悟「まじで、幸せになりてぇ」
「悟がそんな事言うなんて珍しいな笑」
悟「そう?」
「おぉ、珍しい。世界が滅亡するくらい珍しい」
悟「世界は滅亡しないだろ笑」
「笑笑」
悟「てか、優は幸せになりたくないの?」
「ぁ〜俺は別にって感じ?」
悟「まじで?俺はさぁ、親のスネかじってずっとゲームしてたいわ」
「親のスネかじんなよ笑」
悟「笑」
「…」
悟「優?」
「あっいや~俺もちょっとは幸せ見つけたかも」
悟「え、まじ?どんなの」
「俺の少ない金で投資して、それが大成功して金持ちになって、可愛い嫁さんと一緒に大豪邸で暮らす」
悟「お前の方がヤベェじゃねぇか」
「けどけど!金持ちはみんなの幸せでしょ」
悟「まぁ確かに、俺も金持ちにはなりたいわ」
「だよなー」
悟「お、じゃあ俺こっちだから」
「おぉ、じゃあな」
悟「じゃあなー」
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優の自宅
「金持ちか〜やっぱ皆なりたいよな〜」
優は携帯を取り出し、スマホで検索アプリを開いた
「金持ちになれるところとかねぇのかな」
‥…………
金持ちになれる所、幸せになれる所を求め探していると、あるサイトに辿り着いた
「なんこれ?」
「貴方の願い、、なんでも叶えます…?」
「えっ、ここ橋なの、、神社かと思った笑」
「しかも、こっからめっちゃ近いじゃん!明日行ってみよっかな、休みだし」
優は明日の予定を楽しみにし布団に飛び込んだ
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橋
「よし、到着っと!近いけど山奥だから疲れるな」
優は橋の前で水分補給をしたあと、隣に書いてある看板を見た
「ん?この橋のルールか?」
ーここは、貴方の願いをなんでも叶えることのできる橋です
通称゛夢橋゛
この橋には絶対に守ってもらうルールがあります
※橋の途中では絶対に振り返らないこと
これを絶対に守ってください
でないと…
「でないとって言葉の先気になるんですけど笑」
「錆びついてるし汚れてて見えないし笑」
「まぁ、これだけ守ってれば良いんでしょ」
優は看板を読んだあと目の前にある橋を渡りだした
「(ん?なんか霧濃くね、、)」
優は霧が濃くなったことに疑問を持ちながらも、幸せになれると信じ前へと進んだ
そのとき、周りが完全に霧に覆われたとき、山に響くような低い男性の声が聞こえた
『誰だ、貴様は。名を名乗れ』
「す、鈴木優です、」
『鈴木優。お前がここに来たということは願いを叶いに来たということだな』
「は、はい」
『で、お前の願いは何だ』
「お、俺の願いは、し、幸せになりたいです」
『幸せ、か。どのぐらいの幸せが欲しいんだ』
「ど、どのくらい?」
『…
一掴みの幸せ
小さな幸せ
ちょっとの幸せ
大きな幸せ
一生分の幸せ
愛 』
「‥一生分の幸せ」
『…分かった。その願い叶えよう』
「(よっしゃ…)」
『お前はその代償を払ってもらう』
「だ、代償?そんなの聞いてないぞ!」
『お前、ただ幸せを貰えるとでも思ったのか?』
「ッ…」
『なにかを与えられるとき、それはそれに見合った同等のもの、代償を捧げなければならない』
「…なにを、、捧げば良いんだよ‥」
『お前は一生分の幸せを願った。ということはお前の一生分のなにかを捧げることになる』
「い、命?そんなの、無理だ!てか、意味がねぇ!」
『意味?あるじゃないか、それを死後の世界で叶えられるってことだ』
「そ、そんなの嫌だ!やっぱこの願い取り消しで!」
『取り消し?そんなことはできない』
「なんでだよ!」
『もう、お前の願いと引き換えに命をもらうことが成立したからな』
「は?俺は許可なんか言ってねぇぞ!」
『許可?お前は幸せを願い私が許可したのだ。ということは代償も許可されるということだ』
「そ、そんな…」
優は絶望の底に陥り、生気を失っていた
すると後ろから、聞き慣れた女の声が聞こえた
〘あんた、帰るよ〙
「か、母さん?」
その声はまさしく、昨年亡くなったはずの母の声だった
しかし、優はこの絶望するしかない状況で唯一、安心のできる処へ向かいたい、近づきたい
その一心で、優は後ろを振り返った
「あ、あれ、母さんは?…」
『ルールはちゃんと守るんだよ』
「え、だ」
誰っと、声に出そうとしたが『何か』は、その言葉を言う間も与えず彼、゛優゛は消え去った。
コメント
2件
え?!え?!優もしかして?!え?! やっぱり話一つ一つに才能を感じるぜ!