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第三節:対決
オドゥム「それを直視するために、今から
『イ・ハウン』のフロアに行こう?」と言って次は別の場所へ8人で移動をした。
移動する中で、当時の迫害から逃れていた地下キリスト教徒の民衆たちや役人が来ていた白衣や緑や黒、青や赤の官服(クァンボク)が展示してあるだけでなく、当時の地下キリスト教徒たちが命綱として山奥で利用していた十字架の模様の土器(オンギ)がたくさん展示されていた。
ヨヌ「その…聞いてもいいですか?」とオドゥム、ピッコギ、プルヘンの左手薬指にある黒色無双色の指輪型ロザリオを見るのだった。
プルヘン「何だ?」
ヨヌ「あなたたち3人がつけてる指輪って何だか特殊ですけど、一体何ですか?十字架が溝になって見えるんですが」
オドゥム「あれはね、私たちの一族の伝統を守るために身につけてるロザリオなのよ!朝鮮政権に見つからないように密かに信仰するために身につけたロザリオなの!」
ピッコギ「事実によると教えてくれる宣教師たちも亡命と殉教を繰り返し、信仰を教える人がほとんどいなかったのもあるから、自分たちで独自に作法を身につけるしかなかったんだよ。」
イ・ハウンフロアに到着した。
ヨヌ「これがフンソンテウォングン(興宣大院君)、イ・ハウンの人形だって言うのか…」と
黒巾(コクキン)という立てた黒い布状の帽子と青袍(セホウ)という長い上衣を着ていたイ・ハウン人形がハニャン(漢陽)にあるウニョングン(雲峴宮)の邸宅の椅子に座っていた。
※朝鮮王朝時代のソウルは当時ハニャンと呼ばれていました。
音声としてこう流れていた。
イ・ハウン人形「このままではロシア帝国に朝鮮が奪われてしまうと言うのに…フランスなんて当てにならんわ(当時清王朝からの誤った情報)…ブリティッシュなんかに負けおって…でも同盟計画が頓挫した…どうすれば良いのじゃ..!」
役人人形「国王陛下殿!!大変な騒ぎでございます!!民衆たちがそなたのことを『邪教(キリスト教)と手を組んでいる』と言う噂が流れ出ております!!」
役人人形B「神貞王后 趙氏(シンチョンワン フチョシ)様と儒学思想の一派の士林派(サリムパ)たちによる邪教を排除せよとのことです!!」
役人人形AB「国王陛下殿!!何卒ご決断を下さい!!西洋列強たちの好きにさせてたまるものですか!!!!朝鮮王朝の国家存亡の危機でございますぞ!!!!」
イ・ハウン人形「くっ….こうなっては、邪教と手を組んだ陛下なんて言うふうに思われてはいかん!!こうなっては、邪教を信仰している民衆と役人、さらにフランス人宣教師たちを処刑せよ!!!!」
役人人形AB「ははっ!!!!」
オドゥム「これでわかったでしょ?名前は?」
ヨヌ「カン・ヨヌと申します。」
オドゥム「ヨヌの言う通り『正義の反対は別の正義』だと言うことなの。この博物館はただの処刑や拷問を展示する場所じゃない。どう言った背景があって私たちのご先祖様が殺されないといけなかったのか、なぜテウォングン(大院君)がキリスト教徒を弾圧しないといけなかったのかを証明するため。なぜ私たちは自分の内面的な正義と向き合わないといけないのかを歴史を通して学ばないといけない。」
ピッコギ「今の世の中は本質から目を背け過ぎて、自分たちが何者なのかを全く理解しようともしねぇし、気に入らねぇ相手がいたらすぐ排除する姿勢を取る。」
プルヘン「今韓国でキリスト教徒が爆発的に多いのは、キリスト教徒大虐殺から22年後の1888年、信教の自由が実質的に確立された。歴史を話せば長くなるが、私たちの遺族も含めてキリシタンとしてのアイデンティティを確立できた。それでもこの博物館を見て世間は不気味扱いするのは一体なぜだ?それが不思議なんだ。」
ヘリン「これが本当の歴史の重みの違い….」
ハナが筆談用のメモで『内面と向き合うってこんなに辛いことなんだよね』とメモ帳に描いて見せるのだった。
ジウォン「要するに『歴史を単純化するように考えるな』って言いたいんやな。正義のヒーロー気取りで考えるんじゃなくて、せやろ?」
サムジ「さようでございます。難しい問いかけですね、痛みと向き合うことがどう言うことか。では次にどこへ向かいますか?」
オドゥム「私たちの部屋へついて来てくれるかしら?」
ヨヌ「いいん…ですか?」
#人間ドラマ
プルヘン「このままお前たちを簡単に帰すと思うな。お前たちには学ばないといけないことがあるから覚悟しろ。」
ヨヌ「覚悟ですか….あなたたち3人はそう言えば、学校には通ってるんですか?」
ピッコギ「去年ソウルのオルタナティブスクール(代案学校)を卒業したばかりだ。そもそも両親からはちゃんとした学校よりも私たちみてぇな不気味で学校に適せねぇ人たちはオルタナティブスクールに通うしかなかったんだよ。しかも小学校からな。そうしなければ周りの目も気にしねぇといけなくなる。だからいじめを心配した両親は一般学校には通わせてくれなかった。いくら通いたくても通うことはできなかった」
ヨヌ「では今はどうしてるんですか?」
ピッコギ「通信制の大学に通ってる。ここの学芸員を務めるためにな。ただ、東京フリーク区に移住して、空エキ学園(空前絶後エキセントリシティ学園)大学全寮制にも通いてぇ思いもある。チェジュフリーク市を作るには、先輩フリーク特区から情報を得たい。韓日のフリーク特区同士対等な立場でいたいからな」
サムジ「チェジュフリーク市にする理由はソウル近くの海に人工島を建設すると『北の将軍国』に武力で狙われるリスクがあるから、それをどうしても避けるためですか?」
プルヘン「鋭いな、シンジャン・サムジ。そうなると取り返しがつかない事態になり得るから、チェジュ島近くの海に人工島を建設する計画。だから名前をチェジュフリーク市にするつもりだ。」
そしてヨヌ、サムジ、ヘリン、ハナ、ジウォンの5人はス三姉妹に連れられ、実家の道場部屋に向かった。
コメント
9件
このエピソード、重くて深かったです。「正義の反対は別の正義」というオドゥムさんの言葉がすごく響きました。歴史の背景が立体的に見える博物館の描写、そしてス三姉妹の苦みのある生い立ち…不気味扱いされている側の視点から描かれることで、単なる善悪の話じゃないんだなって伝わってきました。ヨヌくんたちが道場部屋で何を学ぶのか、続きが気になります!