テラーノベル
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千歳のご飯を食べて、寝ての生活が戻ってきた。いや、肋骨は折れてるんだけど。一度横になったら起き上がれなくて千歳に助け起こしてもらわなきゃならないんだけど。
『そんなんで、もう今日から仕事か?』
朝助け起こしてくれた千歳に、心配そうに聞かれた。
「座ってる分にはまあ大丈夫だから……」
何もしてなくてもじわじわとは痛いんだけど、仕事できないわけじゃない。
『やっぱお前、挨拶回り行くのは休んでろ。ワシがありがとうって言って回る』
千歳が言ってるのは、霊力を分けてくれた家の人たちにお礼を言って回る件のことだ。助けられたのは俺なので、連絡先を知ってる人には入院中にお礼を連絡しておいたのだが、俺が連絡先知らない人も結構いるし。
で、霊力を分けてくれた人たちは、これが千歳に関する件でなければここまでしてくれなかったので、緑さんは千歳に「千歳ちゃんにお礼しに行ってほしいのよ」と言ってる。俺がいなくてもまあ別に、千歳に恩義を感じてもらえれば、みたいな話なのだ。
「ごめんね、やっぱり千歳に全部お願いする。動き回ると胸痛いし」
『うん、まかせろ』
千歳は胸を張った。俺は胸にコルセットを巻きながら言った。
「俺が、肋骨四本折れてて遠出したり頭下げたりができないから千歳だけ来ました、俺もありがとうございますって言ってます、ってことは伝えといてほしい」
『えっ、頭下げるのも痛いのか』
「何ていうか、前かがみになると特に痛いんだよね」
『そっかあ、本当、無理すんなよ』
そういう訳で、朝ご飯を食べ、千歳は緑さんの車で挨拶回りに行き、俺は痛み止めを飲んでグリーンライトのSlackに復帰の挨拶と休んでごめんなさいをしたわけだが。久慈さんから「今Google Meetいい?」とすぐ返事が来た。俺は慌てて部屋着をまともな服に変え、髪を整えて「できます」と返事して、送られてきたアドレスをクリックした。
〈おはよう、いやマジで大丈夫です!?〉
久慈さんの焦った顔が写った。
「おはようございます、肋骨が折れてる以外はなんとか」
心停止したけど検査結果は異常なくて肋骨折れてるだけ、というのは入院中にもう伝えたんだけどな。
〈いや、ごめん、顔見ておきたくてですね……Slackのやり取りだけじゃ顔色とか疲れてるかとかわかんないから……〉
あ、そういうこと……思ったより気にかけてもらっている……。
「本当にご心配おかけして申し訳ありません、動き回ったりはあんまりできないんですが、座ってパソコン使うのはできますから」
〈それはありがたいけど、無理があったらいつでも相談してください。和泉さんにはうちで長くやってもらいたいから〉
そんなこと言ってくれるの? めちゃくちゃありがたいな……新卒で入ったブラック企業とは大違いだよ……。
「本当にありがとうございます、一層励みます」
後は傷病休暇の手続きの話や、巻き取ってもらった仕事と巻き取れなかったから今すぐの仕事の話とかしてGoogle Meetを終えた。
……仕事には恵まれてる。千歳は毎日俺のためのご飯を作ってくれてる。肋骨が折れて痛いのは痛み止めに頼ればいい。無理しないで、でもがんばるぞ!
#幽霊
凛道桜嵐 新
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#日常
がくじゅつてき・あかげ
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わーい
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コメント
1件
シンプルに「無理しないで、でもがんばる」というスタンスにめちゃくちゃグッときたよ😭💕 千歳が毎日ご飯作ってくれてたり、久慈さんが顔見て気にかけてくれてたり、周りの人の優しさが沁みる…。肋骨折れてるのに「座ってる分は大丈夫」って言う主人公、強すぎて泣ける。仕事に恵まれてるって思える環境、ほんと大事だよね。この先も無理しすぎずに進んでほしいな。応援してるよ!🌸✨