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このセカイは、人それぞれに能力、魔法があるセカイ。


このセカイの職業は、自分の生まれ持った能力か、習得した魔法を使うのがほとんどだ。


それでもこのセカイは治安は悪くない。


そのなかでもペガサス国は、随一だ。


テンマツカサ王子が「能力、魔法は人を笑顔にするために貰ったものだ!」と言ったのが始まり。


マジシャンに漫画家、修理屋、玩具屋…いろんなものに使えたら、笑顔になるでしょ?


だが、そんなものを使わずに笑顔にする者がいた。


カミシロルイ。画家で、多少は使っているが、技術が必要で色々な人に人気だ。


それを知ったツカサ様がルイに一目惚れし、「俺の運命の人だ!」などといって、いつもルイを城に誘い、お茶会をしている。

…それにいつも付き合っているのが、この城のメイド、クサナギネネだ。

「なぁ、しつこくてすまないが、ここに住んでくれないか?」

「…すいません。やはり、申し訳ないです。」

ルイはいつもここに住んでくれと頼まれている。こんなチャンスないのにな。と心のなかで思ってしまう。

「申し訳なくないぞ!こっちから頼んでいるからな!」

「いや、それでも_______」

と話している時、遠くからダダダダダッッッ!…と走る音が聞こえた

「ツカサ様~~~~~~~~!!!!!!」

「どわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」

いつものように大きな声でツカサ様をよぶ。ツカサ様はそれ以上に大きな声で叫んだ。

「もう…エム、急に来ると危ないでしょ」

オオトリエム。私と同じ、この城のメイド。

いつもツカサ様を引摺りに来る。

「ツカサ様~!!まだ書類終わってないですよ~!!」

「グッ!!!!」

こんなこと、日常茶飯事だ。

「行きますよ~~!!!」

「あぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁァァァァ……….」

「フフ、賑やかだねぇ」

…たぶん、ルイも慣れちゃったと思う。

「いいの?断っちゃって。」

もったいないと思い。私もいつも聞いてしまう。

「あぁ。多分、僕には合わないよ。」

「それに、落ち着かないと思うし。」

「ふぅん…」

やっぱり、住む気はないみたい。

「あーあ。ツカサ様悲しんじゃうよ~?」

「ミズキ…」

アキヤマミズキ。この国の騎士団長をしている。治安が良くても、いつか守らなくてはいけない日が来るかもしれないから。

「ツカサ様、なんか最近しょぼーんってしてるんだよね~!」

「ルイに会う時間が少ないからかな~?」

「いや…そんなことないだろう。」

「いやいや!ツカサ様いつもルイがここにいたらなぁ…っていつも言ってるよ!」

「 うっ…」

アキヤマさんは、ルイへの説得力が凄い。本当にルイの性格が分かってる。

「ルイがいたら、仕事も捗るんだがな…って!」

「仕事に支障が出るのはよくないね。」

ルイは気づかないの?って位、説得される。

「でしょでしょ?!」

「うん…それなら、住む方がいいか」

「うんうん!」

「おい!アキヤマ!急にどっか行ったと思ったら…!」

シノノメアキト。この人も騎士団の一人。アキヤマさんと同じくらいの戦力は確実に持ってる。

「だって!ルイが居るのが見えたんだもん!」

「だからって…!」

「アキト、それだけ友人を大事にしている証拠じゃないか。」

「トウヤ。この人をあんま甘やかさないほうがいいぞ!」

アオヤギトウヤ。この人も騎士団の一人。彼は戦力というよりも、作戦を練るのが得意。

「そうなのか?」

「そうだ!アキヤマ!早く鍛錬に戻るぞ!」

「ちぇっ、は~い。」

「じゃあ、またね!ルイ!」

「あぁ、またね。」

騎士団の三人は鍛錬に戻っていった。アキヤマさんは不服な顔をしていたけど…

「ネネ。決めたよ。」

「僕、ここに住もうかな!」

「おぉ…!」

ルイはあまり人に迷惑をかけたくないという思いが強いので、こう決意できると珍しいと思ってしまう。

「本当か?!?!?!?!」

その声を聞いて振り返ると、書類を終わらせて帰ってきたツカサ様がいた。

「う、うん!」

「ルイ!俺は嬉しいぞ!」

ルイの肩をガシッとつかみ、感動したのか涙目になっていた。

「そ、それなら良かった。」

たまにやられてるけれど、これはあまり慣れてないようだ。

「良かったね。ルイ」

「あぁ。」

私はここにルイが来るのを待って、一日を終えた。

絵に描かれていたものは

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