やっとの思いで都に帰還した。
治療したdnqさんを寝かせ、変装してもらった瑞華を連れてdnqさんの隣りに座った。
「…陛下、何故お呼びに…?」
「貴女が居なければ、私達は今生きていません…なんとお礼を言うべきか…」
「…、それは、不要です」
「何故?」
「私がdnqさんを殺そうと目論んだから、です…」
「それは一族の指示ではなかったのですか?」
「…!」
「そのくらい、貴女を見ていれば分かります。」
「っ…そう、ですが…」
「貴女は、此の儘刑を受けるつもりですか?」
「…そうするしか、ないでしょう?」
「私は帝です。私が決めたことは誰も覆せない。
…貴女だけ助けることも可能なのですよ?」
「っ…!」
「一族は捕らえられたそうです。今から極刑かと。…貴女は?どうしますか」
「私はっ…」
「正直、また一族の何方かが生きていて、瑞華に指示を出すかもしれない。しかし…貴女のことです。」
「…生きたい。」
「…離宮を建てましょう。そこなら不自由なく安全に暮らせる。
きっと貴女の活躍を見ていない皇太后は怯えてしまうので…目に入らないところに住まわせることになると思いますが…」
「それでも、私は生きたいです…、陛下がそう約束してくださるのならば」
「約束しましょう。私は…貴女に幸せになっていただきたい。」
「…」
「武官に貴女を下賜するのはどうかと。数日、時間を置くので色々見てみたり交流してみてください。」
「陛下は何故私にそこまで…?」
「言わずとも、わかっているでしょう」
「…有難うございます。では、失礼いたします」
「また一月後に。」
「はい…、」
瑞華の身の保証を提案し、肩の荷が下りた俺はdnqさんの隣に横になる。
「…綺麗。」
怪我をしながらも綺麗なその横顔に見とれてしまう。
少し起こしてしまうのは勿体ないけれど、もっと、触れたい。
「dnqさん…許してください」
そっと口づけを。
目を覚ました彼女は花が咲くようにふわり、と笑った。
NEXT1000
遅れてすみませぬ(コメントいただけるとやる気出します
コメント
9件
ドキドキハラハラから、一気に甘くて優しい雰囲気になりましたね! 2人がようやく安堵した空気が伝わってきて、いいなぁすごくキュンキュンします!♡
花が咲くようにどぬちゃんが笑うなんて想像するだけで可愛いのが分かります! 瑞華ともこれから生活が決まって良かった~!
さぁ武官にイケメンは現れるのか、、! 私は端華ちゃんの恋を応援してるよ! そっと口づけを。するってつけないで「を」で止めるのが なんか雰囲気出てていい!花が咲く、、この表現大好き! 可愛いし凄い、なんか!私も今の作品終わったらノベルに チャレンジしてみよっかな、、!