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episode4
類『ん、司…くん?』
──次に目を覚ましたのは保健室のベットの中だった。どうやら気絶したようだ。
先生は…居ない。
司 すやぁ…
…幸せそうにベットの隣の椅子で寝ている。まったく、座りながら寝たら体がしびれるよ。
類『司くん、僕と位置を交代しようか。』
そう言って僕はベットから降りて立ち上がった。立ち上がった…んだよね?
ガタッ!!
立ち上がった瞬間足の力が抜けて…あれ、なんで。さっきまで大丈夫だったのに。
類『力、入れ。立ち上がれ…!』
ベットの柵を残りの力で掴んでなんとか起き上がる。良かった。まだ行ける…
類『もうお姫様抱っこをする余裕はないな…』
ベットに座ってなんとか司くんをゆっくりと僕の膝に乗せる。これだけでもうだいぶ時間がかかった。幸いな事に司くんは深い眠りについていて、まだ余裕がある。
類『よっ…!』
いつもなら軽々と持ち上げれたのに、と思いながら懸命に司くんをベットに乗せる。
いつもの数倍、いや数十倍ぐらいの時間が掛かっていた。
震えた手でなんとか布団をかぶせる。あぁ、疲れた…椅子で休もう…
司『んぅ…類ぃ?』
類『…!?』
しまった司くんが起きてしまった…咄嗟に寝たふりをするけど…バレてしまうかな…
司『るいぃ…ってなにっ!?お、俺が移動している…!?
類、俺を動かしてくれたの…って寝ているのか…』
良かった、バレてないや。
司『いや、起きてるな類!?』
類『え…?』
あれ、バレた…まぁ司くんは感が鋭いからな…
類『ど、どうして分かったんだい?』
司『そりゃあ手が震えてるし何より顔が青いぞ!!』
え…顔が青い?確かに力は入らないけど…それ以外は何も無くて…
──本当に、何なんだろうな、この病気