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ガソリン 畠山 里香


父。勇の考えは当たっていた。西村 研次郎は今では警察に指名手配をされていた。だが、当人の死亡が確定したのでこの怪事件は迷宮入りとなった。いかんせん、歯がゆいがまったく進展しない捜査は続き。仕方なくどこか空回りしているのは大事な部品がまったくないからだろう。

「一体! どういうことなの?! まさかこの悪夢は全部西村さんがやったことなの? あり得ないわ! これからどうするの?」

私は愛車の中で、勇にさっきから同じような事を言っていた。外は土砂降りとなっていた。

「うーん……」

変わらず勇は唸るばかりだ。

「父さん!」

「ああ……わかったよ……」

勇はいつの間にか二本目の缶コーヒーを買っていたようで、大きく振った。

「まずは……うーん。西村 研次郎の過去をこちらでも洗おうよ。大方はぼくも洗ったけれど、また洗うんだよ」

「それと」

「うーん……」

勇は考え込んだ。それ以外は何もないのだろう。 勇は西村 研次郎のことをほとんど知っているようで、まったく知らない。そんな不思議な顔をしている。これは夢なんじゃないだろうか? 私はなんとなくそんな気持ちを抱いていた。こんな悪夢のような事件の連続は、一体なんなのだろう?

西村 研次郎は、何に関わっているのだろうか? 一体何をした? 冗談だとは思える。一連の事件を全て西村 研次郎がしたなんて、それこそ笑い話だ。それから、西村 研次郎の過去を私たちは何度も洗った。でも、何も出ない。

いや、出なかった。

事件性も、娘の関連性すらも……。

本当に西村 研次郎はこの怪事件のたった一人の容疑者なのだろうか?


ただ、西村 研次郎は超小型電子カメラを使って、幾つかの異様な遺体の写真を撮り、それらを早朝と深夜に別々に五回も分けて、町中にばら撒いていただけだったのだ。

ゴミ屋敷との関連性は?

悪夢の真相は?

殺人は誰がした?

それらは、やはり闇の中だった……。


それにしても私だけじゃなく。あの意志の強い父までもが、この依頼を完全放棄したのは本当に意外だった……。

もう、私たちがこの依頼を再び調べるのは、皆無だろう……。

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