TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
学校鬼ごっこ

一覧ページ

「学校鬼ごっこ」のメインビジュアル

学校鬼ごっこ

1 - 第1話 ゲームの始まり

♥

70

2024年10月25日

シェアするシェアする
報告する


放課後、薄暗くなり始めた校舎内には、わずかな人数の生徒たちが残っていた。

大半の生徒はすでに家路についており、廊下には静寂が広がっている。

主人公、坂本翔太もその一人だった。

彼は図書室で遅くまで読書をしていたが、次の授業の準備のために立ち寄っただけで、特に理由があったわけではない。

翔太は内向的な性格で、普段は目立たない存在だった。

クラスメートたちともうまく馴染めず、友人と呼べる相手も少なかった。

だからこそ、彼は放課後の静かな時間が好きだった。

誰にも邪魔されず、自分だけの時間を過ごせる場所がここにはあった。

だが、その日の放課後は、いつもと違っていた。

ふと、校内に妙な違和感を感じた翔太は、教室に戻ろうと廊下を歩いていた。

すると、ポケットの中のスマホが突然振動する。

画面を見ると、見知らぬ番号からのメッセージが表示されていた。

「鬼ごっこを始めます。逃げなければ死にます。」

その一言に、翔太は冗談か何かかと思った。

だが、周囲を見回すと、他の生徒たちも同じようにスマホを確認し、不安そうな表情を浮かべていた。

「何だよ、これ…」

隣にいたクラスメイトの藤井大輝が呟く。

彼はスポーツ万能で、いつも明るい性格だったが、その顔からは余裕が消えていた。

「何かのイタズラだろ?」

と大輝が続けたが、その言葉に誰も答えなかった。

奇妙な沈黙が漂う中、突然、校舎の入口が大きな音を立てて閉まった。

「え?」

翔太は入口の方を振り返り、驚きの声を上げる。

そこには誰もいないはずの場所に、大きな鉄の扉が下りていた。

普通の校舎にはない異常な光景だった。

さらに、窓の外を見ても、外に通じる全ての出口が封鎖されているのが見えた。

「これ…本気で閉じ込められてるのか?」

生徒たちの間にざわめきが広がる。

そして、突然、校内のスピーカーから冷たい声が響いた。

「鬼ごっこを開始します。制限時間内に逃げ切れなければ、命はありません。」

その声はどこか感情のない機械的なものだったが、言葉の内容はあまりにも現実離れしていた。

しかし、次の瞬間、現実がさらに恐ろしい形で彼らに突きつけられる。

廊下の奥から、ゆっくりと誰かが歩いてくる音が聞こえてきた。

その歩調は規則的で、一歩一歩が重い。

生徒たちは一斉にその方向を見た。

そして、廊下の向こうに現れたのは、人間とは思えないほど異形の存在だった。

全身が黒いフードで覆われ、その顔は見えない。

だが、その手には大きな鎌を持っている。

「な…なんだよ、あれ!」

大輝が叫ぶ。

「逃げろ!」

誰かが叫び、全員が一斉に走り出した。

恐怖に駆られた翔太も無意識に足を動かし、教室や階段に向かって逃げ込む。

後ろを振り返ると、その異形の鬼はゆっくりとした足取りながらも、確実に近づいてきていた。

「これ…冗談じゃない…本当に殺される!」

生徒たちは無秩序に逃げ惑い、廊下や教室に散らばっていった。

翔太もなんとか教室の中に逃げ込んだが、心臓はバクバクと鳴り止まない。

窓の外を見ると、夕焼けが暗くなり始め、校内はますます不気味な雰囲気に包まれていく。

「どうする…どうすればいいんだ…」

翔太は必死に考えるが、状況は悪化するばかりだ。

突然、廊下の方で誰かの悲鳴が上がった。

その叫び声はすぐに途切れ、重い物音が響いた。

翔太は思わず息を飲む。誰かが、鬼に捕まったのだ。

「これが現実だっていうのか…」

その瞬間、彼の中で恐怖が現実として形を持ち始めた。

これは単なるゲームではない。

逃げなければ、本当に命を落とすのだ。










はい主です。

学校鬼ごっこどうでしょうか?

これからも投稿を続けるつもりなので頑張ります。

1日1話投稿します。

この作品はいかがでしたか?

70

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚