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「ね、ねぇ…勇斗…?」
「ん、どした?」
「あのさ…今日の夜…や、やっぱなんでもない!」
「お、おう」
って言うことがありまして。
「どうすればいいのかなぁ…」
「そこはもうストレートに言っちゃいなよ!」
「太智、、それが出来たらこんなに苦労してねぇよ…」
「そしたらさ、今日の◯◯時からお願いしますって予約したらええんちゃう?笑」
「雰囲気もクソもねぇな」
「仁ちゃんムード大切にする派なんだ笑」
「笑うな。そういう山中さんはどーなんですかー」
「いや、やっぱ雰囲気よね」
「お前もムードじゃねぇか笑」
「笑ムードが一番大切だって!」
「そうだよな…」
「けど、仁ちゃんからのお誘いやったらなんでも受け入れそうやけどね勇ちゃん笑」
「恥ずかしいんですー」
「そこは男の見せどころよ」
「そこで見せてどうすんだよ」
結局いい案は出ずで、勇斗が撮影から戻り俺の番が回ってきた。
「終わったー」
「お疲れ〜」
「んじゃ、俺行ってくるわ」
「行ってらっしゃい」
すると太智がさっきの話を持ち出した。
「ねね、勇斗って誘ったりするん?」
「あんまりないな。その場の雰囲気じゃね?」
「え、やっぱそうだよね!」
「もし仮に仁ちゃんが誘ってきたらどうするん?笑」
「その時はベッド直行だろ」
「笑勇ちゃんらしいな」
「お前ら知らないだろうけど、マジで仁人可愛いから」
「えー!見たいなー」
「あ、一生見れません。おつ」
そんな健全な男子高校生のような会話をし、本日のスケジュールを終えた。
そしていつも通り2人で住んでいる家に帰った。
家に着くと俺は風呂に入り、その間仁人が晩飯を作ってくれる。
「ほんと仁人って嫁みてぇだな」
「晩ご飯抜きにするぞ」
「すみません。」
前言撤回。
やっぱり母親だわ。
ご馳走様でした。
「じゃ俺も風呂入ってきちゃうね」
「はいよー」
風呂に入ったのはいいものの、どうしようか悩んでいた。
もちろん、今日の話していたことについて。
明日は2人ともオフだし、誘うなら今日が最適だろう。
誘うのはもちろん恥ずかしいが、断られた時の気まづさが一番恥ずかしい。
こうやって良くない方向に考えてしまうのが自分の悪い癖だと、身にしみて思う。
(今日は諦めるか…)
そう思いながら風呂を出た。
「はぁー気持ちよかったー!」
「お、出たか。ずいぶん長風呂だったな」
「まぁ、ちょっといろいろね…」
「ふ〜ん…ほら、髪乾かしてやるからこっちおいで。」
「ありがとー」
髪を乾かしてもらうのはありがたいが、どうにも首周りがくすぐったくて反応してしまう。
その反応を面白がってわざとらしく勇斗が触ってくる。
ひゃっ!
「ねぇ、くすぐったい!」
「ごめんごめん笑仁人のうなじがえろくて」
「意味わかんねぇ…」
そんな勇斗の意地悪にも耐えながらやっと髪を乾かし終えた。
すると突然勇斗が首にキスをしてきた。
ひゃっと一瞬小さく飛び跳ねたが、どうせまたからかっているだけだろうと思いそのまま流した。
「そういえば最近してねぇな」
まさか勇斗の口からその言葉が出るとは思っていなかった。
その言葉を聞いて今しかないと感じ、気持ちを定めて後ろに振り返り勇斗の手に触れて言った。
"俺、お前不足なんだけど…"
これが俺に出来る最大限の事で、耳まで真っ赤に染まった。
「なに仁人、可愛いことすんじゃん。そんなに俺としたかったの?」
「あ、いや…違くて…いや、違くもなくて…」
「笑ねぇ、もう1回誘ってよ」
「は!?むり」
「じゃあ今日はねぇな」
「…」
「ほーら」
こうなったら手出さずにはいられなくしてやると、何故か俺の闘争心が燃えた。
勇斗の顔に触れながらキスをし、そのまま上目遣いで誘う。
「勇斗が欲しいんだけど…?」
「笑笑笑やっぱお前可愛いな」
そう言って俺を抱きかかえてキスをしながら、寝室に運んだ。
「お望み通り、大好きな勇斗くんあげますよ」
「うるさい…」
「あ、仁ちゃんおはよー」
「太智もう来てたんだ、おはよ」
「そういえば吉田さんどうだった?久しぶりのオフは笑」
「言わねーよ笑」
「え〜」
こっちの話が盛り上がる一方で、向こうも盛り上がっている。
「勇ちゃんおはよ〜」
「舜太おはよ。てか聞いてよ 」
「ん? 」
「昨日久しぶりに仁人から誘われてさ、それがまじ可愛くて」
「なんて言ったん?笑」
「俺不足だって。俺が欲しいって」
「そりゃたまらんわな」
「やっぱ可愛いわあいつ。かなわねぇよ笑」
end.