キンヤ「ガッコウガーYの操縦士には、『適正』が必要だ」
テツ「適正…?」
キンヤ「世の中内は、愛の強さだけでは叶わない事もある。……すまない」
学園長は申し訳なさそうに謝ると、再び取っ手に手をかけて学園長室に入ってしまった
テツ「あ……学園長っ!」
テツ「…適正って、なんだよ…?」
?「テツ?」
テツは左を振り向く
テツ「父ちゃん!?」
父親である、清田ゴウジだ
テツ「なんで此処に?」
ゴウジ「うちの会社、『ソーラーシステムエリア』の工事を請け負ってるからな」
テツ「ああ、またあのいつものチマチマした仕事か」
テツは嫌そうな顔でそっぽを向く
ゴウジ「お前、そんな言い方……」
テツ「俺は父ちゃんとは違う!
俺は、本当のスーパーロボット乗りになるんだ!!」
テツはゴウジの言葉を遮ると、後ろを向いてその場を去っていった
ゴウジ「テツ!」
ゴウジの伸ばした手は宙を切るだけ
ゴウジ「…………」
ゴウジ「ソーラーシステムエリアですが、明日の朝までには完成予定です」
ゴウジはキンヤにそう伝える
キンヤ「ご苦労様です。これで学園の電気代も節約出来ます」
そして夕方__
テツ「ガッコウガーYの操縦士は、俺じゃなきゃ…!」
Y学園のストリートをトボトボ歩きながらテツは呟く
すると、脳裏にあの時盗み聞きした学園長の言葉を思い出した
『試験運転は夜明け前……明日の朝5時に決行する』
ネナ「ガッコウガーYか地盤沈下事件について何か知りませんか?」
ネナは怠そうに生徒に聞き込みしていた
「悪いけど、知らないなぁ…」
ネナがその生徒の後ろ姿を見つめていると、丁度目の前にテツが通りかかった
テツ「夜明け前…朝5時…ガッコウガー試験運転……」
ネナ「…ん?あの子確か…」
ネナはテツの方を振り返り、その後ろ姿を見つめた
そして時は流れ(?)早朝の5時前___
ネナとヌキオは、『工事中』と書かれた看板にロープが張られてる通りを右に曲がる
そして、Yの校舎が見渡せる位置にある大きな木の陰に隠れた
ネナは顔を覗かしてボソッと呟く
ネナ「本当にこの時間にガッコウガーYが動くんですかねぇ…」
ヌキオ「君が仕入れた情報じゃないのかぁ!?」
ヌキオも小声になり突っ込んだ
キンヤ「間もなく、試験運転を開始する。配置につけ!」
「「「「「はい!!」」」」」
学園長室にアゲハ、コマ、マタロウ、メラ、フブキの威勢の良い返事が響いた
え?
ジンペイはどうしたかって?(聞いてない)
ジンペイ「アゲハ~♡」
アゲハ「ジンペイ、離れて…」
この様である←
ジンペイは寝惚け眼でアゲハの首に腕を絡めて抱き着いている
引き離そうとしても粘着力の強い接着剤の如く離れようとしない←
アゲハ「ふ…フブキちゃん、助けて…」
フブキ「OKちょっと待って」
フブキは深呼吸をして指をボキボキ鳴らすと、ジンペイの脳天に力いっぱい拳骨を食らわした
ジンペイ「いでぇ!!……なんだよ…?」
ようやっと眠気が覚めたか………と思いきや。
再びアゲハに擦り寄る←
マタロウ「フブキさんの拳骨を食らっても尚起きないジンペイ君って……」
マタロウはドン引きしてジンペイを見やる
アゲハ「寝起きのジンペイはいっつもこうなの…。
私にくっ付いて離れようとしない」
ジンペイ「うぅ~ん……アゲハに海苔巻いて…いただきま~す♡♡♡」←
口を開けてアゲハの頬に齧りつこうとするジンペイ
アゲハ「え!?どんな夢見てるのか分かんないけど皆助けて…」
コマ「おうジンペイ君。起きろや」
フブキ「特別に私のランチャーの餌食にして上げるわ」
ジンペイの断末魔が響き渡った←←
テツは抜き足差し足でY学園の講堂まで辿り着いた
テツ「潜入成功。
俺は、絶対スーパーロボットに乗るんだ……」
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続き待ってます!!