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第6話読了〜!😭💕 カレンさん、デイズと同じ「中立」って…気になるワードすぎる!無表情で瞬間移動みたいな動き、めっちゃ不気味だけどカッコいい…!そして夜の人格ヨル登場シーン、暗くて冷たい空気感がエモすぎて震えたよ…「ヒルの女」って呼び方、もうドキドキが止まらん!ランナの行動力も応援したくなるし、続き気になりすぎる〜!!🌸
眠狂四郎
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上野文
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こはる
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ふと左手の金色の指輪が視界に入る。せめて正面の席にヒルがいれば楽しい食事になったのにと、彼の太陽のような笑顔を思い出してしまう。
(やだ、私ったら、まさか呪いの効果!?)
ヒルにだって惑わされる訳にはいかない。自我を保とうとして軽く頭を振って再び正面に視線を戻すと、ヒル……ではなく漆黒の瞳と目が合った。
いつの間に部屋に入ってきたのか、黒髪のボブヘアの女性がテーブルの先の正面に立っていてランナを見つめている。
「きゃあっ!?」
驚いたランナは手からフォークを離して身を引いた。その瞬間に女性が素早く動いて、ランナが瞬きをした後にはすでに横に移動していた。
そしてテーブルに落ちる前にフォークを女性が片手でキャッチした。まるで瞬間移動、目にも留まらぬ速さだった。
女性は無表情でフォークをランナに差し出す。
「どうぞ」
「ありがとう……ございます……」
ランナはフォークを受け取りながらも、その女性を見て確認する。黒いワンピースに白いエプロン。絵に描いたような一般的なメイドの服装だ。
ランナと同世代くらいの若いメイドは、数歩下がると丁寧な所作でお辞儀をする。
「初めまして。私はメイドのカレンと申す者でございます。何なりとお申し付けくださいませ」
執事のデイズ以上に丁寧な口調、そして無感情の瞳。その言葉に抑揚はなく表情に笑顔もない。ある意味、彼女も人間らしくない。
絶対にカレンは、ただのメイドではなさそうだ。ランナはカレンの正体を探るためにデイズの時と同じ質問をする。
「初めまして。カレンさんはヒルくんの専属メイドですか?」
「いいえ。中立でございます。今はお昼なのでヒル様のお城におります」
デイズと全く同じ返答なので、これ以上聞く必要はなさそうだ。黒髪と黒の瞳という容姿の黒さもデイズと同じだが、カレンは完全に無表情なので怖さがある。
昼食が終わるとカレンに手伝ってもらって、質素な白のワンピースから金色のボタンや装飾で彩られた白いドレスに着替える。
ここはヒルの城の二階。慣れないドレスに戸惑いながらも窓際に椅子を置いて座ると外の景色を見つめる。
呆然と今後の事を思案していたら、窓の外の空が暗い色のトーンに落ちてきている。
(もう夕方……今日はもうヒルくんに会えない)
壁掛け時計を見ると午後5時過ぎ。すでにヒルはヨルの人格になって、隣のヨルの城で過ごしているのだろう。
しかしヨルの妃に選ばれたのはポーラだ。あの冷酷なヨルに呪いをかけられたポーラの様子が気になる。
ランナに個室は与えられず、その後もヒルの自室で過ごす。しかし昼人格のヒルとは一緒に夕食を食べる事も、夜に一緒に寝る事も不可能。
そう思うと、仮にも夫婦としては寂しい関係にも思えてくる。
ランナがヨルの城に行こうと決心したのは、夕食も入浴も済ませてからの夜10時過ぎになってからだった。
(まだ寝てないとは思うけど、ポーラ姉さん、どうしてるかな)
ランナは、そっと部屋の出入り口の扉を開けて廊下に出る。
昼間は眩しいと感じた金色の廊下だが、今は壁掛け式のランプの控えめな明かりで淡く幻想的に照り輝いている。
周囲に誰もいないのを確認するとランナは歩き出す。三つの城の位置関係はだいたい覚えている。アサの城とは逆方向に向かって廊下を突き進む。
やがてトンネルの中に入っていくような感覚で周囲の視界が暗くなる。照明が暗くなったのではなく、壁や床の色が金から黒に移り変わってきたのだ。
(やっぱり、他の城への連絡通路は各階にあるのね)
黒一色となった廊下は夜の闇と同化して不気味さを感じるが、同時にヨルの城に入ったと認識できる。見張り番もいないので、これなら自由に行き来できる。
もしポーラがランナと同じ扱いだとすればヨルと同室なはず。しかしランナはヨルの自室の場所を知らない。
(同じ階にヨル様の部屋があるなら、どこかに豪華な扉があるはず……)
ここは二階。連なる三つの城は各階が連絡通路で繋がっているので、おそらく構造は同じ。アサとヒルとヨルの自室は各城の同じ階にあると推測する。
黒く暗い廊下のドア側ばかりを気にして歩いていたが、ふと前方の窓側に立っている人の姿を見付けた。
まだ遠く暗いのでシルエットしか見えないが、おそらく男性。壁に寄りかかってランナの方を見ている。
(大丈夫だよね、怒られないよね……?)
勝手にヨルの城に来たので緊張するが、一応は王妃だし堂々としないと逆に不審に思われる。
ランナは背筋を伸ばして歩幅を変えずに真っ直ぐ進んでいく。その人物との距離が縮んできた時にランナは思わず足を止める。
廊下に立っていた……いや、待ち構えていた人物が誰かを認識した瞬間に伸びた背筋が硬直して息が止まる。
「よく来たな、ヒルの女」
それはヒルと全く同じ声質なのに、重く冷たい圧がランナの鼓膜を通して魂すら震わせる。
夜の闇に溶け込むように輪郭の不確かな漆黒の髪と赤い瞳は、まるで悪魔そのもの。
ランナを出迎えたのは、三つの人格を持つヴァクト陛下の夜の人格、ヨルであった。