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「紫、、、なんで人間界にいくのかは、お前に少しでも「人間」というものを理解してほしいんよ。お前が慈悲の心を持ち、奪うだけじゃないことを知ってもらいたい、、、せやから人間界に行って「寿命が残されている人間と寿命が限られている人間」に会ってほしいんよ」
「…嫌だ、そもそもワシは死神だ。
慈悲の心を持ち得るわけない、だいたい人間生まれてから死へのカウントダウンは始まってんの
ワシが奪った命は、自分で命を経とうとしている人間と数日しか生きられない命だけ。
それをワシが苦しまずに逝かせてあげてんの」
今にも、噛みつくような勢いで言葉を続ける紫に、眉をひそめはしたものの物静かに、言葉を発した。
「そういうところやで…」
「は?」
「お前が周りと上手くいかないで、いつも一人でこの社にいるのはお前が利己主義やからよ、せやから変わらなきゃダメや。
人間界に行き人間の想いや優しさに触れるんよ。そしたらきっと、変われるはずやから」
淡々話す千成神に唇を噛み締め唸るように言葉を言った。
「…..っ….ワシは、分かってもらおうなんて思わない。
人間なんて…」人間なんて…しか言わない紫に重く気まずい沈黙が流れた、あと、紫が歯切れの悪い声で呟いた。
「人間の心も思いもワシには、きっと理解できないし、したいとも思わない。あいつらがどう死のうと….ワシにはどうでもいいこと」
突き刺さすような冷たい目で、成千ノ神を見ていた。