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奏 2年前 〜中学校 教室にて〜
朝のチャイムが鳴った。
ホームルームが始まる時間だ。
最近隼人が学校を休んでいる。
理由を聞いてみたが体調が悪いだけと言うだけだ。
熱があるか?とか喉が痛いか?と聞いても体調が悪いとしか返さない。
何故なのだろうか?
言いたくないのかもしれないためあまり深くは聞かないでいるが。
そんなことを考えていると先生から信じられないことを聞かされた。
「最近休んでいる隼人だが、実は病気が見つかって入院しているんだ。」
(…えっ…?あの隼人が?そんなわけないじゃないか…先週だって一緒にゲームして笑っていたし体調が悪い様子なんて1ミリもなかったのに…)
「大きな病気ではないそうだがしばらく入院がいるそうだ。聞いたとこによると……3ヶ月くらいは入院が必要だそうだ。」
(…3ヶ月?!隼人は大丈夫なのか?大きな病気じゃなくても苦しんでるんじゃないのか?)
「もし見舞いに行きたい人が居たら先生のとこに聞きに来ていいからな。本人は見舞いにくるのは構わないと言っていたからな。」
(後で先生のとこに病院の場所を聞きに行かないと……)
「じゃあホームルーム終わるぞー」
「あ…!それと言いそびれてた。後で奏は先生の所に来るようにな。少し話がある。」
(え?先生が…?)
(私何かやらかしたかな?)
「じゃあ号令ー」
きりーつ れー ちゃくせーき
奏はホームルームの後すぐに先生のとこへ向かった。
「奏か。教室だと少し話せないから別の部屋でもいいか?」
「はい?大丈夫ですよ」
「ごめんな。時間取らせて」
「いえいえ」
そのまま奏と先生は誰もいない個室へと入った。
2人で椅子に腰掛けると先生が話し始めた。
「実は話なんだがな」
「隼人が奏には伝えて欲しいと言われたことがあるんだ。」
「隼人だが実は手術が必要らしいんだ。」
「えっ…?!」
「それで命に関わるほどでは無いが、もしなんかあった時のために伝えておいて欲しいとのことだ。」
「成功率って何%なんですか…?」
「んー…90らしいぞ」
「そ…そうなんですか…」
「それで隼人が奏が空いてる日に来て欲しいと言っていたよ。隼人はいつでも待っているからと言っていたぞ。」
「そうなんですか…!」
「場所は東病院だそうだ」
「わかりました。」
「奏も時間があったら隼人のとこに行ってあげてな」
「放課後とか行きたい時あったら先生に伝えてくれな?早めに終わらせるからさ。」
「はい!ありがとうございます!」
「でもそんなことしてもらっていいんですか?」
「ああ大丈夫だ。奏と隼人はいつも一緒にいただろ?あれだけ仲良いと応援したくなるんだよ。」
「え?応援…?」
「うん?好きなんじゃないのか?」
「えっ……?!」
「図星か?笑」
「えぇ…まぁ………はい…」
「おぉー合ってたんだな。いつも一緒にいて仲良いしな。」
「このこと隼人にぜっっったい言わないでくださいよ!?」
「大丈夫だって。そう言うことは言わないからな。」
「絶対ですよ?!」
「あぁ絶対な」
「そろそろ時間だな」
「そうですね」
「じゃあこれで俺は戻るからな。時間取らせて貰ってありがとな。」
「はい。ありがとうございました。」
そう言って僕は先生と別れた。
それより今日の放課後にでも隼人のとこへ会いに行かないと………