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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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桃赤























side 赤









紫「莉犬くん…ごめんね……」


赤「なーくッ……?」


赤「なーくん…!?」


赤「なーくん!?どこッ…!?」




















プルルルルップルルルルッ




赤「はッ…」


夢……夢?










さっきのは…全部夢…?












なーくんの声も…?














全部?全部全部夢……?










赤「はっ!……電話電話」

なーくんならいいのに……

そんな事あるわけないと少し抱いた期待を頭から振り払う






















赤「さと…ちゃん……?」


桃「おん、さとみ」


桃「てかおめぇ俺のスマホからかけてんだから俺しかいねぇだろwwwwwww」


赤「それも……そっか」

さっきの夢を引きづってるせいかどうしてもテンションは水面下


赤「なんか用…?」


桃「ん〜……」


桃「なんかかけにゃなんねぇ気した」

なんでバレちゃうのかな…

さとちゃんの声が聞きたくなった事も、誰かと話したかった事も…全部全部

ぜーんぶお見通しじゃん……

……彼氏かなんか?


桃「莉犬?」


赤「はっ……あ、なに?ごめん」


桃「……お前なんかあった?」


赤「いやッ…なんもないよ!」


桃「そ?……ならいーけど」


………会いたいな

声聞いて優しさに触れたからなのだろうか

電話越しなのが少し寂しい

でもこんな朝早くだし、何より今は夏に向けての準備に追われ忙しい時期

会いたいなんて困らせるような事言えない

迷惑になっちゃう……



桃「……莉犬?」


赤「ん、!?なに?」


桃「なにって3回くらい呼んだんだけど」


赤「え、あ、ごめん」


桃「お前やっぱなんかあったろ?」


赤「いやッ…なんでもない!」


赤「寝起きで頭回ってないからかも、!」

寝起きなのはほんとだけど頭は回ってる

俺は覚醒するの早い方だから…

呼ばれても気づかなかったのは考え事のせい


桃「ほんとか?」


赤「ほんとほんと、!」


桃「じゃあ…うん、それだけ」


桃「急にかけてごめんな?」


赤「んーん、!またね、!」


桃「おう、またな」


プツッ…ツー…ツー…

電話が切れ、部屋に無機質な音が響く



……切れちゃったな…

ま、それもそうか………








ピーンポーン



赤「ビクッ!?だ、だれ?」


電話が切れて数分後

部屋に響くインターホンの音



トテトテと玄関に向かう


ガチャッ



赤「ビクッ!?」


い、今なんで空いたの!?

へ…!?

俺鍵開けてないのに…!

赤「やめてやめて……怖いよぉ……」

咄嗟に頭を抱えてその場にしゃがみ込む


桃「莉犬?どした?」

そのまま玄関で震えていると上から聞きなれた声が降ってくる


赤「へ……?さと……ちゃ…?」

目を開ければ目の前にしゃがんで俺に目線を合わせたさとちゃんがいた


桃「おん、いきなり開けんのもどうかと思って一応チャイム鳴らしたんだけど…」


桃「なんかあった?」


赤「ぁ……怖かった………」


桃「怖かったってお前……」


桃「あ〜……来るの言ってなかったもんな」


赤「ふぇ……ポロポロ」

いつの間にやら恐怖心はすっかり消えうせて、そしたら会いたかった気持ちを思い出して思わず涙がこぼれた


桃「ごめんな、怖がらせちまったか」


桃「ごめんごめん…もう大丈夫…」


赤「ちがッ…のぉッ…ポロポロ」


赤「ちがッ…くてッ…そのッ…ポロポロ」

言葉にするのもなんだか恥ずかしくて泣きながら違う違うと言い続ける

ちょっとごめんな、と声が聞こえたと思ったらふわっと体が浮いた


赤「ふぇっ……ポロポロ」


桃「も〜泣かんの」


赤「んぅぅっ……ギュッ(さとみの服を掴む」


桃「ん、大丈夫大丈夫」

















side 桃











莉犬の体を抱き上げたら驚いたのか更に泣き出したから泣かんのと言った

そしたらギュッと俺の服を掴んで胸に顔をグリグリと押し付けてきた


正直ばか可愛い

ちっちぇのも相まってくそ可愛い



いやまぁそれは置いといて

そのままリビングに移動してソファに座る



桃「んで……どした?」


赤「ぁ……ぅ……えと……」

いつもならズバッと言ってくれる莉犬が今日は珍しくどもってる


桃「言いたくないこと?」


赤「フルフル……」


桃「言い難いこと?」


赤「………フルフル」

莉犬の返事に間があった

言い難いことじゃないけど言い難いのか……?

て事は莉犬のプライドかなんかが邪魔してんのか……?

なんだ……?いまいちよく分からんな…


赤「んぅぅっ……(グリグリ」


桃「……俺に会いたかったの?」

そう、泣いた時はよくグリグリしてくるのだが落ち着いてる時にもグリグリしてくるのは大体恥ずかしかったり寂しかったりした時


赤「俺ね……夢見たの……」


桃「夢?怖い夢でも見たか?」

話し始めた赤の口調が少し幼い

泣いたからか夢の影響か少し幼児退行気味のような気がした


赤「なーくんの声したの……」


桃「なーくんの?なんて言ってたの」


赤「俺の名前呼んでね…ごめんねって」


桃「うん、そっかそっか」

どうやら夢になーくんが出てきて莉犬くんごめんねとそう言ったらしい

暴露のせいで彼は今無期限の活動休止中

表立った行動はせず裏方で手伝ってくれてはいるが前よりは明らかに話す機会は少ない

頻繁にしていた通話もめっきり減った

彼に人生を救われたと言っても過言ではない莉犬はストレスを抱えていたのだろう

そのストレスがあんな夢を見せたのだろうか

どちらにしろ目覚めのいい夢ではないことは確かで莉犬もそれを引き摺っている


赤「電話で起きたの……」


桃「俺の?」


赤「ん……」

俺のかけた電話で起きたからもちろん寝起きなわけで。

気持ちを切り替える時間もなかったのだろう

朝テンションが低かったのはそのせいか…


赤「それでね…会いたくなったの…」


桃「俺に会いたくなったの?」


赤「けどね…忙しいから…今……」


桃「迷惑だって思った?」


赤「だからね…俺我慢した……」

そこは我慢するとこじゃねぇんだけどな…

なんで我慢するかな……

莉犬には申し訳ないけどちと説教かねこれは


桃「お前な…我慢すんな」


赤「ビクッ……ふぇ……ポロポロ」

急にトーンが変わったからか声が低くなったからかはたまた両方か。

莉犬は肩をびくつかせてまた泣き出した


桃「俺ら何年の付き合いだと思ってんの?」


赤「6年……」

俺が活動を始めて直ぐに出会ったから莉犬との関係はもう6年にもなる

それは莉犬も覚えていて。

だからこそ俺は

桃「俺は家族くらいの感覚でいたんだけど」


桃「莉犬は違った?」


赤「ブンブンッ!」

莉犬は違ったのかと問いかければ首を激しく横に振った

そんなに振ったら首痛めんぞ


桃「んじゃ遠慮は禁止」


桃「わかった?」

初対面の人とは基本距離は他の人以上に置くが仲良くなったら家族くらいの距離感になるのが俺

だからこそ仲良くなった相手から必要以上に遠慮されたりするのはどっちかって言うと苦手な方

知らねぇとこで我慢されて苦しまれるのは尚更

赤「ふぇ……ごめッ…なさッ…ポロポロ」


桃「俺が遠慮すんなって言ってんだから何も気にせんでいいんだよ」


赤「ふっ……うぁ……ポロポロ」


桃「ごめんごめん、怖くしすぎたな」


桃「大丈夫大丈夫…怖かったな」


赤「会いたッ…かったッ…ぁッ…ポロポロ」


赤「来てッ…くれてッ…嬉しかッ…たッ…」


桃「すぐ駆けつけるに決まってんだろ」

莉犬は気づいてないかもしれないが電話をかけて第一声が聞こえたその直後、俺は家を出た

赤「ポロポロポロポロ」

耳元で最大のイケボで囁いてやったらさっきより激しく泣き出したんだけど()

……なんで?

さとみちゃん悲しい()

桃「莉犬?どしたの〜」


赤「嬉し泣きッ…なのッ…//ぐすっ」


桃「あ〜ね?うれしかったのりーぬ」


赤「電話ッ…切ったもんッ…ポロポロ」

あ〜……サプライズ的な感じにしようと思って電話切ったんだけどやめといた方が良かったか……?


桃「やだった?」


赤「来てッ…くれたッ…からッ…いいッ…ヒック」


桃「ん、そっか」

ほんとはちらっと顔だけ見て帰るつもりだったけど帰んのや〜めた

このままこのわんこ甘やかそっと


桃「莉犬〜?このまま泊まってっていい?」


赤「めい………いいよッ…ぐすっ」

あ、ちゃんと学習してる笑

迷惑って言いかけたな

恐らく迷惑じゃないのって言おうとしたけど俺の話を思い出した感じか

このわんこ偉い()

桃「えらいねぇ〜!学習ちたの〜!」


赤「ッ…//プイッ」

あーあ照れちゃった

思わず愛猫に話しかける口調になっちゃったからなぁ……

ま、いっか(?)











終わり方下手くそだけどごめん

しかも慰めシーンほとんどないし()

この作品はいかがでしたか?

537

コメント

9

ユーザー

最高すぎます💕ブグマ失礼しますm(_ _)m

ユーザー

可愛すぎだぁぁぁあ

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