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#からぴちBL
璃寧_
1,318
夢来(ゆら)
『限界ホストは癒されたい』
第11話「君の優しさは、反則だよ。」
※この作品は創作です。
※ご本人様とは一切関係ありません。
※苦手な方は閲覧をお控えください。
〜ヒロside〜
午後5時。
hr「……はぁ」
パソコンの画面を見つめながら。
小さくため息をつく。
……疲れた。
今日は朝から会議。
そのあとも。
資料の修正に。
急な仕事。
気づけば。
休憩もほとんど取れていなかった。
hr「……あと少し」
そう呟いて。
再びキーボードに手を伸ばす。
……そのとき。
tt「ヒロくーーん!!」
hr「……わっ!?」
tt「……あれ?」
hr「……どうしたの?笑」
tt「……いや、それ俺のセリフやて!」
hr「……え?」
tt「……めっちゃ疲れとるやん!」
hr「……そうかな?笑」
mf「……顔色悪いよ」
no「……無理しないでくださいね!」
hr「……ありがとう笑」
……みんな。
優しいな。
tt「……今日、店行くん?」
hr「……え?」
tt「……じゃぱぱに会いに行こうと思ってんねん!」
mf「……また?」
tt「またってなんや!!」
no「……ふふっ」
……いつもの。
賑やかな会話。
普段なら。
僕も笑っているはずなのに。
今日は。
なんだか。
笑うのも少し疲れる。
hr「……今日は、やめとこうかな」
tt「……え?」
hr「……ちょっと疲れちゃって笑」
mf「……休んだほうがいいよ」
hr「……うん」
……そう。
今日は。
まっすぐ帰って。
ゆっくり休もう。
……そう思った。
……けど。
ふと。
頭に浮かんだのは。
……淡い髪。
少し素っ気ない声。
そして。
時々見せる。
あの笑顔。
hr「…………」
……うり。
……会いたいな。
…………。
hr「……え?」
……今。
俺。
会いたいって。
思った?
……ああ。
もう。
自分でも。
よく分からない。
〜うりside〜
午後6時。
ur「……暇」
控室のソファに座って。
スマートフォンを眺める。
dn「……うり?」
ur「……ん?」
dn「……今日、元気ない?」
ur「……別に」
ya「……またそれかよ!!」
ur「……うるせぇ」
……ほんと。
こいつら。
最近。
人のことばっか気にしてくる。
dn「……ねぇねぇ!」
ur「……なに?」
dn「……この前のヒロくん!」
ur「…………」
……ひろくん。
dn「……また来るのかなぁ?」
ur「……知らね」
ya「……えー?気になんないの?」
ur「……別に」
……嘘。
……ちょっとだけ。
気になる。
……この前。
『また来るね』
って。
笑って言ってたから。
……なんとなく。
今日も。
来るんじゃないかって。
思ってた。
ur「…………」
……いや。
別に。
待ってるわけじゃない。
……ただ。
……なんとなく。
dn「……うり?」
ur「……なに?」
dn「……スマホ、ずっと見てるねぇ」
ur「……は?」
ya「……誰かから連絡待ってんの?」
ur「……待ってねぇ!!」
dn「あはは!」
ya「……怪しいなぁ!」
ur「……うるせぇ!!」
……もう。
ほんっと。
……でも。
……ひろくん。
今日も。
仕事なのかな。
〜ヒロside〜
午後7時。
hr「……終わったぁ」
ようやく。
仕事が全部終わった。
……疲れた。
本当に。
疲れた。
tt「……ヒロくん!」
hr「……ん?」
tt「……帰るん?」
hr「……うん笑」
tt「……そっか!お疲れさん!」
hr「……ありがとう!」
……僕は。
荷物をまとめて。
会社を出た。
……外は。
少し肌寒い。
hr「……はぁ」
……今日は。
本当に。
大変だったな。
……そのとき。
スマートフォンが震えた。
hr「……ん?」
画面を見る。
……ホストクラブの公式アカウント。
今日の出勤情報。
……そこには。
『うり 本日出勤』
hr「…………」
……うり。
……今。
何してるのかな。
……誰かと。
話してるのかな。
…………。
……会いたい。
……少しだけ。
顔が見たい。
hr「…………」
……でも。
疲れてるし。
……行っても。
ちゃんと話せるかな。
……そんなことを考えながら。
僕は。
気づけば。
いつもの店へ。
足を向けていた。
〜うりside〜
午後8時。
スタッフ「うりさん、ご指名です!」
ur「……はーい」
……今日は。
二人目。
スタッフ「ヒロ様です!」
ur「…………」
……え。
ur「……ひろくん?」
スタッフ「はい!」
…………。
……来た。
……本当に。
来た。
ur「…………」
……なんだろう。
……ちょっと。
嬉しい。
……いや。
ちょっとじゃ。
……ないかも。
ur「……了解」
俺は。
鏡の前で髪を整えた。
……別に。
ひろくんのためじゃない。
……仕事だから。
……でも。
いつもより。
少しだけ。
丁寧に。
髪を整えた。
〜ヒロside〜
席に座って。
うりを待つ。
……来ちゃった。
……疲れてるのに。
……でも。
不思議と。
後悔はしていない。
……そのとき。
ur「……ひろくん」
hr「……あ!」
顔を上げる。
……うり。
いつもの。
少し眠そうな表情。
……でも。
今日は。
なんだか。
その顔を見るだけで。
安心する。
hr「……こんばんは笑」
ur「……こんばんは」
hr「……今日も来ちゃった笑」
ur「……うん」
……あれ。
……なんか。
じっと見られてる?
hr「……うり?」
ur「……なに?」
hr「……どうしたの?」
ur「…………」
……うりは。
少しだけ。
眉を寄せた。
ur「……疲れてる?」
hr「…………」
……え。
hr「……なんで?」
ur「……顔」
hr「……顔?」
ur「……いつもより、元気ない」
…………。
hr「…………」
……ああ。
……気づいてくれたんだ。
……僕。
いつも通り。
笑ってたつもりなのに。
hr「……ちょっとだけ笑」
ur「…………」
……すると。
うりは。
小さくため息をついた。
ur「……無理して笑わなくていいよ」
hr「…………」
……え。
ur「……疲れてんなら、疲れてるって言えばいいじゃん」
hr「…………」
……その言葉が。
なぜか。
胸に。
すっと入ってきた。
……ああ。
……なんだろう。
……泣きそう。
……でも。
悲しいわけじゃない。
……ただ。
……嬉しい。
〜うりside〜
……ひろくん。
今日は。
なんか変。
いつもなら。
もっと。
楽しそうに笑うのに。
……今日は。
笑ってるけど。
目が。
全然笑ってない。
ur「……ひろくん」
hr「……ん?」
ur「……ちゃんと休んでる?」
hr「……まあまあかな笑」
ur「……嘘」
hr「……え?」
ur「……絶対、休んでないだろ」
hr「…………」
……ほら。
図星。
hr「……ちょっと忙しくて笑」
ur「……はぁ」
……ほんと。
この人。
……無理しすぎ。
ur「……あのさ」
hr「……うん?」
ur「……俺の前でまで、頑張んなくていいから」
hr「…………」
……え。
……なんで。
そんな顔するんだよ。
……ひろくんは。
少し驚いたように。
俺を見つめていた。
hr「……うりってさ、」
ur「……なに?」
hr「……優しいよね」
ur「…………っ」
……は!?
ur「……別に」
hr「……ふふっ」
ur「……普通だろ」
hr「……ううん」
……ひろくんは。
ゆっくり首を振った。
hr「……すごく、嬉しかった」
ur「…………」
……なんだよ。
……そんな。
まっすぐ。
言うなよ。
……照れるだろ。
〜ヒロside〜
……うり。
……本当に。
優しい人だ。
いつも。
少し素っ気なくて。
あまり。
感情を表に出さない。
……でも。
ちゃんと。
見てくれている。
……僕のこと。
hr「……うり」
ur「……ん?」
hr「……ありがとう」
ur「……別に」
hr「……ふふっ」
……やっぱり。
この人といると。
落ち着く。
……なんだか。
安心する。
……すると。
うりが。
突然。
立ち上がった。
hr「……え?」
ur「……ちょっと待ってて」
hr「……うん?」
……どこかへ。
行ってしまった。
……あれ。
……どうしたんだろう。
……数分後。
ur「……はい」
hr「……え?」
……目の前に。
置かれたのは。
温かいお茶。
ur「……喉、乾いてるだろ」
hr「…………」
……え。
ur「……さっきから、あんま飲んでないし」
hr「…………」
……ああ。
……もう。
……本当に。
……この人は。
hr「……ありがとう」
ur「……ん」
……温かいお茶。
……でも。
それ以上に。
……心が。
温かくなった。
hr「……うり」
ur「……なに?」
hr「……好きになっちゃいそう笑」
…………。
ur「…………」
…………。
hr「…………」
……え。
……あ。
……今。
俺。
何言った?
…………。
……好きに。
なっちゃいそう?
…………。
……やばい。
……口に出てた。
〜うりside〜
…………。
……え。
……え?
……今。
……なんて?
『好きになっちゃいそう』
…………。
ur「…………っ!!」
……は!?
……いや。
……待て。
……待て待て!!
……好き!?
……俺を!?
……ひろくんが!?
ur「……っ!!」
……やばい。
……顔。
熱い。
hr「……あ、いや!」
ur「…………」
hr「……その、変な意味じゃなくて!」
ur「…………」
……変な意味。
……じゃない。
…………。
……なんだ。
……そうだよな。
……そりゃ。
そうだ。
ur「……分かってる」
hr「……え?」
ur「……冗談だろ」
hr「…………」
……そう。
……冗談。
……のはず。
……なのに。
……なんで。
ちょっと。
……残念なんだよ。
〜ヒロside〜
……ああ。
……やってしまった。
……うり。
絶対。
びっくりしたよね。
……でも。
……本当に。
冗談だったのかな。
hr「…………」
……好き。
……うりが。
……好き。
…………。
……ああ。
……そうか。
……僕。
……この人のこと。
……好きなんだ。
……いつから?
……分からない。
……でも。
……今。
はっきり。
分かった。
……俺は。
うりが。
好きなんだ。
〜うりside〜
……なんか。
気まずい。
……さっきの言葉。
ずっと。
頭から離れない。
『好きになっちゃいそう』
……冗談。
……冗談だって。
分かってる。
……でも。
……もし。
……本気だったら。
…………。
ur「……っ!!」
……何考えてんだよ俺!!
hr「……うり?」
ur「……ん!?」
hr「……大丈夫?」
ur「……大丈夫!!」
hr「……ふふっ」
……あ。
……笑った。
……いつもの。
優しい笑顔。
……やっぱり。
……この顔。
……好きだな。
…………。
……え。
……好き?
…………。
ur「…………」
……いや。
……違う。
……違うはず。
……でも。
……もし。
……ひろくんが。
本当に。
俺のこと。
好きだったら。
…………。
……俺は。
どうするんだろう。
〜ヒロside〜
午後9時。
hr「……そろそろ帰ろうかな」
ur「……もう?」
hr「……え?」
…………。
……今。
うり。
『もう?』って。
言った?
ur「…………っ」
……あ。
本人も。
驚いてる。
ur「……いや、疲れてんだろ」
hr「……うん笑」
ur「……だったら、早く帰って寝ろよ」
hr「……あはは笑」
……なんだ。
……そっか。
……心配してくれてるんだ。
hr「……うり」
ur「……なに?」
hr「……今日は来てよかった」
ur「…………」
hr「……うりと話したら、元気出た!」
ur「……そ」
……でも。
……その耳。
ちょっと。
赤いよ?
hr「……ふふっ」
ur「……なに笑ってんだよ」
hr「……なんでもない笑」
……本当に。
可愛いな。
……うり。
……もっと。
知りたい。
……もっと。
一緒にいたい。
……そう思った。
〜うりside〜
……ひろくんが。
帰る。
……それだけ。
……いつものこと。
……なのに。
ur「…………」
……なんか。
寂しい。
……いや。
おかしいだろ。
……仕事だぞ。
……お客さんが帰るだけ。
……なのに。
hr「……また来るね!」
ur「……うん」
hr「……次は元気なときに来る!笑」
ur「……そうしろよ」
hr「……あはは!」
……また。
笑った。
……その笑顔を見ると。
やっぱり。
胸が。
少しだけ。
温かくなる。
ur「……ひろくん」
hr「……ん?」
……あ。
……呼び止めちゃった。
……何言うんだよ。
……俺。
…………。
ur「……無理すんなよ」
hr「…………」
……ひろくんは。
少しだけ。
目を丸くして。
それから。
優しく笑った。
hr「……うん!」
hr「……ありがとう、うり」
…………。
……ああ。
……ほんと。
……ずるい。
……その笑顔。
……反則だろ。
〜閉店後・うりside〜
午後11時。
ur「……はぁ」
控室のソファに座る。
dn「……うりぃ!」
ur「……なに?」
dn「……今日、ヒロさん来てたねぇ!」
ur「……うん」
ya「……なんか、めっちゃ仲良くなってね?」
ur「……別に」
dn「……えへへ!」
ur「……なに?」
dn「……うり、今日すっごく優しかったぁ!」
ur「……は?」
ya「……ヒロさんのこと、心配してたじゃん!」
ur「……普通だろ」
dn「……ふふっ」
……なんだよ。
……その顔。
dn「……好きなの?」
ur「…………」
…………。
ur「……は!?」
ya「……おっ!?」
dn「……えっ?!」
ur「……ちげぇよ!!」
ya「……ほんとかぁ?」
ur「……ほんと!!」
……好き。
……俺が。
……ひろくんを。
…………。
……でも。
さっき。
ひろくんが帰るとき。
……寂しかった。
……また。
会いたいって。
思った。
……それに。
『好きになっちゃいそう』
……あの言葉が。
ずっと。
頭から離れない。
ur「…………」
……もしかして。
……俺。
本当に。
……ひろくんのこと。
……——なのかな
〜ヒロside〜
午後11時30分。
家に帰って。
ベッドに座る。
hr「……ふぅ」
……疲れた。
……でも。
……なんだか。
心は。
すごく。
温かい。
……うり。
……今日。
優しかったな。
……無理して笑わなくていいって。
……疲れてるなら、疲れてるって言えばいいって。
……そんなこと。
言ってくれる人。
あまりいなかった。
hr「…………」
……僕は。
いつも。
周りの人に。
笑っていてほしい。
……だから。
自分も。
笑っていたい。
……でも。
……うりは。
そんな俺のこと。
ちゃんと。
見てくれた。
……無理してるって。
気づいてくれた。
hr「……ふふっ」
……好きだな。
……うりのこと。
……本当に。
好き。
……そう思った瞬間。
スマートフォンが震えた。
hr「……ん?」
……画面を見る。
……知らない番号?
……いや。
違う。
……お店の連絡先から。
メッセージが届いていた。
『今日はありがと』
…………。
hr「……え?」
……その下には。
『うり』
…………。
hr「…………」
……うり!?
……え!?
……どうして!?
……僕は。
慌ててメッセージを開いた。
『今日はありがと』
『ちゃんと休めよ』
…………。
hr「…………」
……ああ。
……もう。
……本当に。
……君は。
どこまで。
優しいんだろう。
……僕は。
ゆっくり。
返信を打った。
『こちらこそありがとう!』
『うりのおかげで元気出たよ笑』
……送信。
……すると。
すぐに。
返信が来た。
『ならよかった』
…………。
hr「……ふふっ」
……短い。
……本当に。
うりらしい。
……でも。
……嬉しい。
……すごく。
嬉しい。
……僕は。
もう一通。
メッセージを送った。
『また会いに行ってもいい?』
…………。
……少しだけ。
緊張する。
……そして。
数秒後。
『いいよ』
…………。
……さらに。
もう一通。
『待ってる』
…………。
hr「…………っ!!」
……ああ。
……もう。
……本当に。
……反則だよ。
……うり。
……そんなこと。
言われたら。
……もっと。
好きになっちゃうじゃん。
〜うりside〜
深夜0時。
ur「…………」
……送っちゃった。
『待ってる』
…………。
……やば。
……何言ってんだ俺。
……でも。
……本当だから。
……また。
会いたい。
……ひろくんに。
……そのとき。
スマートフォンが震えた。
『ありがとう!絶対行くね笑』
…………。
ur「……ふっ」
……また。
笑っちゃった。
……ほんと。
この人。
……なんなんだろう。
……ただの。
お客さん。
……だったはずなのに。
……今は。
……違う。
……ひろくんから。
メッセージが来るだけで。
嬉しい。
……ひろくんが。
笑ってくれるだけで。
安心する。
……ひろくんが。
帰るとき。
寂しい。
…………。
ur「……はぁ」
……これ。
……もう。
認めるしか。
ないのかな。
……俺。
……ひろくんのこと。
……好きなのかもしれない。
――第11話 END――
第11話、読んでくれてありがとうございます!!
今回は、ひろうりの距離が一気に縮まるお話でした!!♡
仕事で疲れていたヒロくんに、いつもは素っ気ないうりくんが見せた優しさ。
「俺の前でまで、頑張んなくていいから」
この一言で、ヒロくんは自分の恋心を自覚しました!
そして、うりくんもヒロくんのことが気になって仕方ない様子……!
さらに、最後にはうりくんから「待ってる」というメッセージまで!!
次回は、ヒロくんがうりくんへの気持ちを隠しきれなくなってしまうお話!
しかし、そんな二人の前に、うりくんの昔からの常連客が現れて……?
いつも優しいヒロくんが、初めて見せる嫉妬。
そして、うりくんも自分の気持ちと向き合い始めます!
次回・第12話「その笑顔、僕だけに見せて。」
Next → ♡40
コメント
1件
第11話、じっくり読ませてもらいました……! うりくんの「無理して笑わなくていいよ」、あの一言がもう胸に刺さりました。ヒロくんが自分の恋心に気づく瞬間と、うりくんがスマホ越しに「待ってる」と送るラスト、どちらも本当に甘くて切なくて……。お互いを想う距離感の描き方が繊細で、編集者的に「ここだよなあ」と何度も頷きながら読んでました😌 次回、ヒロくんの嫉妬……楽しみです!