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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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※ジミンくんsideです。


「その代わり!今後、ホバと何かある時はヒョンを呼べよ?」

「はーい!」


バタン……


「…あ、焦ったー……」


うっかり口を滑らせていたらどうなってた事か…とりあえず、ホビヒョンに〆られる事だけは分かっているけど、それは何としてでも避けたい事だったから、ジンヒョンも分かってくれて良かった…それにしても……


「やっとか……」


長かったなー…あんな分かりやすい両片想いを、漫画の世界ではなく、現実世界で見る事になるとは……本当にイライラしたもん。いつになったらくっつくんだって。けど、無事くっついたのであれば話は別だ。


パタン……


「……ジミナ、ジンヒョンとすれ違ったんだけど…部屋に来たの?」

「ヒョン……話があります」

「どうしたの、そんな真剣な顔して…?」

「いつ、何処で、どんな風に!ジンヒョンと付き合う経緯に至ったのか!事細かく!!」

「………え?な、何でそれを……!」

「さっきジンヒョンから聞きました。…という事で、全部吐いてもらうまで逃がしませんからね」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「……なるほど……つまり、ジンヒョンから言ってきたってわけですね?」

「もう良い?話してて恥ずかしくなってきた…」

「まだ終わっちゃいないんですよ!!」


あの後、逃がさないと言ったのに逃げようとしたホビヒョンを捕まえ、椅子に座らせると仁王立ちで前に立ち、あれやこれやと聞いた事は全て吐き出させる事に成功した。なるほど、それでジンヒョンはキスをしたいって言っていたのか……僕は同性のカップル事情は詳しくないから何とも言えないけど、一ヶ月でキスって遅い気がしないでもない。でもなー…ホビヒョンだからな…このハッピーウイルス、側にいれればハッピー!とか言ってたし、それ以上とか考えてなさそうだな。


「……ちなみに、ホビヒョンは、ジンヒョンと付き合って何かしたい事とかないんですか?」

「し、したい事?えぇ……デ、デート、とか?いや、でも今までも一緒に出かけたりする事あったしな…お、お風呂…とか?うーん?」


これは駄目だ。もっと欲に目を向ければ良いものを、何をほわほわした事ばかり言ってるんだか。


「…例え話ですけど…ぽっぽとかは?」

「!?、ぽ…な、ないないない…ジンヒョンとでしょ?ないよ、それは!」

「…それは、恥ずかしくて?それとも、同性だから?」

「………は、恥ずかしい、から……で、でもそれは「なるほど、それならするべきですね」……話聞いてた?」


顔を真っ赤にしながらそう言うホビヒョンの逃げ道を食い気味に断ち切れば、呆れた顔で返された。その顔をしたいのは僕だよ!!


「良いですか、ホビヒョン。やっと、ジンヒョンと付き合う事が出来たんですよ?しかもジンヒョンの方から言ってきてくれた!ならばもっとアタックするべきです」

「アタック……良いよ、今のままで……」

「それ、本当に付き合ってるって言います?恋人って言えるんですか?何も変わらないなら付き合う必要なくないですか?」

「ぅ……そ、そうだけど……」

「…僕が思うに、ジンヒョンは試してるんだと思います」

「試す……何を?」

「ヒョンの気持ちに決まってるじゃないですか!告白はジンヒョン!ハグもジンヒョン!ホビヒョン何もしてないじゃないですか」

「へ、返事したじゃん!泣いたし!」

「返事なら思ってなくても出来ますし、泣くのだって嬉しい時だけじゃないですもん。ここは行動でビシッと示すべきです!」

「…こ、うどう…で……」


ほぼ強制的にキスの流れに持っていけば、だんだん絆されてきたのか頭を抱えて考え始めたホビヒョン。よしよし…このまま流されてくれれば、きっと、ホビヒョンの答えは……


「……や、やってみる……?嫌がられたりしないかな……」

「当たり前じゃないですか」


よし来た!どうだ、ただルームメイトとしての時間を過ごしたわけじゃないんだよ!ホビヒョンの事は大体分かるんだから!…ってジンヒョンに言ったらボコボコにされそうだから心の内に留めておこう。


「ヒョン、絶対上手くいきます。後はタイミングですね」

「タイミング……ないよ、そんなの」

「それを今から考えるんじゃないですか!」


ただ、ここまで持ってくるのに時間と労力がかかるんだよな…全く、ジンヒョンもそうだけど、もっと思い切れば良いのに。

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