初めは涼ちゃんスタート。
これは純粋にお酒の飲み過ぎです。 涼ちゃんはかなりお酒強い設定。
朝目が覚めたらベッドで裸で寝ていた。それは珍しい事ではない。妙に身体がダルくて大きくひとつ伸びをした。昨日飲み過ぎたから二日酔いかな?そう思いながら横を見てぎくりと身体がかたまる。
…なぜ元貴が隣で寝ているのか。しかも裸で。
まだボーっとする頭で昨日の事を思い出し、サァと血の気が引いていくのがわかった。そっと元貴を起こさないように気をつけながらベッドから抜け出し、慌てて風呂場に向かう。
頭から冷水を浴びて必死に昨日の事を思い出す。
確か元貴と2人でお酒を飲んでいた。お酒の強さには自信があるので何も考えず気楽に笑いながらお酒を楽しんでいたはずだ。あんな量で俺が酔うはずがない、と思いながら元貴のニヤニヤした顔が思い浮かぶ。
あいつ絶対に何かやったな。絶対にイタズラで俺を酔わせようと画策したに違いない。
それはいい。だって元貴のイタズラなんていつもの事。
でもその後の記憶が完全にヤバい。酔った勢いで元貴にキスをせがみ押し倒した。元貴に中をいじられて喘ぎまくっていたのを思い出す。そしてその後の元貴が入ってくるとてつもない快感…。
あれは夢だったのでは…と願うが、鏡に映る自分の胸元にいくつもつけられたキスマークと、なにより今下の方に溢れ出すものが昨日の行為が現実のものだと知らせてくる。
ああ、やっちゃった…。シャワーを浴びながらガックリと肩を落とす。
そう、俺はゲイだ。恋愛対象は男。ちなみに下である。
興奮していた熱も去りシャワーが冷たく感じられてきてやっと水を止めた。
どうしよう。元貴も酔っ払ってただろうし昨日の記憶がないとかそんなだったら…。
そんな一縷の望みにかけて浴室から髪をタオルで乾かしながら部屋に戻ると、ベッドの上に元貴が起き上がっていた。
こちらをバッと振り返り目が合った瞬間に顔が赤く染まるのがわかった。
こりゃ覚えてるな。内心ため息をついたのをごまかして、冷静な風を装って声をかける。
「元貴もシャワー浴びてきたら?」
「あっ、うん」
元貴は慌てて浴室に向かった。
酔って忘れてくれてるか記憶が曖昧ならなんとかごまかす事もできただろうに。あの様子じゃ完全に記憶残ってるよなぁ。
はぁ、と大きなため息をつく。
まさか酔って元貴とやってしまうなんて。最悪だ。ベッドに腰掛けて頭を抱える。
どうしよう。あれって完全に俺から誘っちゃったよね。あんなのほぼ襲ったのとかわらない。俺がやられる側だったのが唯一の救いだろうか。
元貴とはこれからもバンドメンバーとして、友人としてずっと付き合いの続く相手だ。どうすればいいのか…大きなため息をついたところで元貴が浴室から出てきた。
「あっ」
顔を合わせた瞬間、情けない顔をした元貴の視線がそらされる。そりゃそうだよね。
「ごめん、元貴…俺酔っちゃって昨日…ホントにごめん」
そう謝る間も元貴の顔をまともに見れない。
「もうバレちゃったと思うけど、俺、ゲイなんだ」
顔をそらしながら小さな声でつぶやいた。
「隠しててごめん。元貴や周りのみんなには迷惑かけないようにって気をつけてたんだけどまさか酔って元貴を襲っちゃうなんて…」
ホントにこんな状況でこんな事告白するはめになるなんて。頭を抱えてしまう。
元貴は俺の告白をただ静かに聞いている
「お願い。今回は酔った勢いの間違いって事でなかった事にして忘れてくれないかな?」
こんなの無理なお願いだとわかってるけど、今はこう頼むしか方法がわからない。
「ごめん。もう二度とこんな事しないから。約束する。だからお願いだからこれからも今までと同じように接してくれたら嬉しい」
「…うん。わかったよ」
必死に頼み込む俺に元貴は戸惑った風はあったが了承してくれた。
軽蔑の眼差しで見られたらどうしよう。それが一番恐れていた事だったが元貴はその後も無理しながらもいつも通りに話し、それ以上その話題には触れずにそのまま家に帰っていった。
きっと元貴にとっても忘れたい事なんだろうなぁ。
元貴が去った部屋で1人で肩を落とし大きなため息をついた。
最初から重いです😅
今回もまたすれ違い勘違いネタです。後で答え合わせ?ありますがこれはもっくんからみたらどんな状況だったんだろう?と想像するのも楽しいかもしれませんね。
コメント
14件
ちょ、僕の口角どこ行くねん
楽しいですねぇ✨ 酔った勢いは何でもできますからね!
あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ーーめっちゃ楽しいですぅ!次も気長にまってます!