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涌井 明里
桐山くん!どこ行くの?
凌は明里の手を引いてどんどん廊下を進んでいく。
涌井 明里
ねえってば…!
桐山 凌
……
ガララ…
凌は体育館の扉を開けた。
涌井 明里
(体育館…なんで…?)
体育館にはバレー部、バスケ部がコートを半分に分けて練習をしていた。
桐山 凌
こっち
凌はバレー部の方へ手を引いていく。
涌井 明里
え…?
菊池 陽真
お
菊池 陽真
桐山!
菊池 陽真
また遅刻かー?
菊池 陽真
…って、誰だ?その子は
涌井 明里
!!
涌井 明里
(いやこっちのセリフなんですけど!)
なんで私、バレー部のところへ連れていかれたの!?
桐山 凌
…
涌井 明里
き、桐山くん
涌井 明里
どーいうこと?
凌は明里から手を離した。
桐山 凌
こいつ
桐山 凌
新しいマネ
涌井 明里
は、?
菊池 陽真
…
菊池 陽真
おー!
菊池 陽真
ほんとうかー?
陽真の顔はパッと明るくなる。
涌井 明里
いや…ッ、えっ?
涌井 明里
(そんな話いつした!?)
菊池 陽真
俺はキャプテンの菊池(きくち)陽真(はるま)
菊池 陽真
桐山が女の子連れてくるなんて珍しいな…
涌井 明里
ちょ、
涌井 明里
ちょっと待ってください!
倉見 修也
うぉー!!
倉見 修也
凌!人選いいじゃんー!
倉見 修也
俺は倉見(くらみ)修也(しゅうや)で__
涌井 明里
待ってくださいってば!
あたりはシンと静まりかえる。
涌井 明里
わ、
涌井 明里
私…マネージャーになるなんて一言も言ってないです…!
菊池 陽真
は…?
菊池 陽真
おい桐山。どーいうことだ?
陽真は凌を睨みつける。
しかし、凌は「なんのこと?」とでも言うように表情を変えなかった。
倉見 修也
なーんだ。凌が勝手に連れてきただけかー
倉見 修也
でもあの凌が?
倉見 修也
どういう風の吹き回し〜?
涌井 明里
(もしかして桐山くん)
私が断れない性格だと知ってそれを利用しようと……
涌井 明里
(桐山くんだってあの女の子たちと一緒)
涌井 明里
私を良いように使おうとしたの…?
桐山 凌
……
倉見 修也
あれ?意外とバチバチ?
涌井 明里
桐山くんだって、私のこと「便利な首席様」としか見てないんじゃないの…
桐山 凌
………
桐山 凌
なにいってんだよ
涌井 明里
…え?
桐山 凌
俺はお前…
桐山 凌
あ、
桐山 凌
涌井にマネージャーをしてほしい
涌井 明里
……な、なんでよ
桐山 凌
利用とか、そんなんじゃない
桐山 凌
1番マネにふさわしいと思ったから
桐山 凌
優しいからだよ
ドキッと心臓が跳ねた。
涌井 明里
優しい……?
涌井 明里
私のこと嫌いって言ってたじゃん__
桐山 凌
それはそれ。これはこれだ
涌井 明里
意味、わかんないし…
桐山 凌
1番適任だと思った
桐山 凌
責任感もあるし、信頼もされてる。
桐山 凌
これ以上合ってる人いないだろ
涌井 明里
……
桐山くんは「本当に思ってること」しか言わない___
涌井 明里
(嬉しいな……)
明里はニヤニヤする顔を隠そうと俯いた。
菊池 陽真
……昔から良いマネ欲しいって言ってたもんな
桐山 凌
おう
倉見 修也
俺がマネ候補連れてきても嫌だ、無理の2択だったのに
涌井 明里
………!
倉見 修也
おもろいじゃん
倉見 修也
いいね!
菊池 陽真
……でも、えーと__
涌井 明里
涌井明里…です
菊池 陽真
涌井ね。
菊池 陽真
涌井はいいの?
桐山 凌
いいだろ別に
涌井 明里
なっ…そんな勝手に__
涌井 明里
(そりゃ帰宅部ですけど…)
私のこと嫌いって言ったり
次は私のことを褒めちぎったり__
涌井 明里
(私のこと好いてるのか嫌ってるのかわかんないよ__)
涌井 明里
(でも__)
こうやってちゃんと「私自身」を必要としてくれたのは初めてで__
涌井 明里
(ああ、これだけで嬉しくなるなんて)
涌井 明里
(自分、単純すぎてやだなぁ)
桐山 凌
……いやか?
涌井 明里
………
私は人に頼られるのは好きじゃない
そう思っていたけれど、
涌井 明里
(……桐山くんに頼られるのは少し心地がいい)
涌井 明里
……
私は少し気持ちが昂ってしまって__
涌井 明里
…いいよ
私は首を縦に振った
終わり!
さいなら〜!