🖤💚　素敵な夢とキスマーク

めめと付き合って2ヶ月。

1つのベッドを分け合って眠る事にも慣れた。

さすがに向かい合うのはまだ恥ずかしいから、おやすみのキスをした後は背中合わせで寝る。

背中に感じる体温が心地よくて、すぐ眠くなる。

そして目が覚める頃には、いつもめめの腕の中にいる。変な話、これは不可抗力なので別に恥ずかしくない。

今日もめめは俺を抱き枕みたいに抱え込んで、気持ちよさそうに寝息を立てていた。

一時期多忙で疲れ切っていためめ。

ある時、できる事はない？と尋ねたら『一緒に寝て欲しい』と言ってきた。

めめに関してはメンバーとして先輩として何か力になれたらと思っていたので、寝るくらいならと二つ返事でOKした。

朝には久しぶりに見る、清々しい表情のめめがいた。

🖤「阿部ちゃんがいたから、朝までぐっすり寝られた」

と笑顔で感謝され、そんな事を言われたらもう放っておけないのが俺の性分。

それから何頼まれた日は一緒に寝て、そのうち許す限り毎日になっていき『阿部ちゃんと寝るといい夢が見られる』とまで言ってくれためめに、 俺はあっさりと恋に落ちた。

💚「そんな可愛い事言われたら、俺がめめを離せなくなる」

🖤「離して欲しいなんて思ってないよ、むしろ阿部ちゃんが俺のものだったらいいのにと思ってる」

💚「え？」

まさかの両思いだった。

で、今に至る。

改めて寝顔を眺める。

眉、睫毛、鼻、唇、どこをとっても言う事無しの整ったパーツ。

寝ている時まで国宝級だなんてと思いながら、こうして安心しきった顔で寝ている姿を確認するとホッとする。

💚「いい夢、見てるかな」

頭が胸に抱えられているので、唇が届く一番高いところ、鎖骨のあたりにそっとキスをした。

そしてまさかの、俺はそのまま寝落ちてしまったらしい。

朝起きると、めめがなんだか嬉しそうに薄っすら赤く染まった鎖骨を見せながら

🖤「阿部ちゃん、俺の鎖骨に吸い付いて寝てたよ」

とか言ってきたから知らぬ存ぜぬを通した。

それでもめめは鼻歌なんか歌ってご機嫌だ。