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貴也と森田がいつものように練習していると、たまたまある1人の男が通り過ぎていた。
貴也のミスキックのボールが、その男のもとに転がっていった。
男は、そのボールをダイレクトで貴也の足元に速く低い弾道で蹴り返した。
あまりにも速く正確なキックに貴也と森田は驚きを隠せなかった。
貴也「君、1年生だよね?名前なんて言うんだ?」
謎の部員「なんで、下手な君なんかに教えないといけないの?君が1軍のレギュラーになったら教えるよ。」
そう言って、謎の部員は去っていった。
森田「多分だけど、彼は1軍にいる3人の1年生で唯一レギュラーの青山君だよ。彼は本当は、近年の育成で定評のある川崎フロンターレのユースにも余裕で合格しているレベルの実力らしいよ。」
貴也「よくわからないけど、凄いやつなんだな。早く1軍に上がって、あいつにパスを出させてやりたいぜ」
2人はその後も練習を続けていると、2軍監督の早稲田が近づいてきた。
早稲田「2人とも、練習は続けているか?そろそろ、2人には次のレベルの練習をしてもらおうかと思う。」
早稲田「あと、2人には伝えておかないといけないことがあって、実は来週、地元のプロサッカークラブのザスパクサツのユースチームとの練習試合があって、2軍も1試合だけやらせてもらえることになった。当然、総監督も見るから、良いアピールの場と思って、気合い入れていけよ。」
突如決まった、プロのユースチームとの練習試合、2人は一層気合いをいれて練習に励むのだった。