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「彩理奈はほんとに賢いわねぇ」

「きっと彩理奈は大物になるぞぉ〜」

『…勉強してきますね』

「ええ、行ってらっしゃい」

「ファイトだぞ〜」

私は、優等生だ。

真面目で、成績優秀だから。

でも、学校では……


バシャ

『……』

(また、か)

「やーい優等生〜」

「優等生なんだから学校来なくても平気でしょ〜?」

「おうちでお勉強でもしてなよー」

『……』

「ちっ、また無視かよ」

「まあいいじゃん、何も言わないからやり放題〜♪」

「あははは〜」

『……』

(録音されてるとも知らずに、愚かですね)

もう証拠は十分すぎるほどに存在する。

そろそろやってもいいだろうか。

『ねぇ』

「……ん?何」

「いつも黙ってるのに急に話しかれられてびっくり〜」

『今日で、さよならですね』

「……は?何」

「あ、もしかして明日から学校来るの辞めるとか〜?w」

「あっははウケる〜!」

『明日のお楽しみですよ。』


次の日の放課後、私といじめっ子達は会議室にいる。

私が、録音データや壊された物などを校長に見せたからだ。

「どうしてこんなことをしたんだい?」

「うぅ…ひっぐ、星香さんのことがぁ、気に入らなくてぇ…ぐすっ、いじめてしまいましたぁ……」

「ごめんなさぁい…ひっぐ」

「うわぁぁん!」

私のことをいじめたグループは泣きながら謝罪する。

私には上辺だけの謝罪にしか見えない。

「星香さん、彼女達も反省しているようですし、許してあげませんか?」

絶対反省なんてしてないと思う。

だって、目で「許せよ?」って訴えているように見えるんだもの。

こちらをチラチラと見てさ。

だけど、私もそこまで鬼じゃないから。

1度なら許します。

「分かりました。皆さんを許します。」


でもその次の日。

ピュッ

いじめは酷くなった。

『っ……』

飛んできたのはカッターナイフ。

しかも刃が出ている。

殺す気か、そうでなくとも怪我をさせる気でいる。

今回は何とか避けられたものの、さすがに私は命の危険を感じた。


その日の夜、私は両親に相談することにした。

『あの、私、今日学校でカッターナイフ投げられたんです。』

「あら、そうなの…?」

『いつか殺されそうで怖くて、明日から学校休んでもいいでしょうか。』

「……は?」

「何言ってるの?ダメに決まってるじゃない。あなたは優等生なの。学校を休んではいけないの。いい?わかったら、明日からも学校に行きなさい。」

『…………はい』

もう、人生が嫌になった。

私はこのまま学校に行き続けてクラスメイトに殺されるのかと怖くなった。

殺されるくらいなら、いっそ自分で命を断つ方がマシだろう。

だから、私は明日、学校に行くふりをして自殺をしようと思う。


『それじゃあお母さん、いってきます。』

「ええ、行ってらっしゃい。」

逝ってきます。お母さん、お父さん。

さよなら、私の人生。


私は自殺に適した場所はないかと歩き回っていた。

人目につきそうだったり、上手く死ねなさそうだったり、いい所はあまり無かった。

しばらく歩いていると、視界がぼやけてきた。

(あれ、おかしいですね。眠くはないはずなのに…)

そして数秒視界が真っ暗になり、再び明るさが戻ってきたらそこには、知らない神社があった。

『……え…?』

「あれ?また来てた。」

声のする方を見ると、ボブヘアーの少女。

「はいはい、いつものは?」

後ろからポニーテールの少女もやってきて、呆れたようにボブヘアーの少女に話しかける。

「お?遥花も私のこのセリフ、板に付いてきた?」

「そういうのいいから」

遥花と呼ばれた少女はボブヘアーの少女をグイッと前に押す。

「それじゃあいつものを……」

「ここは麗流楼水。居場所のないものがやってくるところ。貴女は過去に何があってここに来た?この世界で何を望む?」

「厨二臭」

「なによ!言わせたの遥花じゃん!」

『???』

私が状況を掴めずにいると、遥花と呼ばれていたポニーテールの少女が私に話しかけた。

「申し遅れたね、僕は本李遥花。で、こっちが」

「はーい!月影未彩でーす!」

「君の名前を教えて貰っていいかな?」

『私は…星香彩理奈です。』

「彩理奈、よろしくね。」

「過去に何があったか、聞いてもいい?」

未彩が優しく問いかける。

『…私は、優等生なんです。大人たちから期待されていて。クラスメイトには嫉妬されて。いじめられて。証拠をポロポロと落とすものだから、集めて提出したら、いじめが酷くなりました。カッターを投げられたり、画鋲を投げられたり。命の危険を感じて、休みたいと言っても、両親は許してくれませんでした。だから、殺されるくらいなら死のうと思って、学校をサボって歩いてたら…ここに来ました。』

「うわぁ、壮絶」

「……なるほどね」

2人が頷く。

「君の過去は把握した。彩理奈。君はここで何を望む?」

未彩が若干目を輝かせながら私に問うた。

「結構張り切ってるなぁ」

『私は…平穏に、楽しく暮らしたいです。』

「ふふ、そんなのお易い御用だよ。麗流楼水は全てを受け入れる。さあ星香彩理奈さん、貴女を麗流楼水に歓迎します!」








その日の夜、彩理奈の家では騒ぎが起こっていた。

他の家同様、彩理奈がいなくなったことで警察に相談していたり、捜索したりしているのだ。

「あぁ…彩理奈…彩理奈ぁぁ……どこにいるの……??」

「私の彩理奈ぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「落ち着こう…悲しい気持ちはすごくよく分かるが…」

「あの、大変申し上げにくいのですが、楼鏡市神隠し事件に巻き込まれた可能性が高いかと…」

「そんな…」

「うぅ…あぁ……彩理奈ぁぁ……」

麗流楼水〜過去編〜

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