驚いて後ろを振り向くと。
手に扇を持ち青磁色の着物にグレーの羽織を着ている、このお方は「千の命を与えることも奪えることも出来る。」
「成千神ノ命」(なるせがみのみこと)
儂も驚いていたが、紫は目を見開き言葉が出ずにいた。
すると、成千神の方から口を開き。
「俺が、今日から死神の管理をすることになった。まぁ〜、よろしくな」
笑顔を向け儂の前に手を差し伸べ、その手を掴み
「こちらこそよろしくお願い申し上げます。まさか成千神様だと思いませんでした。」
「うーん、、、上の方でいろいろと決まってね。こちらこそよろしくな波羅蜜殿」
「えぇ。こちらこそです。」
儂が挨拶を終えると、成千神は紫の方に手を向け、さきほど向けた笑顔と一緒に
「紫もよろしくな」
「….」
紫は成千神を軽く睨み成千神の手を振り払った。
「こ、、、こら紫!!なにしとるんじゃ。すみません成千神様」
儂は、土下座する勢いで謝るも、成千神はクスクス笑い持っていた扇子を開いた。
「相変わらずやな〜、紫は….まぁ、ええや
これから紫と波羅蜜殿は俺と一緒に人間界に降りてもらう」
「ハァ〜💢」
口をずっと開かなかった紫が大きな声を出した。
「ふざけんな。なんでわざわざ人間界に行かなきゃならないんだよ、ワシらは暇じゃないんだよ」
居丈高(いたけだか)のような口調と態度に、冷たい旋律が背筋に走った、儂は、成千神の方に視線を向けると、苦笑いをし紫の方に近づいていた。
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