「独占欲」
正月休みはあっという間で、それでいてどこか長かったような気がする。
休み明け、出社した学生マリッジサポートは慌ただしさに満ちていて、俺も集中して溜めた仕事をこなしていると、「 久世(くせ)!」と 谷川(たにがわ)に声をかけられた。
「そろそろ会議。 行こうぜ」
「あっ」
言われて腕時計を見れば、もう会議10分前だ。
「悪い、すぐ用意する」
俺と谷川は、年明けから広報活動にも関わることになっていて、今から会議へ初めて参加することになっていた。
「あっ、あとこれ。帰省みやげ」
「あっ、ありがとう谷川、実家福岡だっけ?」
もらったのは福岡の銘菓だったため、なにげなく尋ねると、谷川は「あー違う」と首を横に振った。
「彼女の実家がそうなんだよ。正月、結婚のあいさつしに行ってきて」
「えっ……。そうだったんだ」
谷川は俺と同じ独身で、彼女もいなか***************************
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