『 9月、紫の魔法 』
nksmんんん
放課後、俺以外の生徒はもう帰ったんじゃないか、というぐらいの遅めの時間帯。
俺はゆっくり、のそのそと屋上へ続く階段を登っていて。
、でも。俺の体は鉛のように重たく、まるで言うことを聞かないようだった。
それは暑さのせいなのか、はたまた、___________
、ドアノブに手をかけ、少し軋んだ音を鳴らす。
nk「 、ふ、う、っ、( 開 」
、ソーダみたいな色をしていて、視界一面に澄んだ青空が目に入る。
、その次に俺の目に入ったのは。
「 、お。誰か来た 」
nk「 、っ、は、 」
________紫色の、光。
一瞬、俺はそれにしか見えなかった。だが、その光はちゃんとした人間だとわかった。
紫の瞳に、淡い茶色の髪の毛。そして整った顔。
nk「 …だ、誰、? 」
俺は考えていることを声には出さずに、咄嗟の疑問を問う。
「 ん、自殺、?だったら俺も一緒にしようかなっ、と、( 乗 」
この人は俺の言葉になんか反応せず、フェンスに乗り上がる。
変わった人…なんだろうけど。
他の誰とも違う、特別で、なにか独特なものを感じる。
しばらく眺めていると、その人は思いついたかのようにまた、口を開いた。
「 、…あ、違う?( 降 」
フェンスから、慣れたように すっと戻る。
nk「 、…っ、いや、?あって、るけど、! 」
sm「 けど?…あ、俺の名前smっていいます 」
変なタイミングで自己紹介されたので、俺も返す。
nk「 、…nk。好きに呼んで 」
馴れ馴れしくなるのはちょっと違うかな、と心のどこかは言っていたが、気に留めずsmの目を見る。
するとsmは、またもや直球なことを言った。
sm「 nkね、…、ね、死にたいの? 」
、沈黙が生まれ、やがて風となっていく。
nk「 、…うん、ま、そんなところ 」
smの方へ一歩近づき答える。
nk「 、詳しく言うと、…俺自身の存在を消したい。、誰の記憶にも、残りたくないんだ、 」
、本心がぽつりと溢れる。
smはというと、フェンスに寄りかかりながらリアクションをとっていた。
sm「 、へぇ、そっか。 」
それはまあ質素なもので、表情を何一つとして変えないから驚いた。
sm「 、nkなら、きっと人生の最後も綺麗に終われるんだろうな。 」
「 、…今日は、めちゃくちゃ晴れてて自殺日和だ、 」
独り言のような呟きを落とした後、smは俺を見つめた。
nk「 なにそれ、…でも、そうかも( 微笑 」
「 、ねえ、sm、…今日、9月1日はなんの日か知ってる? 」
sm「 、子供の自殺が、1番多い日 」
nk「 そう。…あのさ、sm 」
sm「 、なに? 」
nk「 、馬鹿なこと、聞くんだけど、
__…smって、もしかして、もう死んでる、? 」
静寂が、晩夏が、ゆっくりと訪れる。
sm「 、…nk、よくわかったね、? 」
困ったような顔で…俺に優しい笑顔を向けるsmは、足元が透けていた。
nk「 、ぇ、ちょっと待ってよ、…sm、!体透けて、っ、!( 微泣 」
sm「 そう、俺は、去年ここで、9月1日に自殺した。…だから、幽霊なんだよ、 」
nk「 っ、やだ、…sm、っ、いかないで、( 泣 」
近づいて、手を握ろうとしても、smの温もりが感じられないどころか、触ることさえできない。
“smは消えてしまう。”
脳が伝えるのはそればかりで、涙が溢れた。
、少しの間しか話していなかったのに、ちょっとしか、関わってないのに。
この幽霊に、smに、一目惚れしてしまったんだ。
sm「 、nkは、…無責任なこと言っちゃうけど、きっと大丈夫。 」
「 だから、俺と、自分を信じて、? 」
nk「 、っ、うん、…っ、( 泣 」
、紫の魔法は、夏の終わりに溶けていった。
nk「 、sm、だいすき、 」
🤔
9月1日ですね、!!
皆んな生きよう!!!!!!!!!!!!!!!!!
コメント
4件
生きる〜!! これ、先輩達に「smって知ってますか?」って聞いて知らないって返ってくるやつや……
わあああああ!!!!!! え、nkさあああああん…!!💓 smさん…幽霊!?😳好き……💗 めっちゃ…わあ、なんか好き…🫶🏻💕