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家に着いて自分の部屋で
……… 葉月の言う通り私 , 奏汰の事が好きなのかもしれない . でも , こんな地味な私と奏汰だと全然釣り合ってないし , 嫌々 !まずあっちが私のこと好きになるわけ無いし …
「 葉月に聞いとけば良かった . LINEの仕方 」
宜敷ねじゃ変かな … でも挨拶って大事だし ,
「 あー , もう! どうにでもなれー!! 」
振り切った私は奏汰に宜敷ねとLINEを送った
既読は速かった直ぐに返事が返ってきて気づけば1時間程度話し込んでいた .
「 会話終わっちゃったー … でもスタンプが着たら終わりの合図だよね . …… ってもう一時間も経ってる ?! そんなに話してたんだぁ , 」
時間の流れって速いな , なんて思いながら会話を見返して , 不思議と笑みがこぼれてしまう
話してみたら分かることが沢山あった 優しい口調 , 意外とふざけたりすること , 小学校からサッカーをやってたこと , トマトが嫌いなこと
知れば知るほど気持ちは増していった .
「 … 奏汰ってどんな子が好きなのかなぁ 」
次の日登校中
私を見た途端葉月が駆け寄って声をかけてきた
「 茉白! 」
「 びっくりした , 急に大きな声出して なんかあったの? 葉月 」
「 なんとなんと!入手しましたー !! 」
「 入手?入手ってなにを? 」
「 白河奏汰の好きなタイプだよ! 」
「 へ , へぇ … 」
興味が無さそうな素振りを見せつつも内心気になってるのがバレていたのか葉月はにやにやとしながら ,
「 ロングヘアーで優しくて気が合う子だって! 」
「 ロングヘアー … 」
私は小学校からずっとボブでロングにしたことはない . だからってロングが好きだと知った今似合う似合わないより奏汰の好みになりたい , その思いが強くなった .
それから2ヶ月 , 3ヶ月と経ち
毎日のように奏汰と話す日々が続いた
その日々はたった16年しか生きてない
私の人生の中で一番楽しい時間だった
2024年8月夏休み
だんだんと日差しも強くなって , 真夏日が増えていった8月 この8月が私の中で一番大切な思い出になる
「 二人共お待たせ , 待った? 」
「 全然待ってないよ , 私達も今着たところだよ 」
近所の公園で集合時間ぴったりに集まった四人
私と葉月 , 奏汰と奏汰の友達の楓君 .
今日はこの四人で花火大会に行くことになった
「 早速しゅっぱーつ! 」
妙に緊張している私とは裏腹に葉月は相変わらず楽しそうにそう言うと奏汰も楓君も笑う
釣られて私も少し笑顔になる
花火開始時間
「 ここら辺でいいんじゃない? 」
そう言い四人で地面に座りながら空を見上げる
大きな音と共に空いっぱいに広がる花火
「 綺麗 … 」
思わず口に出した本音 その台詞を聞いて隣に座っている奏汰がこちらを向く
「 ね , 綺麗だね 」
少し微笑みながら私にそう言う . そして私に小さく耳打ちをしてきた .
「 2人で抜け出して屋台の方行かない? 」
「 ぇ … 」
思いがけない言葉と行動に思わず顔が赤くなり言葉が詰まる
「 駄目 … かな? 」
少し私を見つめながら聞いてきて
「 行きたい! ほんとにめちゃくちゃ! 」
「 じゃ , 行こ! 」
そう言い立ち上がる私と奏汰を見ると葉月と楓君は何かを察したように いってらっしゃい , と声をかけてくれた