何より朝が気持ちいいはずのこの日。鳥のさえずりが聞こえてきて、ポカポカと暖かいこの日。
学園都市最強の超能力者、一方通行は自らの部屋で頭を抱えていた。正確には頭を抱えながら部屋にバリケードを築いて閉じこもっていた。
「…ったくよォ。なンで俺がこンな目に合わなきゃいけねェんだァ?」
彼が呟いた愚痴はもちろん誰にも聞こえない。何故、彼が、最強がこんな頭を抱えるような事態になっているのかというと……
何時間か前に遡る。
「第一位~、ねぇ~第一位~」
「朝から元気がないなんて栄養不足かもってミサカはミサカはあなたにアドバイスしてみる!」
「(うるせェ……心底うるせェ…)」
それは普段通りの朝だった。すでに時刻は10時になっているが。
寝起き早々不機嫌な一方通行に番外個体と打ち止めがわーぎゃー騒ぎ立てている、そんな普段通りの朝だった。
しかし、その直後の番外個体の発言で全てが終わりを迎えた。
「あのさ~、私、すっげーもん見つけたかもしんないわ。」
「あァ?」
「何々?ってミサカはミサカは興味を示してみる!!」
こいつが変なことを言うのはいつも通り、と割り切っていたが、
「…第一位、これさ、芳川の部屋に合った薬なんだけどさ。」
「……ほォ。」
人様の部屋から勝手に物を取るとは何事だと普通のやつなら言うだろうが、
生憎そんな殊勝なことを言える第一位ではない。
「……でェ?それを俺に言って何になる?」
「………いやさ、私気になるんだよね。」
そう言って彼女は微笑む。暗黒微笑を浮かべる。この時点で察しのの言い方なら分かったかもしれないがまだ言わないでおこう。
ゾクリ、と背筋に悪寒が走る。
「……てめェ、何か悪だくみしてンだろ…。」
「さぁね。それは第一位が考えることじゃないの?」
「会話に入れてってミサカはミサカは自分の存在意義を確かめてみる!!」
……さて何時間経った頃だろうか。
我らが最強で最凶で最狂で最恐な学園都市の第一位、最強の超能力者である一方通行は自ら築いたバリケードを力技(雷)でぶっ飛ばされ、その上拘束されていた。
「…」
「(なンでだァァァァァァァ)」
彼が(心の中で)叫んだのも無理はない。
番外個体が朝、一方通行に見せたあの薬、皆さんもうわかっているとは思うが、
”媚薬”である。
なぜ芳川の部屋にそんなものがあったのかは不明だが、そんなことはどうでもいい。
熱くなってきたなーとか思ってたら番外個体がジリジリと近寄って来たではないか。
何やら恐ろしい笑みを浮かべている…それはいつものことだがそこから先が問題だった。
突然クマのように襲い掛かって来たので、死に物狂いで部屋に逃げ、バリケードを築いたが突破され、
何が始まるかと思えば、あれよあれよという間に腕を後ろに回され、
これまたどこから持ってきたか分かったもんじゃない結束バンドで腕を縛られ、
抗議しようとしたところを目隠しを着けられ、意味も分からないまま1時間放置されたということである。
…そして現在。
「ッ…ッあ、あ”、ぅぅ……」
何やらこの拘束&目隠し、更に時折聞こえる普段の彼からは想像もできない甘く、高い声。
そして赤面した顔。それをニヤニヤしながら見ている番外個体ちゃん。
この状態の彼一人で薄い本が出そうな感じがするが、それは置いておこう。
「…あ、最大に効いてきた?」
「番外、ッあ、♡個体…ッ、ひ、ぅッ…」
彼が飲んだ媚薬はかなり強力なものである。…普段の感覚がおかしくなってしまうほどに。
「ッぅ、ぁ、、ぐ、ぅッ…//!」
彼の身体の感度は、普段の何百倍にもなっているだろう。
体の部位と部位がくっつく、服が擦れる、
そんな普段から気にしないようなことでさえ、彼の身体はとてつもない快感と感じている。
そんな快感に襲われ、必死に身を捩る…と、服と肌が擦れあって、また快感を感じてしまう。その繰り返しだ。
下腹部が疼き、身体は快感を欲している。
「ぅ、ッ、ひァっ…?!♡」
この感覚に耐えようとする度に頭では欲しくもない快感をどんどん身体は受け取っていく。
「あぁ~、もう気持ちよすぎて辛いでしょ?ウケるわ~ww」
「てッ、め、ェッ、ひ、ぅッ…♡?!」
コロコロと笑う番外個体の声が聞こえる、、
普段なら一発能力込みでぶん殴ってるところだが、いまは電極のスイッチを入れることもできない。
つまり、媚薬の効果が切れるまで快感に耐え続けるしかないのだ。
頭に靄がかかっていくような感覚に襲われる。真面に呂律も回らなくなる…
「ッ、がァ、ッ、、!♡も、、やァ……♡」
普段の彼をよく知っている身近なもの…例えば、我らがミスター駄フラグ立て逃げ高校生上条当麻などが今の彼を見たら少しでも欲情してしまった自分にそげぶ宣言をするだろう。
それくらい、今の彼は一方通行とは程遠くなっている。
逆レイプされる学園都市第一位など、誰が望んでいるというのだろうか。
「じゃ、後2時間、頑張ってね~、第一位。」
「は、ァッ…?!ま、てッ、ひ、ッ…!?」
「何度も言ってるでしょ~?私は第一位に嫌がらせできるなら手段は選ばないよ?」
バタン
「(クッソ…アイツ…)」
上記の台詞を聞いた腐女子、及び腐男子の皆さんならローターか何かを突っ込まれているとお思いだろう…
しかし、何度も言うように、彼は”媚薬”を飲まされただけなのだ。
……この後何もされないとは言っていないが。
後編へ続く
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