだが今までと違う気がしてどうしたらいいのかわからない。
もしかしたら奏のことが好きなのかもしれない。
次の日曜に告白しようかな。
しかし中学の時からずっとゲーム友達だった自分がいきなり告白なんかしていいのだろうか?
それに振られたりしたらもうゲームも出来なくなるし、友達じゃいられなくなるかもしれない。
自分はどうしたらいいのかもうよく分からなくなってきた………。
隼人はそこで睡魔に襲われ沈むように寝てしまった。
奏 〜次の日学校にて〜
遊ぶ日まであと3日。
実は私はずっと隼人のことが好きだった。
中学校の入学式の日から……
奏 3年前 〜中学校入学式〜
これから新しい教室へ向かい、新しいクラスの人と過ごすことになる。
不安しかない中1人で教室へと向かった。
教室に着くとほとんどの人が集まっており、見知らぬ顔ばかりだ。
その中でも1人別に特徴がある訳でもないが少し気になる人がいた。
真ん中の列の1番後ろにいる人だ。
喋ったこともないし、会ったことも、見たこともない。
けれど何故かとても気になった。
はしゃぐようなタイプの人には見えないが友達はそこそこいるように見える。
明日勇気をだして話しかけてみようと思う。
〜次の日〜
僕は勇気を出して彼に話しかけてみた。
「おはよう。これから1年間よろしくね!」
「うん。よろしく。」
「名前はなんて言うの?」
「自分は…隼人。」
「そうなんだ!隼人くんよろしくね!」
「うん。」
「そういえば僕の名前言ってなかったね。僕は奏!呼び捨てでいいよ!」
「うん。奏。よろしくね。」
それが僕と隼人との出会いだった。
それからしばらくしてクラスの人とも仲良くなり友達もたくさんできた。
そんな中クラスのゲームが好きな人達が集まりLINEのグループを作り、毎日のようにみんなでゲームをすることになった。
週末にはグループの中の誰かの家に集まりみんなでゲームをして遊ぶということもあった。
僕と隼人はその中でも個人的にLINEで喋ったり、ゲームをしたりすることが多かった。
そのためいつの間にか毎日のようにLINEをしてゲームをする日々が続いていた。
「今日はなんのゲームする?」
「じゃあ○○がいい!」
「了解。じゃあ自分ロビーで待ってるね。」
といったことが僕ら日常と化していた。
僕らはいつの間にかゲーム友達の関係になっていた。
ある日いつものように一緒に帰っていると、前から信号無視した車が僕の渡ろうとしていた横断歩道に飛び出してきた。
とっさに僕は身構えたが、足が震えて動けない。
(あ……死ぬ……)
そう思い死を覚悟した時…
隼人がとてつもない力で僕のことを歩道へと引っ張り戻してくれた。
隼人は僕を引っ張った勢いで、後ろに転けてしまった。
どうやら少し手を擦りむいたらしい。
僕は隼人が僕を守るために怪我してしまったもことにとても申し訳なくなり
「…隼人!僕のせいで手擦りむいちゃってごめん。絆創膏貼るね」
「いいよ…。大した怪我じゃないしさ、それより奏こそ怪我ない?」
「僕は全然平気だよ!大丈夫?」
「自分は大丈夫だから。じゃあ帰ろっか」
「分かった。」
私はこの出来事から隼人のことが好きになったと確信した。
彼が私を守ってくれた事がきっかけだろう。
このままずっと隼人と2人で居られたらいいのに……