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「隣に引っ越して来ました、中西です「よろしくお願いします」」
後半は夫婦揃って頭を下げる中西さんは、標準語のようで音が関西だね。
「秋山です。こちらこそ、よろしくお願いします」
と言う夫に合わせて頭を下げると
「秋山千愛でーす」
と娘がニコニコと女の子にだけ向かって言っている。
さっきまでにこやかに見えた女の子が少し固まったのは、千愛の勢いに驚いたかしら?
「ちえちゃん、こんにちは。亜優です。亜優…こんにちは、は?」
「………こんにちは…」
可愛い…千愛をガン見したままお辞儀するから、へっぴり腰がなんとも可愛い。
「よろしければお受け取りください」
奥さんがあゆちゃんの手を離して『ご挨拶・中西』と熨斗のかかったお米を差し出すと、千愛が手を出す。
「千愛ちゃん、よろしくお願いします」
千愛が受け取ってしまったけれど
「ご丁寧にありがとうございます。あゆちゃんは、幼稚園?」
お礼を言ってから聞いてみる。
「卒園して引っ越して来たので、もう明後日入学式なんです」
「あゆちゃん、1年生っ?」
奥さんの返事に、千愛がキョロキョロとあゆちゃんと大人たちを見た。
「そうなの。千愛ちゃんは何年生かな?」
「2年!」
「千愛、よかったな。登校班の友達が増えた」
夫の言葉に中西夫妻は一瞬顔を見合わせてから、奥さんが
「亜優がピリピリと緊張しているので、お隣に同じ小学生さんがいてくれてよかったです。亜優、よかったね。千愛ちゃんと一緒に学校まで行けるよ」
と亜優ちゃんの髪を撫でると、亜優ちゃんは千愛の顔をガッツリ見ながら頷いた。