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注意事項
・原作と一切関係が無い。
・パラレルワールドのごり押し。
・男女バランスのためユキナリ女体化。
・トモヤが生きている。
・助けられない人が半数以上。
・無理矢理すぎるエンド。
・前提条件
『前回』、つまり本編での狼ゲームとその先で起こること(新村コウ目線の話)の記憶を持つのは新村コウと霜月ユキナリのみ。理由は『狼ゲーム』の最終的な生存者だから。
二人の死因は事故死。何の変哲もない、ましてや誰かの故意でもない。偶然起きてしまった不慮の事故。
男女バランス的な意味で、ユキナリを女体化させて『霜月ユキナ』になっている。
ユキナリがある行動をした事によって分岐した世界線。つまりパラレルワールド。
ルート『ユキナリ』
・ユキナリが『前回』の記憶を取り戻すのは、トモヤがいじめられているところを目撃した所。つまり『前回』、助けずに逃げてトモヤを自殺させてしまった原因となったあの場面。
・ユキナリはその記憶を思い出して内心混乱するものの、もしかしたら今ならばトモヤを助けられるかもしれないと守りに行き、うっかりいじめっ子から大怪我を負わされてしまった(突き飛ばされて階段から落ちた的な)。幸運なことにユキナリの命に別条はなかった。しかし、腕に傷跡が残ってしまった。その事から教師陣に伝わり、ユキナリの両親にも伝わって大問題に発展した。女の子だから余計に広がったこともあった。その結果、ユキナリとその家族は引っ越しを余儀なくされてしまう。
・さらにトモヤに心の傷を与えてしまう。ただし、ユキナリはそれに気が付いていない。たぶん、『これでトモヤくんを助けられたのかな』とか考えている。
病院での会話
気が付くとユキナリは…否、ユキナは病院のベッドで眠っていた。白いもので溢れた部屋に、花が活けてある花瓶と揺れるカーテンが目に入った。
ユキナリには突き飛ばされた後の記憶がまったくなかった。それでも、何があったのか必死に思いだそうとしていると、がらりと病室の扉が開いた。
「!…ユキちゃん! 目が覚めたんだね!」
何処からか摘んできたシロツメクサを持ったトモヤが、ユキナの目が覚めた事に気が付くと、ベッドの方へ駆け寄って来た。
「トモヤくん? あれ、私、何で病院にいるの?」
俺と言ってしまわないように、気を付けた。
「…ユキちゃんは、僕の所為で、あいつらに突き飛ばされて…階段から、落ちて、たまたま見ていた人が、病院に連絡してくれたんだ」
トモヤの顔が俯いて、涙がボロボロとあふれた。手に握られていたシロツメクサの花束が、床にポトリと落ちた。
「ユキちゃんごめん…本当にごめん…!」
トモヤが泣きながらユキナの小さな手を握った。その腕には包帯が巻かれ、手当てしたとは言えども血が滲みでていた。
「大丈夫だよ。トモヤくん」
ユキナの方は大怪我を負ったにもかかわらず、トモヤよりも落ち着いていた。
当然だ。だってこの傷は、大切な友達を守れた証だから。自分は逃げなかった。ちゃんとトモヤを守れたんだ、と彼女ユキナの中にいる彼ユキナリは笑っていた。
「俺は、痛くなんてないよ」
トモヤから見れば、その笑顔は聖母にも女神にも見えた。
だから、この日から誓ったのだ。
「…ユキちゃんは、僕が守るから。何があっても、君を守るよ!」
君のためならば強くなれると、トモヤは弱い自分と決別した。
・トモヤの方は『ユキちゃんは僕が守らなきゃ!』という覚悟を小学生で抱き、再会する頃にはすごく強くなっている。
あの『事件』の日は、ユウヤを止めるためにユキナリは勇気を振り絞るつもりだったが、あの時対峙した小学生と正気じゃない武器を持った男では全然違うため、恐怖のあまり動けずにいたら、一緒に乗り合わせてしまったトモヤがユキナリを担いで、向こうの車両に逃げた。
・結局、森夫妻は助けられなかった。ユキナリは助けられなかった後悔と、何もできなかった罪悪感で泣く。また逃げてしまった、と。
・トモヤはあの状況の中、ユキナリが死んでしまうかもしれないと判断した。だから、ユキナリと森一家を天秤にかけて、森一家を見捨てる事を選択した。もちろん、助けなかった後悔は少しだけあるけど、ユキナリが死んでしまう事の方がもっと恐ろしかった。トモヤもトモヤで、あの時にユキナリに大怪我を負わせてしまったことを今でも悔いていて、ユキナリを失ってしまうかもしれない状況がトラウマになっている。
・ちなみにユキナリは、見た目は愛らしい少女でも中身が成人男性なので、ついつい気を抜くと『俺』と言ってしまう。
・そしてトモヤはユキナリに対して友情を超えた感情を抱いている。だって、いじめから大怪我を負ってまで自分を救ってくれた女の子だから。
ルート『コウ』
・コウが『前回』の記憶を取り戻すのは、狼ゲームに巻き込まれる原因となったサイトの記事をアップする直前だった。かなり動揺したものの、いったん落ち着いてから冷静に今の自分の状況とこの先に起こる事を考察して分析した結果、サイトをアップする事を決意。
・コウの場合、サイトに記事をアップしなければ、狼ゲームに巻き込まれる事はない。しかし、それでは狼ゲームに巻き込まれる事が確定しているユキナリを助けられないし、狼ゲームの後に起こることを考慮すると最初から居ないと駄目な部分が多い。よって、リンタロウ達に恨まれることを前提に、サイトに記事をアップした。
・この世界線のコウの目的は、リンタロウとミサキの生存とユキナリのサポート。事件が起きてしまった以上、二人がデスゲームを開始してしまうのはもう避けられない。だから少しでも『前回』よりよい結果にするために行動をある程度変えてみる。勿論自分が死んでしまっては元も子もないので、羊の時は警戒を最大にするの変わらない。
・何故ユキナリのサポートをするのかというと、まずこの時点でコウはユキナリが『前回』の記憶を所持している事には気が付いていない。なので、早めに真相に気づかせて少しでも生存者を増やすため。ただ、向こうからすればこちらは初対面だからうっかり泣いたり、知っている事を感じ取られないようにしなきゃいけない。ただしユキナリもそう思っているので、三回目の狼ゲームまで互いに記憶がある事に気づけない。
・ちなみにコウは予めにパソコンの中に、サイトの記事のバックアップや、狼ゲームの真相を記録したデータなどのパスワードをユキナリの誕生日にしてある。リンタロウ達が調べてもこの時点ではコウとユキナリは関わりの無い人物だからばれない。
・コウはユキナリに対して友情を超えた何かを抱いているが、無意識に蓋をしている。
・ただしその蓋はトモヤの登場によって破壊される。
狼ゲーム
・強くて2週目とはいえ、そういう行動をすれば怪しまれるので、何も知らない風を装いながら、コウはユキナリのサポートに徹しようとしていた。しかし、ユキナリは女体化していてこちらの事を知らない様だった。さらに隣に知らん男(トモヤ)がいて、内心動揺した。それでもさりげなく狼ゲームの話をしようとしたが、トモヤのガードが固くてなかなか近寄れなかった。よって、ユキナリに記憶があるのかないのか聞けない。
・ユキナリはトモヤを死なせないために常に一緒に行動している。積極的にコウと会話しないのは、コウなら大丈夫っていう信頼の証。
・一回目の時点では互いに記憶がある事に気が付かないが、誰が狼で何処に証拠があるのか知っているので、二人ともスムーズに行動する。
・殺人を止めないのかって思うかもしれないけど、殺人を止めるだけじゃ狼の命は助けられない。リンタロウの言う自己犠牲が出来なきゃ脱出は不可能。
・『前回』との二人の行動の相違点は、コウはリンタロウの監視とトモヤを観察を優先的に行い、ユキナリはミサキと積極的に交流を深めている。
・二回目の狼ゲームの時に、リンタロウの殺人を止めるためにユキナリは尾行していたが、案の定バレて殺されそうになった。前と同じように叫び声をあげたら、コウとトモヤが飛んできたので事なきを得た。しかし殺人は止められなかった。
・この時トモヤの方は、仮眠をとっていたらふと目が覚めて、いつの間にかユキナリがいなくなっていた事に気がついた。焦りを感じながらユキナリを静かに探していた。
・コウは二回目での事を思い出して、一回目での事もあり何とかユキナリと合流できないかと行動していたら、偶然にもトモヤとばったり鉢合わせた。それで何かぎすぎすしながら一緒にユキナリを探していたら、叫び声が聞こえてきたので駆けつけた。
・今回の二回目の狼裁判でも、狼は処刑されなかった。二人とも犯人を知ってたけど、言っても信じてもらえないから言わなかった。
・三回目の狼ゲームでコウはやっとユキナと二人きりになれて、そこでやっとユキナにはユキナリの人格があって『前回』の記憶がある事を知る。
・そこでユキナリは『前回』の三回目では狼だったが、今回は羊である事を告白する。つまりユキナに配られるはずだった狼のカードは別の誰かの手に渡っているという事になる。
・そして、一回目も二回目も行動を共にしていたトモヤが、ユキナから離れている理由を、コウは気づいて図書室に走った。図書室に走った理由は前回の死体があった場所がそこだったから。
・図書室にトモヤはいたが、普通に五年前の事件に関する資料を読んでいただけだった。結局のところ、トモヤは狼だったが誰も殺さず、マキとも共犯関係にならなかった。
・コウが後で知る事だけど、トモヤはトモヤで誰かを殺すつもりではあった。こっそりガラスの破片で作られた刃物を持ってたから。その誰かは…。
・四回目、ユキナリがミサキに狙われるという事だが今回はユキナリはユキナだし、ミサキとは仲が良かった。というか、ミサキの好感度が上がるような行動を心掛けていた。
・そして、チエやリツを巻き込んだガールズトーク作戦を行い、親睦を深めようとしていた。
・というわけで、トモヤをユキナから引き離すために、コウがリンタロウを半ば強引にひきつれて、恋バナ(という名の仁義なき戦い)作戦を実行していた。コウは別に恋バナをする様なキャラじゃないと思うけど俗に言う宣戦布告ってやつ。
・そんなこんなで結論から言うと、ユキナのミサキへの説得は成功した。ユキナは真相にも伝えたいことにも気が付いているし、本当にミサキの事を友達だと断言していたので、ミサキは殺せなかった。
・その後、ミサキは誰も殺さずに狼である事を自白して処刑を受けるけど、コウとユキナは偽装工作だと気づいているので何も言わない。
・五回目に、二人の頭にあの時のイトカの事がよぎって、リツが殺人をする前にリンタロウを説得すればいいのではと、二人は考える。
・すなわち、一回目では使えなかった作戦。その名も『全員真相全部分かりました作戦』である。簡単に言うと、狼ゲームの真の目的と主催者が誰なのか分かった事を全員に伝えて、リンタロウを説得する。
・何故一回目で使えないのかというと、何の信用もヒントも無い状態でそんな事を言えば、一気に全員から狼ゲームの主催者だと疑われる可能性の方が高い。または、危険だと判断したリンタロウに殺されてしまう可能性が高いからである。
・現在の生存者はミサキを除いて、ユキナ(ユキナリ)、コウ、トモヤ、リンタロウ、リツ、チエの六人。
・この時点である証拠
人形に書かれていた戒めの言葉
部屋にあった何名かが行った悪事の証拠
ユウヤにまつわる資料や物
ミサキの証言
チエの手帳
タクヤのスマホ
コウのパソコン
・それらを用いて五年前の殺人事件、自分達の犯した罪と弱さ、リンタロウと美咲を狼ゲームの主催者だと証明した。
・全ての真実を告げられ、主催者も暴かれた。これで狼裁判は、狼ゲームは成立しない。…と思いきや、メリーとウルフが狼バトルロワイヤルを開始すると宣言。
・リンタロウを除く全員を一旦医務室に集め、ユキナとコウは自分達がリンタロウを説得するからトモヤ達にひと塊りになって逃げることに専念してほしいと告げる。
・トモヤはユキナを案じるが、コウが『何があっても守る』とトモヤの目をしっかり見て言い、『ユキちゃんに怪我でもさせたらただじゃおきませんから』とトモヤもコウを信じた。最初から最後までスタンスの違う二人だったが、共感はしなかったけれども理解し合う事は出来た。
・ちなみにこの時コウは、こっそり輸血パックと鉄板を拝借していた。
・そしてリンタロウ達と対峙する。
・狼ゲームはデスゲームとして、既に破綻している。主催者の正体が割れていて、メンバー全員が団結しているため、殺し合いは起こせない。
・狼バトルロワイヤルでは、リンタロウが片っ端からミサキを除く全員を殺しかけて本心を試すつもりだったが、ユキナとコウが武器を持たずに現れる。
・リンタロウもミサキも、どうしてその二人がそんなにも必死で自分達を救おうとするのか分からない。だけど、二人歯が嘘をついていないのは分かっていた。
・ユキナが『前回』の狼ゲーム終盤で言った言葉とコウ目線finalで言った言葉を二人は言ったら、リンタロウに『お前に何が分かるんだよぉ!!』と半泣きになりながら銃を向けられて、思わず目を瞑ったユキナをコウが庇い、倒れてしまう。
・コウの血が止まらなくてユキナ号泣。リンタロウ硬直。ミサキ混乱。
・実はコウは撃たれたフリ(輸血パックと鉄板)で無事だったが、『(これどのタイミングで言おう…)』と、泣き続けるユキナの腕の中で困っていた。
・その騒ぎを聞きつけた(フライパンを護身用に装備している)トモヤ達が混沌と化した状況を見て戸惑うものの、ユキナの腕の中で困っているコウを見て察して、全員を落ち着かせた。
・自分の弱さと向き合って、危機にさらしてでもこうとユキナを助けにきたトモヤ達を、殺されてしまうかもしれないのにリンタロウ達を救いに着たユキナ達を『合格』にした。
・リンタロウとミサキは警察に通報してからその場から去り、世の中に報道されてから自首した。
・コウとユキナは報道内容がまた改変されていたらまたネット中継するつもりだったが、『今回』はそうならなかった。何故かちゃんと正しい情報が放映されていた。
・コウは恐らく自分達以外にも思い出した人物(おそらくリンカ達ジャーナリスト)がいたのでは、と推測した。
・そしてリンタロウ達に逃がされた五人は、世の中のほとぼりが冷めるまで、共に暮らす事となった。
・つまり小さな田舎町で、五人でうどん屋をする事になったそうだ。
おわり