これは真希直として合っているのか微妙なお話。
当主になろうとした理由がこういうのもあったらいいなと思って書きました。続きません。
なんでもよろしい方どうぞ〜!
俺は真希ちゃんと真希ちゃんの母に殺されそうになったあと、なんとか一命を取り留め高専預かりになっていた。
ただ、顔の右半分は包帯やガーゼで覆われ酷い有様だ。俺の精神はもうボロボロだった。
高専の病室でボーッとしていると扉がガラッと開いて人が入ってきた。誰やろ、と思って見てみるとそこには真希ちゃん。
なんやろ、からかいにきたんかな?
「よお、直哉。調子はどうだ?」
「別に悪くも良くもないで」
「ほらこれ、悟からだってよ」
そう言われて真希ちゃんから受け取ったものは小刀状の呪具。
「俺、獲物持ち歩くの嫌いなんやけど…」
「いーから受け取っとけよ」
しゃーないなぁ、と思いつつ呪具を受け取って傍らに置く。
「…なあ、真希ちゃんってなんで当主になるとか言い出したん?」
「家の者に私を認めさせたかったんだよ。もう禪院家ぶっ壊したけどな。あと──」
「?」
「真衣の居場所を作ってやりたかったんだよ」
「…ふは、真希ちゃんらしいわ」
俺は思わず笑いがこぼれた。
「んだよ、なんか文句あるか?」
「いや~?別に~?」
「お前は?」
「へ?」
「お前はなんで当主になりたかったか聞いてんだよ」
「そんなんクソ禪院家を変えるために決まっとるやん。あと雑魚共をこき使うため」
「あっそ」
聞いて損したと言わんばかりに面倒臭そうな顔をしてみせる真希ちゃん。
「ていうのは嘘やねん。本当はな、」
「あ?」
『──甚爾くんの居場所を作りたかったんや』
真希ちゃんの目が見開かれた。
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