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「素直になる勇気」
場内はエンディングの余韻を残して、徐々に明るくなった。
観客が次々と席を離れ、俺たちもそろそろ出ようととなりを見ると、 美穂(みほ)が幸せそうな顔でこちらを見ていた。
「素敵だったね」
「はい!」
映画館を出て改めて美穂と手をつなぎ、感想を言い合いながら駅へ向かった。
「前に好きな場面があるって言ってたよね。美穂の一番好きな場面はそのシーン?」
尋ねたのは、以前“憧れている”と話してくれた、男性が女性の手を握って、「付き合ってください」と言うシーンだ。
美穂は笑って頷き、それから恥ずかしそうに付け加える。
「……あのシーン観てた時、晴(はる)さんが私に同じことをしてくださったのを思い出しました」
それを聞いて、思わず頬に熱が集まった。
同時に彼女も俺と同じことを思い出してくれていたんだと知り、恥ずかしさと嬉しさが胸に広がる。
「俺も、映画観な*********************
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