どうも、中間も終わりのびのびと生きている一般人参です。
今回はらだおとぺいんの話になります。
<注意>
この作品は9割が捏造でできています。
ご本人様とは一切の関係がありません
キャラ崩壊あり
伊藤ぺいん、青井らだおの過去捏造あり
では本編へ
初めて出会った時は、珍しい髪色と目の色をしているなと思った。
髪の色は夜の海みたいに昏いけどどこか惹かれる青色をしていて、 目の色は髪の昏さとは反対にとても明るい澄んだ蒼穹の色をしていた。
その二つの対照的な青が彼の整った顔立ちを更に引き立てていた。
あまりの綺麗さにぼーっと見ていると、彼が振り返った。
「…あの、何か用があるならさっさと口にして欲しいんですけども」
「えっあっ、ご、ごめんなさい…」
「え何で謝る?」
思わず謝罪をすると、そのことを不思議に思ったのかその目が僕を射抜く。
「というかお前見たことないやつだな…どっから来たん?」
「えっと…確か〇〇ってところから…」
「〇〇?!ここからめっちゃ遠い場所じゃん?!車とか使ってきたの?」
「いや、歩きで…」
「歩きでぇ?!」
彼はとても驚いたようにそう言うと、重ねて僕に問いかける。
「え、親とかは?」
「親は…いない」
「いないって…てことは家とかもないのか?」
「…うん」
「…マジかよ…」
呆然とした様子で呟いた彼は、どうしようとか、叱られるかなとか、色々呟いてたけど少しすると僕の顔を見て言った。
「…お前、名前は?」
「…名前…」
人間の世界では、110番と言ってしまえばきっと気味が悪いと言われてしまうだろう。
名前…名前…110…ひゃくじゅう…
いや、いちととうか?
いちととう………いとう?
伊藤…これで名字はできた。後は名前だけだ
名前は…僕のオリジナルからとってこう名付けることにしよう。
ぺいん、と
「…まさか名前もないとか言わないよな?」
「…伊藤」
「え?」
「伊藤…ぺいん。僕の名前」
「ぺいんね…俺の名前は青井らだお。で、早速なんだけどさぺいん」
俺の家に泊まってくか?
そう聞かれて、少しばかり呆然とした後に頷く。
これが、僕…いや俺伊藤ぺいんと青井らだおの10年以上にも及ぶ友情の始まりだった。
「…い…、お……」
声が、聞こえる気がする。
「……ろよ、…いん」
少しうるさい、まだ眠いから黙って…
馬鹿みたいにうるさい声が俺の鼓膜に響き渡る。横を見てみればそこには青い鬼の仮面をした俺の親友がいた。
「ビビったぁ…もう少し優しく起こせよ!」
「ビビったのはこっちの方じゃボケェ!全然起きねぇから仕方なく大声出したらそれ以上の声量で倍返ししてきやがって…」
「…なんかごめん」
「全くだわ」
どうやらいつのまにか宿直室で寝てしまっていたらしい。
確か新薬関係で色々情報を整理して、考察してたら…多分いつのまにか寝ていたんだろう
しかし、懐かしい夢を見たなぁと噛み締めているとそんな雰囲気を感じ取ったのからだおが怪訝そうな顔でこちらを見ている。
「なーんか嬉しそうというかそんな感じの雰囲気出してますけど…なんかいい夢でも見たん?」
「いや実はさぁ…」
と、さっき見た夢の話をすると
「そりゃまた…すごく懐かしい夢を見たなお前」
との反応が帰ってきた。
「いや〜…本当に懐かしいもんを見たよ。あの後さ、結局お前の家に居候することになってここに来るまでずーっと住んでたよな」
「そうだな…俺の親父達もお前のことめっちゃ気に入っちゃって…下手すると俺より愛されてたんじゃないのお前?」
「いや流石にそれはないでしょ」
とか、色々と昔話に花を咲かせる。
「…あの頃はさ、何でも知ってて俺に色んなことを教えてくれて俺の兄貴みたいなお前に、めちゃくちゃ憧れてたなぁ…」
「え何急に?キッッッショ」
「キッショはねぇだろ!」
「いやだって、お前がそんなに素直になること中々ないし…マジでどうしたん?」
「…昔のこと思い出してちょっと気が緩んでるのかもな」
思い出してみれば本当にあの頃はらだおに憧れてた。俺が知らないことなんでも知ってるし、いつだって冷静なお前がすごくかっこよく見えて憧れてたんだ。
まぁ一緒にいるにつれて残念なところもわかってきたんだけどね。
「それにしてもあの頃、ですか。つまり今は俺のことなんてどうでもいいと」
「いやいや言ってないって」
「言ってるも同然だろ」
「いや本当に!今でもすごいと思ってるから!お前はヘリとかでみんなのことちゃんと見て、的確な指示を出せるし、ヘリアタックもめちゃくちゃうまいし、それに…」
「あ〜ごめん俺が悪かったからやめてくれ。めちゃくちゃ恥ずい」
「じゃあ逆にお前のいいところめちゃくちゃ言いまくってやるわ」
「やめろ!」
「…でもさ、さっき言ったことは全部本当だよ。ずっと昔からお前のことをヒーローみたいに見てたんだ」
「…」
「だから、その、何というか………俺と出会ってくれてありがとな!」
そう伝えてみれば、らだおが照れているのが顔を見ずともわかる。
してやったりって感じだな。
「…でもそれを言うならさ」
「お?」
「俺にとってのヒーローはぺいんだったよ」
「…え?」
「お前が俺に憧れてたみたいに、俺もお前に憧れてたんだよ。行動力が凄いところとか、最初はちょっと躊躇っちゃうけどすぐに友達を増やしていくところとか、みんなを引っ張っていくところとか…そういうお前の太陽みたいな部分に、俺は惹かれたんだよ」
「…お、おう」
やばい、めっちゃ恥ずかしい。
今だけはマジで絶対に仮面を外せない。100%恥ずかしさで顔が真っ赤になってるだろう。
「…」
「…」
すっごく気まずい空気だなぁ…
お前のせいだからならだお。
「…なんかごめん」
「いや、この流れ多分俺が始めたかららだおは謝らなくていいよ」
「いやでも言ったのは俺だし」
「いやだから流れ作ったのは俺だから」
「いやでもさ、この空気作ったのは俺じゃん。だから俺のせいだよ」
「俺のせいでいいって!ややこしくすんなお前」
「いや俺のせいですぅー」
「いや俺のせいでいいって…もう、なんかお前一回黙れ!」
「うわ、黙れマジか」
「言わせたのお前だろ?!」
…こんなくだらないことで喧嘩できるのっていいなぁ…
やっぱり、お前は
「…らだお」
「んー?何ー?」
「やっぱお前が一番の友達だよ」
「………俺も、お前が一番だよ」
「へへっ」
「へへっ」
そんなこんなで、友情を再確認した俺たちは今日も事件対応へ向かうのだった。
もしかしたららだおside書くかもしれない…
ここまで読んでくれてありがとうございます
ではまた次回で
コメント
5件
なんか、言葉でねぇわ……。 ただ言えることは、 2人の素直がてえてえ過ぎる…!
うわぁァァァァァァ‼︎‼︎、ぺいんってさすぐ人のこと褒めたりかわいいとか言えるのに自分が褒められると照れるのマジでかわいいなぁ……
逸刻刹那さんコメントありがとうございます。 楽しんでいただけたようで幸いです。