テラーノベル
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※ご本人様と関係ございません
※年齢操作あり
※この作品は読み切り小説「兄弟の溝」の続きとなっています。
なので、先に「兄弟の溝」を読む事をおすすめします。
※暴力表現あります
※10,000文字越えです。
これらが大丈夫な方は進んでください。
rbr→『』 その他→「」
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【rbr side】
カーテンの隙間から差し込む光で目が覚める。
俺の名前はrbr。現在はW国の幹部だ。
俺は元々、別の国の幹部だった。
しかし、「味方最大の脅威」と呼ばれるzm、W国の幹部であり、俺の実の兄である奴を○そうとした。
しかしその時から、総統に気に入られていたのか、幹部にならないか、と誘いを受けていた。
もちろん最初は拒否していたのだが、zmを○せなかった俺には何の価値もない。
そう考えた俺は、全てがどうでもよくなり、幹部になることを受け入れた。
むしろ幹部になることで、逆にzmを狙えるかもしれない、と考えた。
が………
sho「rbr~~!!!おはよう~~~!!!」
「食堂行こ!!!」
彼の名はsho。
何故か俺は毎日shoに絡まれている。
でも、悪い気はしなかった。
俺が何も言わなくても、shoは一人でしゃべっているから正直気が楽だ。
shoは俺が着替え終わるのを待ってから、食堂へと足を向けた。
俺は何も言わず、shoの後ろをついていく。
食堂に着き、俺はサラダだけを取り、席に着く。
実家にいた時、食事としてサラダだけを出されていたため、サラダだけを食べる癖がついているのだ。
それ以外はあまり食べた記憶はない。
いや、食べた事はある。だが、それは祖母が生きていた頃だ。
祖母の死亡後は、サラダだけだった。
実家にいた時、一度だけ別の食べ物を出されたことがある。
しかし、毒があったのか、それを食べた瞬間苦しんだ覚えがある。
それ以来、そもそもとして食事を取ることが苦手になった。
そんなことを考えながらサラダを口に運ぶ。
そんな俺を正面で見ながら、shoは話を始めた。
sho「…rbrはzmと兄弟なんやんな?」
『……!!!……それが何?』
sho「…なんでそんなに、、zmの事嫌うん?」
なんで…か。
『…あんさんには関係ないやろ』
sho「確かに、関係はないけど…でも、俺は2人には、仲良くなってほしいなって…」
shoはうつむきながら話す。
『そんなん無理や』
『あいつがいなかったら、俺がこんなに苦しむことはなかった。』
そう、あいつがいたから俺はたくさん苦しむ羽目になった。
あいつのせいで……。
sho「…そうやって、恨んでて…苦しくないん、?」
『…俺は今まで、、今よりももっと苦しかった。だから…』
そういうとshoは少し泣きそうな顔をしていった。
sho「…rbrが今までどんな境遇で育ってきたんかは分からん。」
「でも、俺は…この国の幹部は全員、もちろんzmも、お前の事を無能だなんて思わへんよ」
…嘘だ。
絶対に嘘、そんなの。
信じない。
sho「それにrbrが思っているより…zmって弱いねんで、?」
『は…?』
こいつは何を言ってるんだ?
俺はあいつを○せなかった。そんなやつを無能じゃないなんて…。
しかも、あいつが弱いなんて…。
sho「zmはな、?rbrが思うよりも人見知りやし、照れ屋やし、めんどくさいと思った事は後回しやし?」
『……』
zmが人見知り…?照れ屋…?そんなわけ…。
そんな話、聞いたことない…。
shoは話を続ける。
sho「それにな?」
「zmはずっとrbrの話してたんやで?」
『俺の話……?』
どんな話してたんだろう…。
俺が無能だとか、?必要なかったとか、?
sho「うん、rbrの話」
「rbrからプレゼントもらった話とか、rbrのが弾くピアノがすごい話だとか…」
「今までrbrには寂しい思いをさせちゃった、守れなかった。だから、これからは俺がそばにいてあげたい、って言ってたんやで?」
寂しい思い…?俺がそばにいる…?
何それ…そんなの知らない…。
まるで、、俺が一方的に嫌ってる感じやんか…。
朝食を食べ終わったshoは「じゃあ俺、書類提出があるからさ」と言って食堂を出て行った。
俺は何も考えれなかった。
夕方5時。
俺は庭にいた。
書記長へ書類提出をした後、部屋に戻ろうと思ったのだが、朝のshoとの話もあり、頭を冷やしたいと考えたのだ。
…ずっとzmを恨んで、○すために何もかも耐えてきた。
「お前はzmと違って無能だ。」
「才能がない」
「お前はできない子」
「価値なんてない」
「お前の味方なんていないよ」
「いても意味ない」
両親とか軍学校の同級生とかから言われ続けて、自分は無能なんだって思った。
だから、zmを○したら、認めてもらえるって思ってた。
でもできなかった。
それが何を意味するのか…考えなくてもわかる。
でも……
sho〔俺は…この国の幹部は全員、もちろんzmも、お前の事を無能だなんて思わへんよ〕
あんなん言われたら…
『縋りたくなっちゃうよ……ポロッ』
mb1「あれ、幹部様?」
思わずしゃがみこんだ時、後ろから声が聞こえた。
振り返ると一般兵。
mb2「ってあぁ…zm様を○そうとした奴じゃん」
mb3「あ~、噂のね?w」
一般兵は俺の前でそんな話をしだしたから、俺は立ち上がってその場を去ろうとした。
しかし、その瞬間腕を引っ張られ、一般兵と壁の間に挟まれた。
『……なんや』
mb5「なんや、じゃないっすよ」
「どこに行くんすか」
『自室に戻るだけや?』
mb4「そんな事させないっすよ」
「あなたってあれでしょ?zm様の弟でしょ?」
一人がそう言うと、周りが同調し始める。
mb2「え、そうなん?w」
「無能な弟を持ったzm様可哀想~w」
mb1「それな?w」
「どうせzm様もあんたの事なんかいらんと思ってますよw」
【無能】
【いらない】
分かってるよ、そんなこと…。
mb3「そんな無能なあんたにいい役割あげましょうか?w」
「俺らのサンドバッグっていう役割w」
そう言いながら笑う一般兵たち。
殴るなら殴ればいい。
恐怖はあるが、慣れている。
大丈夫…数分耐えればいいだけ。
そう思いながら、振り上げられるこぶしに対して俺は目をつぶった。
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【zm side】
任務を終え、軍の門をくぐる。
そして、部屋に直行せず、庭を歩く。
これは俺の任務時の習慣。
この庭はemさんが作った庭。
この庭を通ると、めんどくさい任務のことは一時的だが、忘れる事が出来る。
ふ~…今日も任務頑張った。
とりあえず今から夜食を食べて、そのあとは…。
「あなたってあれでしょ?zm様の弟でしょ?」
考えながら歩いていると、どこからかそんな声が聞こえる。
zm様の弟…って事はrbrがおるんか?
「zm様」って事は…一般兵か?幹部ではねぇな。
どこにいるのか庭を探してみると、rbrが一般兵5人に囲まれているのが見えた。
zm「ぁ、rb…」
rbrの名前を呼ぼうとした時、信じられない言葉が聞こえた。
mb2「無能な弟を持ったzm様可哀想~w」
mb1「それな?w」
「どうせzm様もあんたの事なんかいらんと思ってますよw」
その瞬間、rbrは、肩を震わせた。
何を言ってんだ、?
rbrは無能なんかじゃない、俺よりももっと才能があって、努力もできて…。
「いらない」なんて一度も思ったことない。
そう考えていると、一般兵がrbrに対して手を振りかざしていた。
俺は反射的にその一般兵の顔面を殴る。
一般兵もrbrも驚いたような顔をしていた。
しかし、そんなのどうでもいい。
俺は、顔面を殴られて倒れこんだ一般兵の腹に蹴りを入れた。
咳き込む一般兵とそれに駆け寄る奴ら。
やがてそいつらは「逃げるぞ」と言いながら走り去っていった。
zm「rbr、大丈夫…か」
後ろを振り向き、rbrに声をかけようとすると、rbrの目には少し涙がたまっていた。
『何で…なんでそんな事するん…!』
zm「ぇ……」
『俺は助けてくれなんて言ってない!』
zm「でもっ…」
『俺はお前の事が大っ嫌いだ!!!お前を○そうとしたのも覚えていないのか!?』
『そんな奴を助けるとか馬鹿じゃねぇの!?』
そういうとrbrは走り去ってしまった。
zm「……分かってはいたけど、、やっぱ面と向かって言われるとつらいな…ポロッ」
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【rbr side】
急いで建物の中に入る。
色んな人に見られるが、そんな事はどうでもいい。
どうしてもあの場から離れたかった。
部屋に閉じこもり、鍵をかける。
『ッ…ぅ…ポロポロッ』
不思議と涙が出る。
何で…なんで助けたの?
放っておけばよかったじゃん、無能のことなんて…。
何であんな、、傷ついたような顔をしたの、?
やっぱり、俺は、間違ってたの…?
いや、わかってた。間違ってるのは分かってた。
zmのせいなんかじゃない。俺が無能なせいなんだ。
それを俺はzmのせいにして、zmを恨む事で自分を保っていた。
zmは何も悪くないのに…。
『……俺って、、どんだけ無能なんだよ…ポロポロッ』
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【sho side】
sho「…zm?」
食堂でご飯を食べようとしていたら、少し目を腫らしたzmが来た。
zm「sho……」
sho「ど、どうしたん、、、」
初めてみるzmの姿に俺は驚きながら、そばに行く。
zm「……実は」
zmは席に座りながらさっきあったであろう事を話し始めた。
rbrの事を悪く言われた事。
rbrが殴られそうになっていた事。
rbrに拒絶された事。
zm「俺、、rbrにいらない事してたかもしれなくて…」
zmはそうしょぼんと、見えない耳が下がる。
いや、きっといらない事なんかじゃない。
朝、喋っている時、rbrはとても辛そうな顔をしていた。
見ているこっちも泣きそうになってしまうくらい、辛そうな顔。
自分を追い詰めるような顔…。
きっとrbrの中には、「自分は無能なんだ」っていう自責の念が多くあるんだと思う。
zmの話でも、きっと「悪く言われるのは自分が無能なせい」みたいなものがあったんじゃないかなって思う。
zmを拒絶した理由までは分からないけど…
どうしたら、rbrを助ける事が出来るんだろう・・・。
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【rbr side】
「無能なんかいらない」
「誰も助けてくれない」
「いじめ?気のせいでしょw」
「いい加減わかってるでしょ?」
「誰もお前を必要としていないんだって」
『ハッ……!!ハッ…ハァッ』
飛び上がる。周りを見渡すと、自室だった。
汗がべたべたと、身体に張り付いて気持ち悪い。
『最悪……』
今は朝の5時。
一旦お風呂に入ろうと思い、部屋を出る。
風呂に入るとshpさんとciさんがいた。
shp「あ、ども」
ci「あれ、rbrじゃ~ん!!」
俺を見て挨拶をしてくれる2人。
この2人は昔からの仲良しで、同期でもあるらしい。
『ぁ…おはようございます』
『任務終わりですか?』
ci「そ~!!」
「いや、聞いてほしくてさ~~!!」
そう言い、ciさんは任務の愚痴を話し始めた。
愚痴が終わると、ciは俺に聞いてきた。
ci「rbrは?最近どう?」
最近…
『特になんもないですよ』
ci「そっか…」
そう、特に何もない。
ただ、俺が無能だという事が再認識できただけ。
shp「あ、今日10時から会議らしいっすよ」
『ぇ、、ぁ、そうなんだ』
会議…必然的にzmに会うって事だ。
shp「じゃあ俺ら今から寝るんで」
ci「rbr、じゃあね~」
『うん、』
昨日のことがあったから、zmと会うのは正直嫌だ。
でも俺とzmの席は隣り合わせ…。
いや、たかが数分か。
大丈夫、だよな。
そう考えながら、風呂を出て、さらに廊下へ出る。
??「あれ、無能幹部じゃん」
その声を聴いて、思わず顔を上げる。
顔を上げた先には昨日の一般兵5人がいた。
『ぁ……』
自分的には平常心でいたつもりだった。
だけど、やっぱり心のどこかで恐怖心を抱いていたのかもしれない。
俺の様子を見た一般兵たちは悪い笑みを見せながら、昨日と同じように俺を囲む。
1人が俺の襟首をつかみ、こう言う。
mb3「昨日、あんたのせいですんごい恥かかされたんですけど?」
ギリッと音を立てて、襟首をつかむ手が強くなる。
そんなの知るか。
俺だって、別に助けを求めたわけじゃない。
あいつが勝手にやったんだ。
あいつが勝手にやったのに…。
mb5「優秀な兄の尻ぬぐいは無能な弟がやるべきじゃないっすか?w」
mb1「それくらいしかできないもんなw」
それに同調して笑いが起きる。
耳を塞ぎたくなるような甲高い笑い声が何重にも響く。
胸がきゅっと痛くなる。
知ってる、この感じ。
世界から俺だけが取り残されたような。
そんな感じ。
ドスッ
鈍い音と同時に、俺に腹にとてつもない衝撃がきた。
瞬時に腹を殴られた事を理解する。
『カハッ…』
その場に蹲る。
一般兵たちはそんな俺を見て、また甲高い笑いを起こす。
抵抗すればいい。
そんな事は分かってる。
でも俺には、抵抗する術も、力も、気力も残っていなかった。
ただ俺に残されたのは、多くの傷だけだった。
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【sho side】
shp「ダメっすね…インカムで呼んでも返事がきません」
ci「朝会った時は普通やってんけどな…」
午前10時半。
幹部はみんな、会議室へと集まっていた。
そんな中で1人だけ集まっていなかった。
さっきから、shpくんがインカムで呼んでるけど、返事すらもない。
隣を見ると、zmがうつむいていた。
sho「…zm、rbrの事、心配?」
そう聞くとzmは顔をあげて言った。
zm「当たり前やろ…」
「昨日の事もあるのに…」
昨日の事…。
多分rbrと一般兵との関わりの事を言ってるんだろう。
tn「…いったん、今日の会議は見送ろか」
「そんな急ぎの内容ちゃうし…」
tnがそう言うと、みんなそれぞれに部屋を出ようとする。
でも皆、rbrの事が心配なのか、少し表情が暗かった。
いつの間にかzmもいなくなっている。
ut「shoちゃん」
sho「ut…?」
俺も部屋に戻るか、と思っていた矢先、同期のutに呼び止められる。
sho「どないしたん?」
ut「いや~、、見てほしいものがあって、」
「今から時間あるか?」
utはそう言いながら、自身のPCを指さす。
sho「もちろん、俺の部屋でええか?」
ut「うん、ええよ」
俺の部屋に着いた途端、utはPCを開いて画面を俺に見せてきた。
画面にはrbrと5人の一般兵がいた。
あれ…5人の一般兵…?
ut「これ、朝6時の時の監視カメラの映像や」
「多分shpとciと別れた後やろな」
監視カメラの映像は音声はあまり拾えていなかったが、一般兵たちの笑い声とその後の行動ははっきりと映っていた。
ut「shoちゃんは分かっとるかもやけど、rbrは自責の念が強い」
sho「分かっとる…」
ut「あいつは自分を責めすぎてる。少しでもそれを解消せんと、今よりももっと酷いことになる」
分かっとる…でも、本当にそれでいいん?
zmの話から察するに、rbrは痛みに慣れすぎている。
だから、、いや、自責の念が強すぎるからこそ、あいつは慣れてしまっているのかもしれない。
俺がrbrと話しとって思うんは、rbrは「自分=無能」だと考えていること。
だからこそ、rbrの中で「暴力を受けるのは当然」なのかもしれない。
正面を見ると、utが真剣な表情で何かを考えている。
……rbr、お前は本当に、どんな環境で育ってきたんだよ。
お前は嫌なのかもしれないけど、、俺らはそんなお前の助けになりたいよ。
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【rbr side】
『ハッ……ハヒュ…ハァッ』
光のない自室で1人、蹲り、ゆっくりと呼吸を整える。
昼の13時。
カーテンの隙間から、太陽の光がこちらを覗いている。
俺はカーテンを手に取り、その隙間を閉じた。
太陽の光は俺にとってまぶしすぎた。
一般兵の声が頭の中でこだまする。
【本当にこんなんで幹部なの?】
【コネ使ったんじゃね?】
【え、自分の兄、○そうとしておきながら?w】
【兄がすんごい優秀だから、弟もどんなもんかと思ってたけど、無能で?しかも、○そうとする?w】
【zm様可哀想しかでねぇわw】
ごめんなさい、、、ごめんなさいっ……
昔から何度も連呼した言葉。
無能な俺のために作られたと言っても過言ではない言葉。
何も出来ない無能でごめんなさい。
出来損ないでごめんなさい。
弱くてごめんなさい。
自分から逃げてごめんなさい。
ふと机の上にある睡眠薬が目に入る。
最近眠りが浅くて買った睡眠薬。
それを奪い取るように取り、手のひらに5錠ほど出す。
水なんて飲まずにそのまま口に入れ、飲み込んだ。
俺が使っているのは即効性。
効くかな、とか考える前に、地面の冷たい感覚が身体を駆け巡った。
rbr『グスッ…おばあちゃん……ポロポロッ』
祖母「あらあら、そんなに泣いて…どうしたの、?」
そう言いながら僕の涙を優しく拭き取ってくれるおばあちゃん。
rbr『僕は、、僕は、無能なの、?ポロポロッ』
そう聞くとおばあちゃんは表情を少し変えて言った。
祖母「それ、、誰に言われたんだい、?」
rbr『ぉかあさ…ポロポロッ』
祖母「…そうか…それはつらかったねぇ…」
慰めるように僕を抱きしめ、頭を撫でてくれるおばあちゃん。
祖母「rbrはね、無能なんかじゃないよ」
「お母さんたちはね、そんなrbrに少し、嫉妬しているだけ」
rbr『嫉妬ぉ…?』
祖母「そう。羨ましいな~って思ってるの。」
「rbrにはね、rbrだけの良さがあるから、」
rbr『僕だけの良さ、、?』
祖母「そう。rbrだけの良さ。」
「お父さんにもお母さんにも、そしてzmにもない。rbrだけの良さ。」
rbr『そんなのあるの、?』
祖母「もちろんあるよ」
「例えば、rbrは努力ができるじゃない。最初は片手でしか弾けなかったピアノも、今は両手ですらすら弾けるでしょう?」
rbr『…でも、努力は当たり前だって…お母さんが』
祖母「当たり前なんかじゃないよ、努力が出来ない人は何万といる。」
「お母さんだって、努力がすごく苦手なんだよ?」
rbr『ぇ…そうなの?』
祖母「あぁ、そうさ。お母さんも昔はピアノ弾いていたんだけど、両手で弾けなくてね、」
「やめてしまったの」
rbr『そぉなんだ…』
知らなかった、、。お母さんもピアノやっていたなんて。
僕には何も言ってくれなかったから。
お兄ちゃんは知ってたんだろうか。
祖母「だからね、自信を持ちなさいな」
「rbrは無能なんかじゃないよ」
rbr『ぅん…』
祖母「ほら、お菓子あるよ、rbrの大好きなお菓子」
「これでも食べながら今日のピアノの練習曲を決めようじゃないか」
rbr『…!!うん、食べる、!!』
『はっ……!!!!!』
目が覚める。
当たりは真っ暗で、一見するとここがどこなのかもわからない。
カーテンを開けてみると、外は真っ暗で、今が夜である事が分かる。
『今…何時……』
自身のPCを見ると、深夜の3時である事が分かった。
しかし、それと同時にある事にも気づいた。
メールに通知があった。
差し出し人はあの一般兵。
[17時に裏庭の倉庫に集合]
メールはそう短く書かれていた。
もうとっくに過ぎている。
『やっちゃった…』
俺は罰を受けるべき人間なのに…。
罰から逃げたことになる。
朝になったら、、一般塔に行こう。
まだ、遅くないはず…。
今からでも、、罰を受けなきゃ。
無能である罰を。
そう思っていたのに…。
『追放、、?』
mb6「えぇ、昨日の19時くらいに」
昨日…?なんで…
他に何かやらかしていたとか、?
罰を受けなきゃいけないのに、受けなくてよくなった事に安心している自分がいた。
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【zm side】
ut「これで、大丈夫やと思うけど…」
zm「まさか…ut先生まで手伝ってくれるとは思わんかったわ」
ut「まぁ証拠映像見つけたんは僕やし?」
そう言いながらPCを操作するut先生。
昨日、rbrに敵対(?)している一般兵を追放処分した。
まぁrbrに関する事だけでなく、前からいろいろ行動とかが問題になっていたらしい。
ただ、昨日のrbrへの暴力が決め手となって処分に踏み込んだ。
sho「……これで、少しでもrbrの気持ちが軽くなったらええんやけど…」
一般兵の処分は、rbrには直接言わない事をこの3人で決めた。
rbrが知ったらきっと、「自分のせいで追放された」って考えると思うから。
zm「……なぁ」
sho「ん?」
zm「ピアノの手入れに仕方って知っとる?」
ut先生とshoは驚いたような顔をする。
そりゃそうよな、今まで触ったことすらもないんやから。
でも、きっとrbrにとって、おばあちゃんの存在はほんとに大きかった、と思う。
何故なら、おばあちゃんが生きてた頃はrbrは笑っていたから。
きっと、rbrにとっての「居場所」だったんだろう。
…俺は、rbrの居場所を壊したくない。
少しでも、支えてあげたい。
結果として、拒絶されたとしても、今よりももっと嫌われたとしても。
それがrbrの支えになると信じて。
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【rbr side】
夜中1時。
廊下を1人で歩く。
昼間とは打って変わって全く違う様子の廊下。
夜、中々寝付けなくて自室から出てきたのだ。
いつもなら睡眠薬を飲むけど、今日は飲まなかった。
自分の頭で整理したい。
そう思い、ピアノのそばに行く。
その時、気づいた。
『…手入れされてる』
俺とは違う誰かが弾いたのだろうか。
俺が最後に弾いたのは1ヶ月くらい前だから、可能性はある。
『一体誰が…』
まぁ考えても仕方がない。
俺はピアノに指を置く。
曲は俺の大好きな曲。
祖母「誰かの心に響くように、心を救えるように、そして心と心をつなげれるように。」
おばあちゃんがそう言って作った曲。
弾いているのは自分だけど、それだけで心が軽くなる。
楽譜はとっくにない。
でも、俺の身体が覚えている。
曲が終わる。
さっきまでざわついていた心が落ち着いている。
でも、呼吸は少し荒かった。
ここ数日間の記憶が蘇る。
『俺は……』
何でzmを拒絶したんだろう、?
何で殴られないことに安心してるんだろう、?
実母[あんたはいらない]
実父[zmさえいればいいんだ]
両親にそう言われて育ってきた。
おばあちゃんとかは「そんなことないよ」って言ってくれたけど、俺の中にはずっと残っていて…。
あ、そうか…。
俺、捨てられるのが怖いんだ。
期待されて応えれなくて、「やっぱり無能だ」って言われるのが怖いんだ。
だから、少しでも怖くないように、「自分は無能だ」って思い込んでた。
zmに助けられるのも、「こいつは守らないといけないくらい弱いんだ」って思われたくなくて、思いたくなくて。
だから、zmを拒絶して、嫌って、恨んで…。
1人でも大丈夫って、立っていられるって、思い込んで…。
でも
『これが、、俺の本音なんかもな…』
「弱くても大丈夫」「ここが居場所だよ」って言われたかったのかもしれない。
明日、何かが変わるわけでもない。
寝て起きたら、また自分の事を無能だって言い張ってるかもしれない。
それでも、いつか自分を許すことができるのなら……。
翌朝。
3時間しか眠れなかったが、今までと比べると足は軽かった。
食堂で、大量のパンを、他の幹部に食べさせているzmを見つける。
何も言わずお皿に乗っているパンを一個取る。
それに気づいたzmが俺の方を見る。
『…おはよ』
そう言った後のzmの顔はものすごく滑稽だった。
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