紅白戦終了、全員が集められた。
二軍監督「それでは、今回の紅白戦を受けて、2軍に昇格する10名を発表する。」
見事に、貴也と森田の2名も呼ばれ、呼ばれた瞬間、2人はお互いを見つめた。
森田「貴也君、お互いやったね!これからも2人で1軍目指してやっていこう!」
貴也「そうやな、でも今回も俺はシュート決めれんかった。次の試合は絶対に決めてやる。」
次の日の全体練習後、2軍監督の早稲田が貴也に近づいてきた。
早稲田「おい、そこの君、なんで高校からサッカーなんて始めたんだ?」
貴也「初めまして、自分は貴也と言います。自分は去年のワールドカップを見て、感動して、ワールドカップの舞台で自分もシュートを決めたいと思ったからです。」
早稲田「そうなのか、決して簡単な夢ではないが、死ぬ気で努力する気概はあるのか?」
貴也「もちろんです!体力と根性だけは誰にも負けません。」
早稲田「わかった。そしたら、お前にまず1つ質問をしたい。」
貴也「なんでしょうか?」
早稲田「お前自身がゴールを取るために、課題は何だと思う?」
貴也「正直、初心者なのでできないことばかりですが、シュートが下手くそなことです。」
早稲田「中島コーチから教わった止める蹴るを続けているようだが、たしかにシュートが下手なことは1つの課題ではあるが、1番の課題は、自分のシュートモーションができる状況を作り出す技術だ。」
貴也「すいません、全然さっぱりイメージができません。」
早稲田「もっと簡単に言うとだ、DFを振り切り、できるだけ自分がフリーの状態でゴールに対してシュートが打てる状態のことだ。」
貴也「なるほど、なんとなくは理解できました。そのためには、どんな練習をすれば良いのでしょうか?」
早稲田「そこでだ、お前には2つの練習を徹底的に行なってもらう。」
早稲田「1つは、インステップ、インサイド、インフロントなど様々なキックで狙ったゴールの的にシュート練習だ。これはまずは、無人の状態で正確に的に当てられるようになってみよう。」
早稲田「森田!貴也にキックのやり方について、教えてやれ!」
森田「わかりました!」
早稲田「2つ目の練習は、DFの矢印の逆をつく練習だ。正直お前のスピードを使えば、広いスペースがある前提の場面での縦の突破は大抵のやつなら全くついていけないだろう。しかし、それだけではすぐに限界がきてしまう。だから、この練習に取り組んでもらう。まずは、ボールを使わないでやってみよう。」
早稲田「森田!お前もこの練習に付き合ってくれ!お前自身もFWに抜かれないためのいい練習になるだろう。」
森田「わかりました!(この1対1の練習は、僕にもすごいいい練習になりそうだ・・・)」
そして、2人は中島コーチの止めて蹴るの練習に加えて、この2つの練習を個人練習として行うことになった。
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