ホロホロ…
ヒスイ「ザッザッ…」
静かで悲しい場所
誰もいない街
ヒスイ「……ピタ…」
ヒスイ「…スッ…」
笑ってる家族写真
それに反して写真立てのガラスは割れていた
まだかすかに血が残っている
ヒスイ「…まるで…」
ヒスイ「時間が止まってるみたいね…ギュッ…」
ヒスイ「クル…」
そしてまた歩き始めた
tn「……」
憂炎「そこまでかしこまっても事実は変わらないぞ、少年」
tn「それは…回避できないんですかッ?」
憂炎「運命とはね、少年よ」
憂炎「時間が決まった通りに動くのと一緒だよ」
憂炎「1秒先のことが変わることはない」
tn「じゃあッ…師匠はッ…」
憂炎「グッ…」
tn「何かッ!解決策とかッ…!」
憂炎「あるなら言ってるさ…」
憂炎「でも…」
tn「そんなッ…」
憂炎「あの子は…」
バチ!パチ!
ドゴンッ!
憂炎「逃げるんだッ!翡翠ッ!」
翡翠「嫌でございますッ!私も一緒にッ!(((((」
憂炎「ダメだッ!」
憂炎「お前をッ…!」
憂炎「あんな男に渡すわけにはいかないんだッッ!」
憂炎「逃げなさいッ!」
翡翠「ッッ!!ポロポロ」
憂炎「大丈夫ッ…後で追いかけるッ…ナデ」
翡翠「ッ!ダッ!」
憂炎「すまないな…翡翠…」
憂炎「あんな屋敷で生まれるなんかよりもッ…ずっと幸せな家庭で育ってほしかったッ…」
tn「ッ…」
憂炎「決まったルールに囚われずにッ…普通の平凡な子どもになってほしかったよッ…」
tn「!!」
ヒスイ「トントンは平凡に生きなさい」
ヒスイ「無理に目立たなくてもいい」
ヒスイ「密かに人を救って」
ヒスイ「楽しく人生を謳歌してほしいわニコ」
あのときの師匠の笑顔は眩しかった
優しさのあふれる俺の師匠
tn「グッ…!」
だから死なせないッ!!
何があってもッ!
俺がッ…!
憂炎「まあ…私からはこれ以外なにもない…」
憂炎「最後に彼女に別れをちゃんと言える練習でもすれば良いスッ…」
tn「待て…」
憂炎「…何だ?」
tn「あんた…神様の使いなんだろ…?」
憂炎「あぁ、そうだが…」
tn「神様に力を借りることは使えないのかッ?」
憂炎「ピク!」
tn「師匠を助けたいとあんたも思ってるんだろッ…?」
憂炎「ははッw何を言い出すかと思えばッ…」
憂炎「それは私を誘っているのかい?」
tn「……」
憂炎「なるほどな…まあ…」
憂炎「本当にそうするなら…」
tn「?禁忌…?」
憂炎「神の使いにも神と同じく禁忌がある」
憂炎「そして今からやることは…」
憂炎「_________」
tn「!!」
憂炎「どうだ?これを聞いてもまだお前はやるか?」
tn「……」
tn「やります…」
tn「それで…」
憂炎「フッw」
憂炎「分かった、お前のその勇敢さに伴い」
憂炎「私も全てを捧げよう」
ホロホロ…
ヒスイ「……」
ただ冷たいだけの雪がコートにあたる
そして眼の前の2つの墓には雪が積もっていた
ヒスイ「ごめんね、もうちょっと早めにお見舞いにきてあげたかったんだけど…スッ…」
そこには誰もいないのは分かってるけど
つい話しかけてしまう
ヒスイ「どう?お花を買ったんだけど…」
ヒスイ「貴方の好きなハーデンベルギアよニコ」
雪がそんなの関係なく降り続ける
ヒスイ「ねぇ…”ローアン”…」
ヒスイ「私ね…もうすぐそっちに行けそうだわ…」
ヒスイ「…トトも…寂しい思いしてないかしら…」
涙が出そうな顔でただずっと喋った
ヒスイ「私も…貴方達と死ねたらッ…」
ヒスイ「トトッ…ローアンッ…」
ヒスイ「待ってて…」
ヒスイ「次会ったら…」
ヒスイ「また皆で食卓を囲んでパパの作ったパンを一緒に食べましょッ…ニコ」
笑顔を作った
たとえ辛くても
それでいい
トントンとも…
ヒスイ「…バサッ!」
ヒスイ「絶対に…」
tn「絶対にッ…」
gr「……」
os「?どうかしためぅ~」
gr「いや…俺…」
−−−「________、」
gr「_____w」
−−−「クスッw」
gr「ヒスイに会ったの…初めてじゃないかも…」
爛漫「「は?」」
pk「ペラペラ…」
pk「……チラ」
pk「あぁ…そういえば…」
pk「ヒスイを拾った時も…」
pk「寒いのは…あんま好きじゃないんだけどなぁ…」
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コメント
2件
きゃああああ好きです()もうなんなんみんなカッコよすぎやねん((台パン 過去編きちゃあ