テラーノベル
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「……ふぅ、はぁ。もう、お腹いっぱいで動けないわ……」
弾幕(と実食)の嵐が過ぎ去り、山頂には静寂が訪れた。神奈子も諏訪子も、そして早苗も、出汁の旨味に当てられて大の字で転がっている。
「……で、どうするのよ。このままこの子を拉致して、毎週『祭り』でも開かせるつもり?」 霊夢が息を切らしながらも、俺の前に立って神奈子を睨みつける。
神奈子は満足げに腹をさすりながら、ニヤリと笑った。 「……そうね。これだけの味、無理やり作らせても『心』がこもっていないと美味しくなくなるわ。お祭りの専属料理人なんて、この子には窮屈すぎるかしら」
俺は一歩前に出て、空になった白だしの瓶を神奈子に突きつけた。
「神様だろうが何だろうが、俺は誰かの命令で料理を作るつもりはない。俺が作りたい時に、俺が食べさせたい奴に作る。それが俺のスタイルだ。……あんたたちも、どうしても食いたきゃ、その辺の里の人間みたいに、たまに博麗神社へ遊びに来な。気が向いたら余り物で作ってやるよ」
「……あはは! 言うじゃない。不老不死になって、肝が据わったのかしら」 諏訪子がケラケラと笑う。
「いいわ。その『不遜な料理人』の態度、嫌いじゃない。……早苗。この子を無理に連れてくるのはおよし。その代わり、たまに私たちが博麗神社に『お裾分け』を持って遊びに行くことにしましょう」
「えぇっ!? 神奈子様、それは実質、私たちが博麗神社に参拝に行くみたいじゃないですか!」 早苗が驚いて声を上げる。
「いいじゃない。美味しい出汁のためだもの。……さて、山が白だしの匂いでいっぱいになっちゃったわね。今日のところはこれで解散よ!」
神奈子が御柱を軽々と担ぎ上げ、諏訪子と共に神殿へと消えていく。 早苗も「……次は、私の料理も評価してくださいね!」と言い残し、慌てて後を追っていった。
「……ふん。やっと帰ったわね。ったく、うちの居候に手を出そうなんて、百年……いや、千年早いのよ」
霊夢がぶつぶつ言いながら御幣を仕舞う。
「おいおい、霊夢。お前だって、こいつの出汁を独占したいだけだろ?」 魔理沙がニヤニヤしながら突っ込むと、霊夢は顔を真っ赤にして「うるさいわね!」と怒鳴り散らした。
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