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アラームが鳴る。時計は9時を指している。
まだこの生活には慣れていない。電気をつけながら寝ているので時間の感覚が無いのだ。
アラームをつけ忘れたら、それこそ一巻の終わりだろう。
弟は寝ている。 アラームをつけ忘れたんだろうな。ご愁傷様です。
…起こすか
「おーい起きろー」
目を開けた。可愛い。
「9時だぞー」「え!?」
うん。可愛い。
一生失いたくないな。それほど良い弟なのである。
何が良いって?
まず怖がりなところ。扉を閉めるとき静かに閉めるってさ。そしたら化け物は気付かないのではって。
良い意味で馬鹿。天使。
驚かしたら大きな声を出すんよ。
「うわーー」って。
床を歩くときもトントン歩いてる。ドンドンじゃないのだ。すごいよ
後は…全部かな。
この前もね、またいつか遊園地に行きたいって。行けないよな。
行っている間に夜になるだろう。行けなかったぁって。
まぁ可愛いから許すかもしれない。
とにもかくにも失いたくない存在である。
弟から「起こしてくれてありがとう」だってさ。
こちらこそありがとう。もし僕がアラームをつけ忘れたら起こせよ。
取り合えずまだ平和。不便なことは起こるけど注意するだけだし。まだまだ頑張って生きますか。